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『銀座ママ、北条政子に転生す 〜善人なのに悪女と呼ばれたので、今日も鎌倉を籠絡させます〜』  作者: 双鶴


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第40話 和田義盛、“政子の承認”に屈する

三浦義村を揺らした翌日。


鎌倉の空気は、

昨日よりさらに不安定になっていた。


「義村殿が政子様に従ったらしい……」

「では……我らはどうする……?」

「政子様抜き評定は……本当に開けるのか……?」


(……揺れが広がっている。

 義村が動けば、空気は必ず変わる)


侍女が駆け込んできた。


「政子様……!

 和田義盛様が……

 “政子様に負けてたまるか”と……

 声を上げております……!」


私は静かに言った。


「ええ、知っているわ」


侍女は固まった。


「ど、どうして……

 そんなに落ち着いて……?」


私は微笑んだ。


「義盛は“力を示したいだけ”なの。

 敵意じゃないわ」


侍女は息を呑んだ。



──和田義盛・屋敷。


義盛は大声で家臣たちを鼓舞していた。


「政子様が何だ!

 我ら御家人の力を示す時だ!

 政子様抜きで評定を開けば──

 鎌倉殿も我らの力を認めるはずだ!」


家臣たちは盛り上がる。


「義盛様こそ鎌倉一の豪傑!」

「義盛様が前に出れば、鎌倉は安泰!」


義盛は満足げに頷いた。


(ああ、義盛。

 あなたは本当に分かりやすい)


その時──

侍女が駆け込んできた。


「和田様……!

 政子様がお呼びです……!」


義盛の顔が強張った。


「……政子様が……?」


家臣が囁く。


「義盛様……

 断れば……

 政子様の怒りを買いますぞ……!」


義盛は震えた。


「い、行く……!」


(やっぱり来るわね)



──政子の屋敷・広間。


義盛は緊張で体を縮こませながら入ってきた。


「政子様……

 お呼びと伺い……」


私は微笑んだ。


「義盛。

 あなた、最近とても頑張っているわね」


義盛は固まった。


「……えっ?」


(褒められると思っていなかった顔ね)


私は続けた。


「御家人たちをまとめようとしている。

 声を上げて、鎌倉を支えようとしている。

 あなたの“力”は、

 鎌倉にとって大切よ」


義盛の目が揺れた。


「せ、政子様……

 わ、私は……

 その……

 ただ……!」


私は一歩近づいた。


「義盛。

 あなたは“強い”。

 でも──

 強い者ほど、

 “空気を乱す者”にはならないでほしいの」


義盛は息を呑んだ。


「……空気を……乱す……?」


「ええ。

 あなたが声を上げれば、

 御家人たちは“力”だと思ってついてくる。

 でも──

 その力が“暴走”したら、

 鎌倉は壊れるわ」


義盛は震えた。


「政子様……

 私は……

 鎌倉を壊したくは……ない……!」


私は微笑んだ。


「なら、私と一緒に守りましょう。

 あなたの力は、

 “守るため”に使うべきよ」


義盛は膝をついた。


「政子様……!

 私は……

 あなたの言葉に従います……!

 鎌倉のために……!」


(よし、二人目)


私は静かに言った。


「ありがとう、義盛。

 あなたは本当に強いわ」


義盛は涙を浮かべていた。


「政子様……

 そんなことを言われたのは……

 初めてです……!」


(承認欲求、完全に満たされたわね)



──義時の屋敷。


義時が駆け込んできた。


「姉上……!

 和田義盛が……

 “政子様のために力を使う”と……!」


私は静かに言った。


「ええ。

 義盛は“褒められれば動く”のよ」


義時は震えた。


「姉上……

 あなたは……

 御家人たちの心を……

 完全に読んでいるのですね……!」


(読むだけじゃないわ。

 “動かす”のよ)


私は空を見上げた。


──次は、畠山重忠。


そしてこの日、

**政子は和田義盛の承認欲求を突き、

御家人連合の“第二の割れ目”を作った。**


鎌倉は、

崩壊の音を立て始める。


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