表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『銀座ママ、北条政子に転生す 〜善人なのに悪女と呼ばれたので、今日も鎌倉を籠絡させます〜』  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/35

第22話 鎌倉、政子の“悪女文書”で揺れる

翌朝。


鎌倉は、まるで嵐の前触れのようにざわついていた。


「見たか……あの文……!」


「政子様が……自ら“悪女”と……?」


「いや、あれは……

 本当に政子様が書いたのか……?」


(ええ、書いたのよ。私がね)


侍女が駆け込んできた。


「政子様……!

 御家人たちが……屋敷の前に集まっています……!」


(あら、早いわね)



──屋敷の前。


御家人たちがざわめいていた。


「政子様……本当に……?」


「“逆らえば切り捨てる”と……文に……」


「いや、あれは……

 比企家の文よりも……ずっと冷たい……」


(冷たい? 褒め言葉ね)


私はゆっくりと姿を見せた。


ざわめきが止まる。


「政子様……!」


「本当に……悪女なのですか……?」


私は微笑んだ。


「ええ。

 “鎌倉を守るためなら”ね」


御家人たちは息を呑んだ。


(この一言で十分よ。

 “悪女”は、理由がある方が強い)



──比企能員・屋敷。


能員は文を握りしめていた。


「政子殿……

 自ら“悪女”を名乗るとは……!」


家臣が震えた声で言う。


「能員様……

 これは……政子殿の策では……?」


「策に決まっておろう!」


能員は机を叩いた。


「“悪女”を自称することで、

 鎌倉殿を守るつもりだ……!」


家臣たちは息を呑んだ。


「……政子殿は……

 自分が嫌われることで……

 鎌倉殿を守ろうとしている……?」


能員は歯噛みした。


「そうだ。

 あの女……

 “嫌われ役”を自ら引き受けた……!」


(気づいたわね、能員さん。

 でも、もう遅いわ)



──義時の屋敷。


義時は文を読み、震えていた。


「姉上……

 これは……!」


北条の家臣が言う。


「政子様は……

 自ら悪女を名乗り……

 鎌倉殿を守ろうとしておられる……!」


義時は拳を握りしめた。


「姉上……

 あなたは……

 本当に……強い……!」


(義時、あなたは優しい子ね)



──頼朝の館。


頼朝は文を見つめていた。


「政子が……

 自ら悪女を名乗った……?」


(あなたのためよ)


頼朝は文を握りしめた。


「政子……

 お前は……

 なぜ……そこまで……」


私は静かに言った。


「頼朝さん。

 あなたが孤立しないように。

 それだけよ」


頼朝は息を呑んだ。


「政子……

 お前は……

 私を守るために……

 自分を悪女にしたのか……」


私は微笑んだ。


「悪女なんて、呼ばれ慣れているわ」


頼朝は言葉を失った。


(銀座でもそうだった。

 “嫌われ役”は、私の得意分野よ)



──夜。


鎌倉中がざわつく中、

私は静かに灯りを消した。


(比企家は混乱している。

 御家人たちは揺れている。

 頼朝さんは迷っている。

 義時は震えている)


私は目を閉じた。


──でも、私は迷わない。


守るべきものがあるから。


そしてこの日、

**政子の“悪女文書”は鎌倉を揺らし、

比企家の策を一気に狂わせた。**


鎌倉の空気は、

政子の一手で完全に塗り替えられた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ