走れ、、ないメロス
ゆっくりして行ってね
メロスは激怒した。その拍子にぎっくり腰になってしまった。
「ぐはっ」
、、、メロスは地面を伝い、壁を伝いながら王城に辿りついた。城には勿論のことながら門がある。そして門があるということは門番がいる。門から入ろうとしたメロスは文字通り門前払いされてしまった。仕方なくメロスは裏にある王族が逃げるための通路を使い、王城に侵入した。そして出た場所が王の椅子の目の前だったため、取り押さえられてしまった。
「、、、。」
王はアホな侵入者に言葉も出ないようだ。地面を這って歩いてきたのだから。兵もいるだろうにこの人間はどうしてここにきたのだろうと頭を捻っていた。そしてようやく
「何しにきた。」
と問うた。
「悪逆非道な王を倒しにきたのだ」
と言われたのでカバンの中を探すとナイフがあった。
「これでこのわしを殺しにきたのか」
王はぎっくり腰になっているのにと思いつつそう言い
「其奴を殺せ」
と言った。そしてセリヌンティウスを生贄にメロスは3日の猶予を与えてもらった。メロスはぎっくり腰に苦しみながら歩いた。、、、歩いた?匍匐前進していた。幸い、メロスの家は最近引っ越したばっかりなので城下町にあった。近所の住民に変な目で見られながらも家に帰ってきた。家の中には妹がいた。帰ってきた兄の姿を見て驚き、急いで薬箱を取り出して治療した。そして話しを聞いた。
「と、言うわけだ」
メロスはよろよろと妹の結婚相手にそう告げた。その人は少し引きつつもなんとか了承してもらった。そしてメロスはぎっくり腰のため、やはりよぼよぼと歩いて家に帰って行った。
家に着いたらまず準備をしようとして妹にぎっくり腰だから寝ててと言われ、少し抵抗したが、余計痛くなり、結局寝た。
そして目が覚めた。今の時間はまだ午前中だったので思い、妹に結婚式のことを聞いてみたが、寝てる途中に終わってしまったときいた。急いで王城に向かうと、すでにセリヌンティウスの死刑執行は行われていて、奇しくも1日遅れてきた形になってしまった。とメロスは絶望し、あれ、なんでぎっくり腰が痛くないんだと疑問に思ったところで目が覚めた。
「はっ!何か悪い夢を見た気がする」
そうして妹の結婚式を見届けた後よれよれと歩いて行った。今のメロスには少しの坂道でさえキツく感じる。そして上を見上げるともう一本の坂道に人影が、、確かセリヌンティウスの弟子の、、、誰かだったはずだ。そういえばセリヌンティウスの弟子たちには引っ越したことを伝えていなかったような、、。まさか待っているというのか?いや、そんなことはないだろう流石にまだ間に合うはずだ
そして間に合った
「俺がメロスだ!」
だからなんだという顔をされた。そしてメロスはゆっくりとした速度でセリヌンティウスに駆け寄り、痛みでたおれ、起き上がり、目の前についた。
王はふう、と息をつき、メロスを許した。そして、、
王様が仲間になった!(・∀・)
走らせないの難しすぎないか!?