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走者メロス  作者: ササミ
2/18

もしもメロス以外がムキムキだったら2

そういや夏休みになりましたねー。

皆さんもゆっくりして行ってね

たけうま(メロスはそう呼んでいるが正解はちくば)の友、セリヌンティウスは、深夜、王城に召された。

メロス「ええ!たべたのか!」

王様「それは召し上がった。だ。」

暴君ディオニスの目前で良き友と良き友は、二年ぶりで相会うた。

ディオニス「自分で良きというか」

そんな言葉を無視し、メロスは、友に事情の一切を語った。セリヌンティウスは無言でうなずき、メロスをひしと抱き締めた。

メロス「ちょ、ちょギブ!ギブ!そんな絞めないで死んじゃうって」

友と友の間は、それでよかった。セリヌンティウスは、縄打たれた。メロスは、すぐに出発した。初夏、満天の星である。


メロスは一睡もせず十里の道を急ぎに急いで、村に到着したのは、明くる日の午前、日は既に高く昇って、村人たちはのに出て仕事を始めていた。道中急いでいたはずなのに歩いている奴に追い抜かされたが、それは筋肉がやばいからだ。決して私が遅いからではない。メロスの一六の妹も、今日は兄の代わりに羊群の番をしていた。よろめいて歩いてくる兄の、疲労困憊の姿を見つけて驚いた。そうして駆け寄って、間違えて兄をつき飛ばしてしまった。そして倒れている兄にうるさく質問を浴びせた。

「なんでもない。」メロスは痛いが無理に笑おうと努めた。「街に用事を残してきた。またすぐ町に行かなければならぬ。明日、お前の結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」

妹は頬を赤らめた。

「うれしいか。きれいな衣装も買ってきた。さあ、これから行って、村の人たちに知らせてこい。結婚式は、明日だと。」

メロスは、また、よろよろと歩きだし、家に帰って神々の祭壇を飾り、祝宴の席を調え、まもなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬぐらいの深い眠りに落ちてしまった。、、、、BADEND。死(死んで無い)

目が覚めたのは夜だった。メロスは起きてすぐ、花婿の家を訪れた。そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。婿の牧人は驚き、それはいけない、こちらはまだ何の支度もできていない,ぶどうの季節まで待ってくれ、と答えた。メロスは、待つことはできぬ、どうか明日にしてくれたまえ、と更に押して頼んだ。婿の牧人も頑強であった。物理的にも精神的にも。なかなか承諾してくれないしてくれない。(反復)夜明けまで議論をつづけて、やっと、どうにか婿をなだめ、まるめこみ、ごまかし、言いくるめ、はぐらかし、すかして、説き伏せた。結婚式は、真昼に行われた。新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い家の中で、むんむん蒸し暑いのも怺こらえ、陽気に歌をうたい、手を拍うった。メロスも、満面に喜色を湛たたえ、しばらくは、王とのあの約束をさえ忘れていた。祝宴は、夜に入っていよいよ乱れ華やかになり、メロスが人々の筋肉をみてセリヌンティウスの筋肉を思い出しかけた頃人々は、外の豪雨を全く気にしなくなった。


メロスは、一生このままここにいたい、と思った。この佳い人たちと生涯暮して行きたいと願ったが、いまは、自分のからだで、自分のものでは無い。つまり自分のからだだが自分のものでは無いのだ。ままならぬ事である。メロスは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。あすの日没までには、まだ十分の時が在る。一瞬10分しか無いのかとヒヤッとしたが充分だった。ちょっと一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。その頃には、雨も小降りになっていよう。少しでも永くこの家に愚図愚図とどまっていたかった。メロスほどの男にも、やはり未練の情というものは在る。だがこのままでは屑になってしまう。愚図だけにね!!今宵呆然、花嫁も呆然、歓喜に酔っているらしかった花嫁に近寄り、

「おめでとう。私は疲れてしまったから、ちょっとご免こうむって眠りたい。眼が覚めたら、すぐに市に出かける。大切な用事があるのだ。大事な用事だ。決してセリヌンティウスが私のせいで大変な目に遭っているとかでは無い。私がいなくても、もうおまえには優しい亭主があるのだから、決して寂しい事は無い。う、自分で言って泣けてくる。おまえの兄の、一ばんきらいなものは、人を疑う事と、それから、嘘をつく事だ。おまえも、それは、知っているね。亭主との間に、どんな秘密でも作ってはならぬ。おまえに言いたいのは、それだけだ。あと一つ、おまえの兄は、たぶん偉い男なのだから、おまえもその誇りを持っていろ。ああ、まだあった。おまえの兄のいちばん嫌いなものは」それはもう言ったと叩かれた。

花嫁は、夢見心地のせいで首肯うなずいた。メロスは、それから花婿の肩をたたいて、

「仕度の無いのはお互さまさ。私の家にも、宝といっては、妹と羊だけだ。他には、何も無い。全部あげよう。もう一つ、メロスの弟になったことを誇ってくれ。そして崇め奉ってくれ、何なら、、」花嫁に頭を叩かれた。


花婿は揉もみ手して、てれていた。メロスは笑って村人たちにも会釈えしゃくして、宴席から立ち去り、羊小屋にもぐり込んで、死んだように深く眠った。、、、BADEND、、死(死んで無い)

 眼が覚めたのは翌る日の薄明の頃である。メロスは跳ね起き、頭をぶつけ、南無三、寝過したか、いや、まだまだ大丈夫、だから、と五分だけ、は!、いけないいけない。これからすぐに出発すれば、約束の刻限までには十分間に合う。きょうは是非とも、あの王に、人の信実の存するところを見せてやろう。物的証拠は大事だからな。そうして狂ったように笑って磔の台に上ってやる。そして通り過ぎて空に昇ってやる。おっと話が脱線した。メロスは、悠々と身仕度をはじめた。大丈夫まだ時間はある。雨も、いくぶん小降りになっている様子である。身仕度は出来た。さて、メロスは、ぶるんと両腕を大きく振って、両足を振ろうとして失敗し、脚を吊りかけ、雨中、矢の如く走り出た。

私は、今宵、殺される。殺される為に走るのだ。身代りの友を救う為に走るのだ。王の奸佞邪智(かんねいじゃち)を打ち破る為に走るのだ。(まるで障子のように!)走らなければならぬ。そうして、私は殺される。若い時から名誉を守れ。さらば、ふるさと。若いメロスは、つらかった。幾度か、立ちどまりそうになった。えい、えいと大声で奇声を挙げて自身を叱りながら走った。村を出て、野を横切りって転び、森をくぐり抜け転げ落ち、隣村に着いた頃には、雨も止やみ、日は高く昇って、そろそろ暑くなって来た。メロスは額ひたいの汗をこぶしで払い、ここまで来れば大丈夫、もはや故郷への未練は無い。妹たちは、きっと佳い夫婦になるだろう。私には、いま、なんの気がかりも無い筈だ。あ、家のドア閉め忘れたっけ?あれ、不安になってきたぞ?いや、まっすぐに王城に行き着けば、それでよいのだ。そんなに急ぐ必要も無い。ゆっくり歩こう、と持ちまえの呑気さを取り返し、好きな小歌をいい声で歌い出した。ぶらぶら歩いて買い食いしながら二里行き三里行き、道に迷いつつ、そろそろ全里程の半ばに到達した頃、降って湧わいた災難、メロスの足は、はたと、とまった。(は!そういえば雨で家が雨漏りしていないか心配だ。)

見よ、前方の川を。きのうの豪雨で山の水源地は氾濫はんらんし、濁流滔々とうとうと下流に集り、猛勢一挙に橋を破壊し、どうどうと響きをあげる激流が、木葉微塵こっぱみじんに橋桁はしげたを跳ね飛ばしていた。彼は茫然と、立ちすくんだ。あちこちと眺めまわし、また、声を限りに呼びたててみたが、繋舟けいしゅうは残らず浪に浚さらわれて影も見えない。流れはいよいよ、ふくれ上り、海のようになっている。メロスは川岸にうずくまり、男泣きに泣きながらゼウスに手を挙げて哀願した。「ああ、鎮しずめたまえ、荒れ狂う流れを! 時は刻々に過ぎて行きます。太陽も既に真昼時です。あれが沈んでしまわぬうちに、王城に行き着くことが出来なかったら、あの佳い友達が、私のために死ぬのです。」その時、川を潜っていた漁師が、川から顔を出し、大漁だと言っていた。顔面に橋の木が当たっていたがお構いなしである。メロスは大声で漁師に呼びかけた「誰か、私を向こう岸に送ってはくれぬか、私は力が弱いからわたれぬのだ「漁師は心得た」といい、メロスを掴み、行き先を聞き、街の名前をきき、その方角に向かって、メロスをぶん投げた。山賊どもはアホずらをかいておった。

メロスは少し町近くの地面に落ちた。そして立ち上がったがメロスは幾度となく眩暈めまいを感じ、これではならぬ、と気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、ついに、がくりと膝を折った。立ち上る事が出来ぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。ここまで突破して来たメロスよ。真の勇者、メロスよ。かっこいい、メロスよ。セリヌンティウスのたけうまのとも、メロスよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。愛する友は、おまえを信じたばかりに、やがて殺されなければならぬ。おまえは、稀代の不信の人間、まさしく王の思う壺だぞ、と自分を叱ってみるのだが、全身なえて、芋虫ほどしか動けん。路傍の草原にごろりと寝ころがった。身体疲労すれば、精神も共にやられる。もう、どうでもいいという、勇者に不似合いな不貞腐ふてくされた根性が、心の隅に巣喰った。私は、これほど努力したのだ。約束を破る心は、みじんも無かった。神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。動けなくなるまで走って来たのだ。私は不信の徒では無い。ああ、できる事なら私の胸を截たち割って、真紅の心臓をお目に掛けたい。愛と信実の血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。私はやがてあんぱん男になるものだからな。けれども私は、この大事な時に、大も根もつきたのだ。(性も根も)そしてメロスはちからつきた。

ふと耳に、潺々せんせん、水の流れる音が聞えた。そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。ついでに顔もすましてみた。すぐ足もとで、水が流れているらしい。よろよろ起き上って、見ると、岩の裂目から滾々こんこんと、何か小さく囁ささやきながら清水が湧き出ているのである。その泉に吸い込まれるようにメロスは身をかがめた。水を両手で掬すくって、一くち飲んだ。、、、雨水だった。だがそれでもほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。肉体の疲労恢復かいふくと共に、わずかながら希望が生れた。義務遂行の希望である。わが身を殺して、名誉を守る希望である。斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている人があるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。死んでお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。走れ! メロス。

〜♪ 勝ち取りたいものもない無欲なばーかにはなれない、、おっとこれ以上は怒られそうだ。

路行く人を押しのけようとして押しのけられ、跳はねとばそうとして跳ね飛ばされ、メロスは黒い風のように走った。道中、変な目で見られた。野原で酒宴の、その宴席のまっただ中を駈け抜け、酒宴の人たちを仰天させ、犬を蹴けとばし、噛みつかれ、小川を飛び越え、川に飛び落ち、少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。一団の旅人と颯さっとすれちがった瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。「いまごろは、あの男も、磔にかかっているよ。」ああ、その男、その男のために私は、いまこんなに走っているのだ。その男を死なせてはならない。急げ、メロス。おくれてはならぬ。愛と誠の力を、いまこそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。そう、どうでもいいのだ。メロスは、いまは、ほとんど全裸体であった。呼吸も出来ず、二度、三度、口から血が噴き出た。見える。はるか向うに小さく、しらすだったかの(シラクスの)市の塔楼が見える。塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。

書いてから気づいたが、ワンチャンウェブを探してコピペして少し追加するだけでよかったんじゃないかと思う←バカがよ。次回からそうします

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