8. 新たな生存者の気配
ガチャ
隠れ家の部屋に戻って来た。
「ここで一旦休憩してから探索再開するから」
ナズナちゃんはそう言うと持って帰って来た食料の整理を始
めた。僕とユウタくんはステータスを確認する事にした。
それにしてもしっかりしてるなー、僕たち3人で一番頼もし
いかもしれない。僕ももっと頼られる存在にならないと。
そんな事を思いながらもステータスを確認した。
ステータス
神村 一樹
レベル 4
HP 10/15
MP 15/20
寿命 59
固有スキル 命の等価交換
スキル ファイアボール
命の等価交換
スキルガチャ 1
武器ガチャ 1
スキル構築 ファイアボール 1
武器生成 ショートソード 1
スキル強化 3
武器強化 3
レベル2の時から特に変わっていなかった。だけど確かに変
わっているという実感があった、体は大きくはなっていない
が力がついたし、結構歩いてもあまり疲れていない、足だ
って早くなった感じすらする。
やっぱりステータスには映らない別の何かがある様な気がし
てならない、2人はどう思っているのだろうか?
何か教えてくれなさそうな気がして聞かない事にした。
「2人ともそろそろ次の探索行くよ」
「わかった」「わかったよお姉ちゃん」
道中ゴブリンやゴブリンより少し大きいゴブリン多分ホブゴ
ブリン、狼を倒しながらしばらく歩いた所に来ていた。
もうさっきのコンビニも通り過ぎたし、レベルだって上がっ
ている。パーティーってこんなにも凄いとは知らなかった。
「お姉ちゃん僕、MP無くなりそうだよ」
「今日はこの辺りで引き返しましょう」
「わかっ…た」
その時だった、ものすごい音が少し先の方から聞こえて来
た。以前ネットをしている時に聞いた銃の音そっくりだっ
た。
「近くに人がいるんじゃない?どうする2人とも?」
「私もユウタももうMPがあまり残って無いから行くのは危
険すぎる」
「わかった、なら明日またこの辺りを探索しよう」
きっとナズナちゃんは調べたいだろうけど、ユウタくんの安
全を最優先に考えてるんだ。
僕も2人が万全じゃない時に強敵にでもあったらたまったも
んじゃない、だから僕もナズナちゃんの意見には反論しなか
った。
こうして一旦帰る事に決まった。
「ねぇナズナちゃん、拠点も一つだけじゃなくて増やして行
くってのはどう?その探索とかの効率も上がるしどうかなっ
て」
「私もその事はずっと考えてたけど、今日隠れ家からこっち
の方面に来れば来るほど色んなモンスターに遭遇して考えが
変わった。もう少し強くなってからにしようと思う」
確かにそうだ、こっちに来るほどモンスターとの遭遇確率が
増えて行った。
夜になれば狼だってもっと出て来るかもしれない。
それに狼は夜行性だと聞く。
コンビニにより食料を運びながら帰った。
部屋に戻った後ステータスを確認したがほとんど変わってい
なかった。
だが『命の等価交換』は新しく選択できる項目が増えてい
た。項目が増えた理由についてはまだ分からない。
命の等価交換
スキルガチャ 1
武器ガチャ 1
スキル構築 ファイアボール 1
ウォーターボール 1
ウィンドボール 1
ヒール 2
キュア 2
武器生成 短剣 1
ショートソード 1
弓 2
矢×10 1
スキル強化 3
武器強化 3
このヒールって回復のスキルだよな?キュアって状態異常回
復とかか?
今後きっと役に立つよな。
僕はヒールとキュアを取る事にした。
ヒールだけはスキル強化をして、キュアは必要な時に強化す
る事にした。
今の僕のステータスはこうだ!
神村 一樹
レベル 5
HP 10/24
MP 7/27
寿命 52
固有スキル 命の等価交換
スキル ファイアボール
ヒール+9
キュア
今の所弓と短剣は必要ないので放置している。
「明日に備えて寝るか〜」
こうして一日が終わった。




