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俺の異世界冒険譚  作者: 猫の足はいらない
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俺の異世界冒険譚 第一話

日本の首都東京で、大雪が降ったその日の話だ。




俺が高校生の時、東京に珍しく雪が降った

大雪だ。


友達もいない俺は


「久しぶりに雪降ったな」


と語れる友達もいなく恋人もいない

そんなことを思いながら、いつも通り高校から出てすぐの交差点を抜けて変な脇道の端っこにある古臭い本屋にいた。


ここは俺が高校に入学した頃から行っている所で、いわば常連みたいなものだ。


そこにいる店員にだけ、俺は本についてだが、唯一喋れる存在でもあった。


(顔は誰にも覚えられてないと思うけど‥‥)


ここには、少し年季のあるドアを開けると、少し埃っぽい感じがする。

そしてどこぞのブルーベリーの化け物が出て来そうな感じがするのか、しないのかよくわからん本屋だ。


そしてよく分からん小さい文字が書かれた本や、外国の言葉で書かれたこれまた意味が分からない本がたくさんあるのだ。


しかし、ここには俺がずっと読んでいる分厚い本が一冊のあった。


『異世界転生ガイドブック本』


誰しも異世界転生という単語に聞き覚えがあるのではないだろうか

今俺達がいるこの現世から他の世である異世界に転生するというものだ。

この本には異世界転生は実在するのか?そして、よく分からない魔法陣がたくさん書かれていた。


その魔法陣とか考察が本当かは分からないけど、俺にとってはたまらない話がたくさん書かれている


もちろんバイトもしてないこの俺にはこの本のために五千円もする本を買うのは勿体無いので、買ってはいないが定期的にこの店に来て読んでいた。


そして、本を手に取り

読もうとしたその時だ


コンタクトをつけていなかった事に今気付いた


「しょうがないが、本が読めないなら帰るか」


少し自分に呆れていたが


(人間はミスはして当然‥!!)


そう自分に言い聞かせた


家に帰るまでの道のりは、さっき来た脇道の逆の方に進み

別の脇道を抜け

赤信号が、青信号に変わったその時だ。


(なんだあれ‥?黒い物体‥か‥?)


右の方から何か、黒いようなものが近づいて来ていた


その黒い物体はだんだんとスピードを上げながら、こちらに近づいて来ている


目も悪く、コンタクトを忘れた俺には到底それが何かは分からなかった。

(なんだこれ)

そう思ったが、まだまあまあ距離はあるので、無視する事にした。


なんせ雪も降っていて、自分の視界は365度銀世界だからな、見間違いくらいあるだろう


(あぁ‥にしても綺麗だ‥)


視界を覆う全てのものが白くて、何と言っても美しい。


そんな事を考えているうちに右側のすぐ傍には黒い物体がすでにもうそこにいたのだ


(え‥‥?ちょ‥)



ドン‥‥!!



激しい音とともにその黒い物体は俺を突き飛ばすように突っ込んできた。


よく覚えていないが、あれはおそらく車だ。


なぜ俺はあんな時にこんな事を考えていたのだろう

無視をしていなければ


そう思うが、もう遅いのだ


俺はもう死んだ。

しかも17歳で

童貞も卒業してないし、彼女すら出来たことがない。


こんな風に前世の俺は目が悪いのにコンタクトを忘れ、視界を覆う雪に見惚れているうちに、黒い物体(車)に轢かれ呆気なく死んだ。

ダサすぎる死に方だが、俺らしいと言えば俺らしい

そうゆう人生だった。


しかし、その後急だが俺は異世界に転生する。


理由は分からないが、いつの間にか赤ん坊になっていた。

まあこの話はあとでいい。


そうしてこの物語は前世で酷い死に方をしてしまった

今度こそはいい人生を送ろう!そう決めた

そして何の変哲もない男が異世界に転生し、もう一度人生をやり直す。



そうゆう物語だ。


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