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『ナイトレーヴェン』

次は『男の戦い、女の戦い』と題して、メンバー親睦の意味を持たせ、競技会みたいなのを書こうかと思ってましたが……というより書いてましたが、まだ書き上がっておりません。

カーリアンやオリヒメなどの『女の戦い』側はあっさりと書けても、『男の戦い』側がなかなか……。

なにしろシャクナゲがやる気を出すシチュエーションが、上手くいかないので、筆が止まってます。

作者泣かせな主人公です。

そう言ったワケで、本来は『ネームレス』の別視点、アナザーストーリーみたいな形で、『番外編』としてノクターンに載せる予定だった話を、先にこちらに載せました。

『戦い』はチマチマと書いていきます。

あくまでも逆月の息抜き的な意味合いが濃いSSなので、気長にお待ち下さいませ。

『戦い』の後は『第一回・ミス黒鉄前哨戦』、『予選』、『本選』、『大団円?』と、『ミス黒鉄』系の話を書く予定です。

気長な話になりそうなので、プロットを詰めていきます。



 ──さて、どうしようか。


 そう考えて、彼は少し首を傾げた。

 その仕草だけでは、彼が何か重要な考え事をしているようにはまるで見えないだろう。

 なにしろ、寝起きだとまる分かりなショボつかせているダークブラウンの瞳に、あちこちはねまくった同色の髪が、重大な考え事をしているという雰囲気を弛緩させている。そこに浮かぶ表情も気だるげそのモノで、一見しただけなら、彼はいまだに夢見ごこちなままだと思えるかもしれない。

 首を傾げているのも、夢と現実の区別が付いていないだけのようにも見えるだろう。


 だが、それはあくまでもポーズだ。

 彼が彼らしく……無能を気取る為のポーズ。


 そして『役立たず』である事を示してみせるポーズだ。

 たとえそのポーズがいかにも真に迫ったボケ顔であっても、それは彼にとって己の内にある牙を隠す為の鞘に過ぎない。



 賢い者、強い者ほど牙を隠すのは上手いものだ。そう彼は考えている。

 そして力を誇る者、知識に捕らわれる者は、それだけで損をしていると考える。その姿勢だけでも敵を作りかねないから。そしてその敵に知らしめた力と知識を警戒させかねないからだ。

 それすら分からないなら、それら自称・強者や知者の底も知れたモノだと思う。

 無論、そんな事を口に出して言うような本末転倒な真似はしないが。

 それが分からないレベルの強者ならば、彼からすれば怖い存在ではない。それが分からない程度の知者ならば、簡単に足元が掬えるだろう。

 汚かろうがなんだろうが、油断させたモノ勝ちだ。勝者こそが強者であり、生き残った者こそが知者。そうなる為には力を隠し、知恵を隠す鞘の存在が欠かせない。

 いかに鋭い刃だとて、風雨にさらされれば錆び、朽ちるのが摂理だから。



 そんな持論を持つ彼も、今だけは悩んでいた。

 今から相対する相手……接触しようとする相手は、『力を全く見せない者』で、『知識を過信しない者』だ。自分にだけではなく、多くの者達に全てを隠し通しているような相手だ。

 自分以上に強固な意志(鞘)を持つ相手であり、そうまでして力を隠さねばならない相手。

 そういう存在と相対しなければならないかと思うと、嫌な汗が背を伝う。

 それでも今接触を計らねば、ひょっとしたら動き出した時流に乗り遅れるかもしれない。それだけならまだしも、彼が所属する組織が歪にゆがんでしまうかもしれない。

 そう思うからこそ、彼はどういった手順で相手に接触し、どういった切り口で出鼻を挫くかを考える。


 あくまでも寝ぼけ眼のままで、茫洋と宙を見据えながら。


「ヘルっちに接触した後で、果たしてアイツは俺にも接触しようとするかな?」


 口に出して『相手の行動』を予想しながらも、即座にその確率は五分と五分を下回ると判断する。

 自分が従うリーダーとの会談が上手くいけば、多分『彼』は自分とは接触しないだろう。

 だが、実りが少なければ接触をしてくるかもしれない。

 いや、会談がやや不発だったとしても、『彼』なら自分には接触をしてこないかもしれない。

 自分が『彼』を警戒している程度には、相手も自分を警戒しているだろう……そう思うから。

 ここで相手だけが楽観視している、自分を軽視していると考えるのは浅はかだと彼は分かっている。

 なにしろ似た者同士だ。その在り方も、立場も、そして考え方すら良く似ているであろう相手だ。自分が相手の『鞘の中身』に気付いている程度には、相手もこちらを知っているだろう。


 ならばやはり、自分から『彼』に接触するべきか……そう考えが行き着くと、憂鬱げな溜め息を漏らす。

 確率に賭けるには分が悪いし、状況もあまり良くはない。何より相手が最悪だ。

 せめてこちらから接触し、会話の出先を掴む程度のアドバンテージは欲しい。


 自分の従うリーダーが愚かだとは言わないが、『彼』や自分に比べればやや甘さが目立つのは否定出来ない、そう寝ぼけ眼のままで思う。

 恐らく先の作戦の失敗も、『内通者の密告によるモノ』程度に認識している可能性が高い。

 それにより一斉に動き出した各勢力──黒鉄内に潜む様々な思想の動きに、恐らく潔癖で、仲間を信用し過ぎる彼女は気付けてはいないだろう。


 黒鉄の秘密を暴こうとする者。

 黒鉄の実権を握ろうとする者。

 黒鉄の在り方を変えようとする者。

 黒鉄の在り方を守ろうとする者。


 先の失敗は、それらが動きだすには、充分過ぎるきっかけだと分かってはいまい。大きな失敗は、大きな転機にもなりうるのに。

 そこに気付けている者が果たしてどれだけいるか……。各勢力自身が、自分達の動きの意味に気付いているかどうかも分からない。



 だが、彼女の願いだけは分かっているつもりだ。

 彼女の事を誰よりもよく知っている自信もある。多分同じ組織の仲間達の誰よりも。

 その望みがなんなのか。今何を考えているか。そして現状に満足しているか。その全てを、大体において把握している。

 その甘さも、弱さも、強さにおいても彼はよく知っているから。

 それだけ古い付き合いだ。なにしろ昔からの幼なじみで、腐れ縁。

 彼女は『近所でも評判の出来た子』で、彼は『近所では不真面目の代名詞』。

 でも、なんだかんだで手間がかかるのは、いつも彼女──今は一丁前に堅物を気取っているリーダーの方で、手間をかけられるのは彼。

 それが昔からの決まりみたいなモノで、彼は疲れと諦めを含んだ吐息を吐く。


「ま、色々勝手に手を打って、裏でバタバタすんのが俺の役目……てか」


 そのせいで今日もまた厄介なことをやらかさなければならない自分に溜め息を漏らし、そんな自分が嫌いじゃない事により深い溜め息をつく。


「じゃ、そろそろ行くか。あっちの会談もボチボチ終わるだろ」


 どう『彼』を攻めるかは決まっていない。どう攻めても不発な気もするし、攻めなくとも逆鱗に触れそうな気がする。

 相手は自分と違ってコードを持っていないのに、そんな事すら彼からすればなんの慰めにもならない。


「相手は多分『ネームレス』の1人。コードを持たないコードフェンサー……か。ホント、ただの都市伝説の類だったら嬉しかったんだがな」


 ネームレス……コードを持つ事を望まないコードフェンサー。黒鉄でも上位の戦闘能力者達である『コードフェンサーの暗部』。

 その存在はずっと囁かれてきた都市伝説で、その存在自体は黒鉄でもそれなりに有名なモノだ。

 そう、恐らくは誰も信じていない『ただの都市伝説』として。


 世界が狂って、在り方が変わったホラ話……そんな存在を信じる者がリアリストである自分自身だと言う事に、ちょっとした含み笑いを漏らし、彼はそっとペタンコのベッドから起き上がる。

 リアリストである自分が、こんな狂った世界でどんなリアルを信じるのかは分からないまま。



「……ほんっとヘルっちはいつもいつでもどこであれ手がかかんよな」


 そう独り言を呟き、わざとらしく悪態を漏らしながら廊下へと足を向ける。

 ヘルっちと呼ばれた幼なじみと会談しているであろう『ネームレス』に、自分が持つ手札(情報)を晒す為、そして敵対はしないと宣言する為の代価(ペイ)まで用意して。


 ──彼が調べた限りでは恐らくネームレスの1人であろう男……にこやかな笑顔と穏やかな物腰(鞘)で、その牙を隠しているだろう黒鉄最強の部隊、黒鉄第三班の副官であるアオイの元へ。









 彼は昔っから面倒くさがりだった。両親は共に海外への出張などで、ほとんど身近にいなかった事もそれを助長したのだろう。

 寝てさえいれば幸せで、どうせなら動物園で食っちゃ寝しているだけの──たまに気が向いた時にでも、お愛想で愛嬌を振りまく事だけが仕事とも言える、パンダにでも生まれたかった……そんな事を真剣に思っているような人間だった。


 それは今でも変わらない。精々『どうせなら平和な時のパンダのがいいやな』くらいに変わった程度だ。


 そんな彼にずっと付きまとい、あーだこーだと世話を焼いていたのが『幼なじみ』。たった1人の理解者だった。


『起きた起きた!いつまで寝てんの!もう朝……ていうか放課後だよ?』

『ほら、寝癖!背を伸ばして!』

『あ、今度の試験勉強、なんなら一緒にしよっか?教えたげるよ?』


 なんでもかんでも世話を焼こうとする幼なじみ。姉ぶって、ちょこまかと周りをうろついていた少女。

 彼女の家はかなり裕福で、父親は有名な物理学の権威。有名な大学でも最年少たる若き教授。

 彼女の母親も、かつては有名なピアニストでありながら、子供が産まれてからは専業主婦をするような暖かい女性。

 そんな2人の才を受け継いだ幼なじみは、いつも面倒くさそうに、世間に対して斜に構えて見ていた彼にとっても、密かに一番自慢だった。

 いつもは頼りになるのに、肝心なところではヌケていたり、興味がある事には目を輝かせ、突っ走る辺りも大好きだった。

 口にして言った事はないが、彼は彼女の事を手のかかる姉のように、そしてよく出来た妹のように思い、また1人の女性としても彼女が大好きだったのだ。

 彼女には厄介な事に巻き込まれたり、面倒な事に首を突っ込まされたりしたけど、それも彼女だから我慢が出来た。

 そんなありきたりが、彼にも大切だったから。




 でも──

 そう……でも、彼女は彼と違って『変種』だった。

 生まれつきの変種。『自然型』とも呼ばれる自然発生型の変種だった。たったそれだけの事……彼からすれば彼女のステータスの一部でしかなかったそれが、後に幼なじみの平穏を壊した。幸せを奪った。


 そして彼が変種となる間接的な原因にもなったのだ。

 そう、突然発生型──突然型の変種になる要因の一つに。


 それは関東の動乱の余波や海外の影響を受け、2人の地元が最も混迷期にあった時期の事だった。

 変種と既存種の争いは日常茶飯事で、それに合わせるように……まるで悪ノリするかのように、あちこちで暴動が起こり、強盗やら傷害がそこら中で起こっていた時期の事。

 そんな混迷期の象徴の一つ、既存種である若者による遊び──『変種狩り』のターゲットに彼女は挙げられたのだ。

 もちろんその『狩り』は、既存種だけじゃなく、変種の若者達もやっていた事だ。既存種を対象に変えた形で。

 単にあちこちに火種があり、そんな状況下で退屈を持て余す事がもったいなかった若者達が、ゲーム感覚でやっていたモノだ。たかが遊びとはいえ、その犠牲者はかなりの数に上っただろう。


 その対象に、『変種である事を隠さず、なおかつ色々と目立っていた彼女』が挙げられたのは、当然の流れかもしれない。

 なにしろ彼女は美人だったから。若者達の中の罪悪感を凌駕して、その欲望をそそるくらいには魅力的だったから。

 そして彼女は、変種の中でも身体能力が低かったから。

 そんな力の弱い彼女を、既存種の若者達は徒党を組み、追いかけまわした。


 時代の動乱により、深い傷を負ったばかりの彼女を──両親を亡くしたばかりの彼女を、無思慮な若者達はは追い詰めた。

 そんな彼女を、同じ既存種でしかない『怠け者』の幼なじみが守ろうとして……そんな周りから見れば彼らしくない行動によって、彼も彼女と同じになった。

 そう、変種の力に目覚める事になったのだ。

 ボコボコにされ、地面に倒れ伏した幼なじみの姿。そんな彼を見て、若者数人に抑え込まれながらも、声も出さずに涙を流す彼女。

 ……気づけば彼は吠えていた。

 若者達を圧倒するような怒りの声を、動乱が始まってからの彼女の不遇を呪って、呪詛の叫びを上げていた。


 ──辺りを渦巻く風の声を聞き、荒ぶるそれを従えて。





 幼なじみはそんな彼を見て……彼が力で薙払った若者達、変種である彼女を敵として襲った既存種達を見て──


 ──泣いた。たださめざめと泣いた。

 多分彼でも、彼女があそこまで悲しげに泣いていたのは、初めて見たと思う。

 それどころか、それ以前の彼女の表情に、涙を見た記憶すらほとんどなかった。

 父親と母親が既存種と変種の争いに巻き込まれ、亡くなった際でも彼には涙をこらえてみせたのに、その時の彼女は泣きながら……涙を溢れさせながらこう言ったのだ。


『……ごめんなさい』と。


『私のせいであなたまで変種にしちゃってごめんなさい』と。

 彼女のせいなんかではないのに。人は誰でも変種に変わり得るのに。自分を傷つけようとした人々と、そんな彼らを蹂躙した幼なじみの為に泣いた。

 自分の為には泣かず、他人の為に泣いたのだ。




 それからだった。それからの彼女は、ことさら強さを示そうとした。行動もそうだが、言葉使いでも彼女は弱みを見せなくなった。

 弱さを見せる事が、まるで罪であると思っているかのように。


 彼が自衛の為に──そして何より彼女を守る為に、面倒だったけど迫害されていた弱い力しか持たない変種達、あるいは支配を望まない変種達をまとめ、『ゼフィーロス』を立ち上げた時も、彼女は進んでその先頭に立った。

 やがて大きくなった『ゼフィーロス』が、関西軍による討伐隊に敗退した時でさえも、自分が仲間達のトップだとして、関西軍に投降しようとまでしたのだ。

 彼が止めなければ、それを迷いなく実行していただろう。

 例え酷い目に合わされ、最後には公開処刑にされると分かっていても。


 その後、危ういところで『黒鉄』に拾われた時も、彼女は逃亡生活で疲れた体を叱咤して、黒鉄のトップ達との話し合いに出向き、真っ向から渡りあった。


 昔の──そう、泣いた後に言った『私の為に誰かが傷つくような真似は絶対させない』という言葉を、ずっとその身に刻み、細い肩に背負ってきたのだ。

 その彼女は、今では迎え入れられた黒鉄でも最高幹部の1人となり、『夜鶴』のヘルメスと呼ばれている。

 そして、そんな彼女に憎まれ口を叩きながらも、ずっと従ってきた幼なじみは『役立たず』とも呼ばれる『風塵』のマルスになった。


 今では大分時も経ち、彼女も笑えるようになってはきたが、幼なじみである彼だけは分かっていた。

 彼女がいかに傷つきやすく、そこからは信じられないぐらいに壊れにくいという事を。

 壊れられたら……いっそ一回吐き出してリセット出来たなら楽だろうに、彼女はずっと壊れられない。昔から──1度泣いてみせてから溜め込んできているのは間違いない。

 いつか心が決壊して壊れた時は、もう元には戻れないぐらいに壊れきってしまうだろう。


 だから『風塵』のマルスは、今日も無能を演じ続ける。

 敵かもしれない他者を欺く為に。

 ──そして不器用で大切な幼なじみが、昔のままに頼りない自分を見て、いつか昔の奔放さを思い出してくれたら……こんなダメな幼なじみを放ってはおけない、そう思って頑張っていてくれたら……そう勝手に願い続けて。


 そしてその裏で彼女が守ろうとする者を守る為に、彼女が負うであろう傷を自身が代わって負う為に、1人で暗躍し続ける。


 ──そう、『夜に舞う鶴』の代わりに。夜鶴の代打として、情報班の立場を守り続ける。


 ここが彼女にとって大事な場所である限り。

 黒鉄第六班が、彼女の拠り所である限り。

 絶対に彼女にだけは、昔とは変わってしまった自分を見せないように、細心の注意を払って。


 使わない事を願いながらも、隠した牙をずっと研ぎ続けながら。

 今もそれを願いながら、動き出した黒鉄の中心にいるであろう男の側近へと接触を計る。

 もちろんいざとなれば、彼女が嫌う『全てを塵に返す風』を使う覚悟だけは胸に秘めて──。

カクリの考察・番外編


スキルについて……特殊な能力を持たない変種も多数いる(私のように)が、変種が持つ能力の傾向を挙げておく。


一般的にはパイロキネシス(人体発火能力者)や、エレキネシス(人体発電能力者)、テレキネシス(念動能力者)が最も多い。

黒鉄内を見渡せば、発火能力では私のカーリアンが圧倒的に抜きん出ており、念動能力では四班スクナ、発電能力では五班のコガネが有名である。

その中でも水火風雷といった能力の持ち主は、別称として発火能力者は『火トカゲ(サラマンダーの事であろう)』から『トカゲ』、発電能力者は『電気ネズミ』からネズミ、風系統の能力者は『鎌鼬』からイタチ、水系統の能力者は『水蜘蛛』からクモなどと呼ばれる事もある。

これは一種の蔑称……既存種が変種を蔑んでいた時期の名残であり、今ではあまり使われていない。

カーリアンがオリヒメを『冷血クモ女』と呼んだり、オリヒメが『火吹きトカゲ』とカーリアンを呼んだりと、主に相手を馬鹿にする時に呼ぶくらいである。


なお、能力的には大地の力を操るような能力者は黒鉄にはいない。他の地域でも確認は取れておらず、そう言った能力者はほとんどいないと思わる。

風系統を操る能力者も少ないが、マルスはそのコードから恐らくは風を操る系統の能力だと思われるし、シャクナゲもそれ系統の能力を持っている可能性はある。


一般的に突然型はこういった自然の力を操る能力者が多い傾向にあるから(カーリアンやオリヒメなど)、マルスも突然型ではないかと睨んでいる。

対して自然型は、身体能力の一部が強化されたタイプや、念動能力者が多い。これはシャクナゲやナナシが当てはまる。


純正型については分かっていない。スズカと何度も組んでいるカーリアンの話からすると、恐らくは念動能力……それの極大化したタイプの能力だとは思うが……。

やはり生まれつきの変種同士、自然型の傾向と似るのだろうか?


アカツキの能力が分かれば、純正型の秘密の一端が掴めそうなのだが……

情報班の資料庫に残るアカツキの項目を知りたい。そこには、私が望む疑問の答えの大半があるハズだ。


班長ですらない私には、到底無理な話ではあるから他を当たる事にしたが、出来うるなら人伝ではなく、資料として残されたモノが欲しい。

カブトが持っていればいいが……


今日は一旦ここで筆を置く事にする。

今日これからの行動により、後日に考察の答えが残せる事を祈って。

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