強い味方
港は何かが爆発したように、内側から構造物が破壊され、今も煙を上げ続けている。
幸いこの船は戦艦の為、場所が取れれば多少の火と煙は影響がない。
良くも悪くも、こういう時に、破壊されつくした町は戦艦を停めやすい。
レーザー砲によって建物と地面が破壊された箇所を探し、出来るだけ港の近くに戦艦を停めた。
「…この港の状況は予想外です。総統がこのようなことをするとは思えないですし…」
副艦長は顔を顰め、モニターに映る煙を上げる港を見つめて呟いた。
「それは俺も同感だ…攻撃対象がネイトラル側ならば、ここを攻撃する意味がない。籠城戦で貴重な爆薬をここに使うとも思えない。」
テイリーも副艦長に同意した。
リコウはその話を聞いて、少し戻ってきた集中力を使い港の様子を調べた。
簡単に光の川に入れたので、いちいち疲労してるが、順調に慣れているようだ。
「…兄さんがいる。」
リコウは港の内部に兄の気配を察し、思わず立ち上がった。
隣に座っているアリアがリコウを慌てて支えようとしてくれた。
「じゃあ、この爆発はアズマの仕業か。」
マックスが顔を歪めて呟いた。彼の様子には敵意がある。
十中八九、その原因は絶対にレスリーを捨て駒扱いしたことだろう。
「…あと…もう一つ船がある。」
アリアがリコウの手を取り、同じように港の中を探って言った。
クロスやレスリーのドールは従来のネットワークに変えられたが、このドームのシステム全体は未だにテロリスト側が醜悪するネットワークにあたる。リコウとアリアの力が無いと察知できないのだ。
「こんのアホオオオオオ!!」
ユイが急に叫び始めた。
「頼ってくれるのは嬉しいけど、こっちは片腕ないんだよ!!」
苛立たし気に彼女は吐き捨てるように言った。
「どうした?」
マックスは尋常でないユイの様子に慌てて駆け寄った。
「シンタロウが暴走しやがった…待って…ああ!!クロスも暴走している。」
ユイは目を瞑り、苛立ちを隠さずに言った。
「暴走って…」
副艦長が何やら不安そうな顔をしている。
「おそらくシャトルにイジーちゃんがいるのを察知したんだと思う…私がレスリーさんのドールを操作しているから安心しているのかもしれないけど…」
ユイは目を瞑ったまま、眉を顰め歯を食いしばった。
「コウヤは?」
マックスは苦手なはずのユイの肩を掴んで尋ねた。
「コウが止めようとしているけど、たぶん二人ともすごい疲労だよ。」
ユイは首を振って言った。
「だが、シンタロウ君の行動は一理ある。レスリー君の無事が確認されたなら、直ぐにテロリストを追うべきと判断したのは…」
テイリー顎に手を当てて頷きながら言った。
「だから今は無事でもこれは厳しいの。クロスが暴走を始めちゃったから…」
ユイは相変わらず顔を顰めている。心なしか、汗をすごくかいている。
「…暴走って…」
「何かがクロスの琴線に触れたんだと思う。悔しいけど、私には暴走したクロスは止められない。」
ユイは目を開いて、マックスを見て言った。
「止めるすべがないのなら、こちらは急いでルーカス中尉とテロリストの身柄を確保すべきだ。」
テイリーは二人の様子を見て、副艦長に目を向けて言った。
「止めるすべ…」
リコウは無意識にアズマのことを思い浮かべた。
あるじゃないか…ウィンクラー少佐を説得する手段…
リコウは天啓のように浮かんだものに、鼓動が速くなった。
「ユイはここにいて。私たちは…」
アリアはユイを心配するように言い、リコウを見た。
おそらくリコウと一緒にアズマを追い、彼との接触でより権限を取りやすくしようという考えだろう。
リコウもその考えだった。
だが、今は違う。
「時間稼ぎします。」
リコウはアリアを見て首を振った。
アリアは驚いたように目を見開いたが、リコウは何も言わずにアリアの手を握った。
「アリアさん。支えててください。」
リコウはアリアの目を見て言った。
その目にアリアは驚いた顔をした。
「ちょっとリコウく…」
アリアの慌てた声が途切れた。
リコウは目の前に浮かんだ光の川に迷いなく飛び込んだ。
その中で、目まぐるしく変わっていく周りの様子を尻目にリコウはひたすら探した。
おそらく操舵室は騒がしくなっているだろう。
それでも、探さないといけないとリコウは思っていた。
おそらく自分にはできないかもしれない芸当だ。
だが、思いついてしまった今、試さずにはいられなかった。
港内部が燃えているためか、抜け道の温度が上がっている。
アズマはイジーの腕を引き、汗をぬぐいながら歩いていた。
イジーは片足の怪我の影響で自由に走ることができない。そのため、アズマに引きずられるがままだった。
「貴女は俺と来るんだ。少佐の元には帰さない。」
アズマはブツブツとイジーを見て、怒りを滲ませながら呟いていた。
その様子に不穏さを感じ、イジーはアズマの手を払った。
「私はあなたの理解者じゃない。」
突き放すようにイジーは言った。
激昂させてしまうかもしれないが、それでも今のアズマは怖かった。
「違う。貴女は俺を理解しようとしてくれた人だ。」
アズマは払われた手を差し出し、再びイジーの腕をつかんだ。
「理解しようとしたのは敵だからよ。」
「違う。イジー。貴女は俺と一緒に行くべき人なんだよ。」
アズマは縋る様にイジーを見た。
「私はあなたの親じゃない。」
イジーはさらに突き放すように言った。
その言葉でアズマは固まった。
イジーが言ったことは、彼が一番気にしていることだった。
それを分かった上でイジーはアズマに言った。
「あなたのそのわだかまりを解消するのは私じゃない。本当の家族だけ。」
イジーはアズマに続けて諭すように言った。
「そこまで、その繋がりまでドールプログラムに扱われていいの?」
イジーはどうにか彼の意識をリコウとのつながりに持っていきたかった。
イジーは、アズマがドールプログラムに魅入られた原因が、リコウとの関係にあると思っているからだ。
「は…ははははは。」
アズマはイジーの言葉に笑い始めた。
おかしくて仕方ないという様子だ。
「…わかっていない…貴女はわかっていない。」
アズマはひとしきり笑い終えると、イジーを見て微笑んだ。
「…わからないわよ。私はあなたを理解できない。」
イジーはアズマに強調するように言った。
「いや…だから、知るべきだ。」
アズマはイジーの腕を引き寄せ、彼女の顔に顔を近づけた。
「貴女は俺を知るべきだ。」
アズマが飛行機の中で見せたような目を見せたため、イジーは彼の顔から目を逸らした。
どうにか彼から離れようとしたが、アズマの手はがっしりとイジーの腰と腕を掴んでおり、彼から離れることはできなかった。
イジーは警戒するようにアズマを見上げた。
「…?」
ふと、彼の様子に異変を感じた。
直感的なもので、特別な人間でない自分のものだから頼りないが、アズマに何か起きている。
《こっちだよ。シンタロウ。》
声が聞こえた。
コウヤにもはっきりと聞こえた。
こんな時まで、ドールプログラムはシンタロウに呼びかけるようだ。
疲労と精神的な不安からシンタロウはつけ込み易い状況だ。
まさにドールプログラムからすると今は絶好なタイミングなわけだ。
コウヤはシンタロウの行動の理由が彼にだけ原因があるものではないことに安心はしたが、それだからこそ、不安も増えた。
コウヤもだが、判断力と思考能力の低下している。
今はどうしてドールプログラムがシンタロウを呼ぶのか考えられなかった。
とにかく体が痛い。
コウヤは軋むような痛みに顔を歪めた。
もう汗をかくほどの水分も残っていないのではないかというほど汗をかいた。
痛みと疲労で。
「シンタロウ!!」
コウヤは喉が渇くことも構わずシンタロウに叫んだ。
考えるのではなく、シンタロウを止めないといけない。
「イジーがこっちにいる。」
シンタロウはそれしか返さない。
「レスリーが危ない!!まずはこっちに…」
コウヤは叫ぶしかシンタロウに呼びかけることができない。
何か、彼の心に刺さることでも言えればいいのだが、頭が働かない。
叫びすぎて今度は酸欠で頭がフラフラしてきた。
どうにかシンタロウを止めないといけない。
《君は“こっち”に来るんだ。》
確かに聞こえた。
ドールプログラムの声だ。
「そっちに行くな!!」
コウヤは後ろの席にいるシンタロウに振り向き叫んだ。
振り向くと、コウヤは絶句した。
シンタロウは目を閉じて、座席にぐったりとしていたのだ。
完全に意識がプログラムに持ってかれている。
遠隔操作をしている時の自分たちと同じだったのだ。
このような状態の時は、いくらコウヤがここで叫んでも声は聞こえない。
「…おい…」
コウヤは慌ててシンタロウの後を追ってプログラムに入ろうとした。
だが、コウヤは弾かれた。
慌ててコウヤは通信を戦艦につなげた。
「シンタロウがドールプログラムに飲まれている。俺は弾かれた。」
コウヤは息を切らせながら叫んだ。
『こっちもリコウが勝手に何かしているんだ!!』
戦艦から帰ってきたのは、慌てた様子のマックスの声だった。
「…ヤクシジ…が?」
コウヤはそれに引っかかった。
《先輩。》
プログラムの中で声がした。
コウヤは意識をその声の方に持って行った。
《俺を介して入ってください。》
声の主はリコウだった。
だが、コウヤは驚いた。
リコウの能力と適合率ではできないはずだ。
「…どうして?」
《いいから。早く。》
リコウは急かすようにコウヤに言い、コウヤをプログラムに引きずり込んだ。
《先輩。少佐を止めますよ。》
リコウはコウヤの腕を引くように、プログラムの中を潜っていく。
その様子にコウヤはただ驚いた。
それと同時に、少しだけ嬉しくなった。
《どうするんだ?》
《…兄さんを介してルーカス中尉と繋がります。》
リコウはとても無茶苦茶なことを言った。
だが、出来ないことはない。
コウヤはリコウに頷いた。
《それで、先輩は少佐を捕まえてください。》
リコウは少し困ったように笑った。
《…俺にはできませんから。》
リコウは少し不服そうに言うが、自分に無自覚な対抗心を燃やしていた後輩が自分を認めてくれたような気がして、コウヤは少し嬉しかった。
《わかった。頑張れよ。リコウ。》
コウヤはリコウを叱咤すると、自分に与えられたシンタロウを探すという使命を全うしようと、自分の該当しないネットワークに飛び込んだ。
慣れた様子でコウヤはウィンクラー少佐を探しに潜っていった。
やはり、自分とは経験も力量も全然違うとリコウは実感していたが…
《…リコウって…》
リコウはコウヤの言葉に思わず笑みを浮かべた。
だが、自分が言い出したことだ。
絶対にアズマとイジーの元に行かないといけない。
ぎゅっと無意識に手を握っていた。
片手には、しっかりと手を握る感覚がある。
港の爆破により起こった火災で抜け道の温度は上がっている。
廊下は普段なら自動で開く扉がすべて閉まっており、狭さと圧迫感があった。
そんな閉まっている自動ドアにもたれ、アズマは何やら苦しんでいた。
急に顔色が悪くなり、何かをこらえる様子だ。
今のうちに逃げるべきなのだろうが、アズマはイジーを自身と壁の間に挟んでいた。
力の差が歴然なうえ、けがをして居るイジーは逃げる機会も失っている。
壁に押し付けられているが、肩にかかったアズマの頭の方が圧迫感があった。
「…誰…だ…」
アズマは呻きながら何かを探っているようだ。
その様子が、ドールプログラムに苦しんでいたシンタロウと重なった。
うなされ、悩む様子をイジーは近くで見ていた。
「…大丈夫…?」
イジーは無意識に手が伸びた。
しかし、直ぐに手を引こうとした。このような行動が今の結果を生んだかもしれないからだ。
だが、アズマは引こうとしたイジーの手を掴んだ。
「!?」
思わず身をすくめた。
しかし、イジーを見るアズマの目は違った。
「意識を集中して…俺に付いてきてください。」
彼は、口調が全然違った。
「…だれ?」
イジーは目の前の男が、先ほどまでの人物と同一人物とは思えなかった
「少佐をレスリーさん救出に向かわせないといけないんです。」
彼は、イジーに訴えるように言った。
「…少佐?」
彼の口調が引っかかった。そして、レスリーのことを知っているのも…
「このままだと、クロスさんがレスリーさんを殺してしまいます!」
彼はイジーに続けて言った。
その言葉でイジーは彼の手を握り返した。
彼はアズマじゃない。
どういう手段を遣ったのか分からないが、これだけはわかった。
「わかったわ。リコウ君。」
イジーは彼の言う通り、意識を集中させた。
自分はフィーネの戦士でも特別ではない人間だ。
そんな自分が、特別な人間たちと同じ芸当ができるとは思えなかった。
だが、自分の知っているこの青年は、自分と同じ側の人間であった。
それが、このように特別な人間と同じことをやり、更に自分の手を引いてくれたことが大きかった。
初めて見た、光の世界にイジーは息を呑んだ。
気を抜くと飲み込まれそうで、逆に自分が飲み込み壊れそうなものだった。
見たことのない景色だが、これをシンタロウが見ていたことを考え、同じものを見れたと感動していた。
登場人物
リコウ・ヤクシジ:
第三ドームの第四区の大学に所属する学生。ドールプログラムが専門。新たなネットワークの鍵。
コウヤ・ハヤセ:
リコウの先輩。「フィーネの戦士」の一人で、圧倒的な適合率を持っている。
マウンダー・マーズ:
ドールプログラム研究において現在のトップ。「フィーネの戦士」の一人。「マックス」が愛称。
シンタロウ・ウィンクラー:
地連の少佐。「フィーネの戦士」の一人であり、現在の地連にて最強といわれている。コウヤとアリアとは親友であるらしい。
アリア・スーン:
ユイと行動を共にする女性。「フィーネの戦士」ではないが、関係者。コウヤとシンタロウと過去はあるが親友。新たなネットワークに通じ、リコウの負担を軽くできる。
イジー・ルーカス:
地連の中尉。「フィーネの戦士」の一人。シンタロウの精神的主柱。アズマたちに連れ去られる。
ユイ・カワカミ:
リコウ達の乗る戦艦に保護される。「フィーネの戦士」の一人。コウヤの恋人。
ジュリオ・ドレイク:
従軍経験のある学生。標準的に「フィーネの戦士」を尊敬している。正義感が強い。
テイリー・ベリ
ネイトラルの情報局のトップ。フィーネの戦士との接点が多く、作戦に関係していた。それ以前は元地連の大尉であり、殲滅作戦でいとこを亡くし地連から離れた。現在はリコウ達と軍本部に向かう。
ミゲル・ウィンクラー:
シンタロウの部下で、彼の艦長をする戦艦の副艦長。階級は准尉。同じウィンクラー姓であるため、ファーストネーム呼びが多い。血縁関係はない。そして、名前も大して知られていない。
カルム・ニ・マリク:
月所属の地連軍の人間。大佐。殲滅作戦の犠牲者に深く関わっている。テイリーの元上官。ネイトラルのスパイであり、それを隠すために自身の部下を大量に捨て駒作戦に投じた。
オクシア・バティ:
第三ドームの学生。殲滅作戦の犠牲者であるカズキ・マツの甥。叔父の影を追っている。
ゲイリー・ハセ・ハワード:
地球所属の地連軍の大尉。マリク大佐と同じく艦長をする戦艦をテロリストによって壊滅させられる。元々ウィンクラー親子と対立派の立場。テロリスト側に部下を殺されたという恨みから現在マリク大佐と行動共にしている。ただし、マリク大佐に対しても恨みがある。
ウル:
マリク大佐と同じくネイトラルのスパイ。長身で褐色の男。テロリストせん滅に動いている。ハワード大尉が艦長を務める戦艦に乗組員として潜入しており、この戦艦の破壊に深く関わっている。
レイモンド・ウィンクラー:
現在の地連軍のトップで総統。「フィーネの戦士」ではないが、作戦の責任者であった。現在軍本部にて防衛戦を指揮する。
リュウト・ニシハラ:
ハクトの父親。ドームなどの構造物の技術者。レイモンドの防衛戦で協力をする。ナイトの友人。
ハクト・ニシハラ:
元地連大尉で「フィーネの戦士」の一人。ディアとは婚約関係。
ディア・アスール:
ナイト・アスールの娘。「フィーネの戦士」の一人。母親について何か秘密があるらしい。ハクトとは婚約関係。
レイラ・ヘッセ:
「フィーネの戦士」の一人。ゼウス共和国の人間。ジュリエッタの娘。
ジョウ・ミコト:
ゼウス共和国を成長させた指導者。国民からの信頼が厚い。「フィーネの戦士」の一人。
カカ・ルッソ:
ネイトラル出身のここ数年で出てきた俳優。「フィーネの戦士」の一人。
リオ・デイモン:
ネイトラル出身のここ数年で出てきた俳優。「フィーネの戦士」の一人。
クロス・ロアン(クロス・バトリーorヘッセ)
「フィーネの戦士」の一人。三年前に死んだと言われているロッド中佐本人であり、本物のレスリー・ディ・ロッドとは協力関係にあった。ロバート・ヘッセとカサンドラの息子。ナイトに捕らわれる。
タナ・リード:
現在ゼウス共和国の人間だが、三年前の黒幕のような人物。今はカワカミ博士と行動を共にする。
ギンジ・カワカミ:
リコウを新たなネットワークの鍵に設定した人間。ユイの父親であり、ドールプログラムの開発者の一人であり、「フィーネの戦士」でもある。
レスリー・ディ・ロッド:
「フィーネの戦士」の一人で、クロスと入れ替わっていた。マックスと共にテロリストに襲撃され、その時にマックスを庇って捕まる。
ナイト・アスール:
ネイトラルの現在の指導者。ディアの父。彼女の婚約者であるハクトにとても好意的。テロリスト集団を乗っ取り、地連軍に協力を持ち掛けたが、地連に深い恨みを持っており、協力から襲撃に転じた。
カサンドラ・バトリー(カサンドラ・ヘッセ):
ゼウス共和国を暴走させた独裁者ロバート・ヘッセの元妻。テロリストを主導する立場だったが、ナイト・アスールに乗っ取られる。
アズマ・ヤクシジ:
リコウの兄。地連の軍人で一等兵だった。第三ドーム襲撃の際、テロリスト集団「英雄の復活を望む会」を手引きし、自身もそのメンバーの一員だった。新たなネットワークの鍵でもあり、大きな脅威となっている。
キョウコ・ニシハラ:ハクトの母親。少しディアに雰囲気が似ている。
ルリ・イスター:第三ドームの市民。リコウに淡い思いを抱いている。
グスタフ・トロッタ:
かつてマックスと共にゼウス共和国のドール研究に携わっていた研究員。シンタロウと因縁がある。
キース・ハンプス:
「フィーネの戦士」の一人で、元少佐。戦士たちの精神的主柱であり、今の地連軍だけでなく他国の者にも影響を与えた。カズキ・マツの最期の部下。
ユッタ・バトリー:
クロスの妹でカサンドラの娘。ゼウス共和国と地連の争いで命を落とす。レスリーが看取る。
マイトレーヤ・サイード:マリク大佐の部下。テロリストの暗躍により死亡。
ジュリエッタ:
カサンドラが手にかけた女性。ナイト・アスールのスパイとして前ゼウス共和国総統の元にいた。レイラの母親。その正体は謎が多い。
ロバート・ヘッセ:
ゼウス共和国元総統。クロスの父親。かつて武力で暴走したゼウス共和国を率いていた独裁者。
ナオ・ロアン:
ロバート・ヘッセの元腹心。カサンドラ達の亡命に加担したことにより、捨て駒にされ死亡する。レイラの父で、彼女の緑色の瞳は彼譲り。ジョウの元上司でもある。
レイ・ディ・ロッド:
レスリーの父で没落した貴族。レイモンドの親友。理想家として有名だった。ロバート・ヘッセによって殺される。
ディアス・オルム:
ナイトとロバートの過去に大きな影響を与えている人間。50年近く前に死亡している。
プログラム一覧
ゼウスプログラム→コウヤ
遠隔操作範囲の強化。無条件で権限を取る。
→戦力というよりも大元を味方につけるような攻撃。攻撃を無力化するようなもの。
ポセイドンプログラム→ハクト
周囲探知の強化。空間情報の処理能力の強化。
→指揮官向きの能力。自身が動くのではなく周りを把握して周りを動かすことに長けるもの。
ハデスプログラム→クロス
機動速度などとにかく速くなる。攻撃の動きの強化。
→ひたすら攻撃に特化している。自身が動くことが前提のもの。
アテネプログラム→ディア
遠隔操作の強化。防御の強化。装甲を強化するため他の機械からエネルギーを取ることもできる(防御でのこの働きはこのプログラムだけ)。
→自身も動くこと前提だが、どちらかというと防御のためのもの。
アレスプログラム→ユイ
攻撃に全振りするもの。力を大きくするため他の機械のエネルギーを取ることもできる(攻撃でのこの働きはこのプログラムだけ)。
→攻撃特化のもの。クロスのとは違い、力に全振りしている。これも自身が動く前提のもの。
ヘルメスプログラム→レイラ
通信など連絡能力の特化、そのための情報書き換えなど権限ではなく細かい設定を変更するのを強化する。
→戦い向きのものではなく小手先作業のようなもの。裏工作など隙をつくようなもの。




