対しょう
宇宙の真っ暗な中、沢山の命が吸い込まれるように消えた。
自分もその中の一つになると思った。
無重力空間特有のドールの頼りなさと、自分の体がどこにも属していない感覚。
わかるのは、真っ暗な中に瞬く光に自分が巻き込まれたということだ。
大きい何かにもたれ、ふわふわと漂うような気持ちだ。
そう言えば…何をやっていたのだろう…
考えてみた。
確か、俺は…戦艦の爆発に巻き込まれたんだ。
宇宙に潜んでいると言われている敵軍をせん滅する作戦に参加した。
だが、ふたを開けるとひたすら仲間が死んでいく作戦だった。
そうだ。
それで最後の生き残りとなった俺が自分の属する戦艦の守りに付く形になったんだ。
そして…
そうだ。それで戦艦の爆発に巻き込まれて…
ピ…ピ…と、何かを刻む機械音が響く。
全身の痛みで目が覚めるが、痛みで意識が遠のきそうになる。
目が覚めたのに、また目をつむってたまるか…と痛みをこらえ、起き上がろうとした。
だが、それは叶わなかった。
下腹部に強烈な痛み、腿の付け根も痛い。
痛みでまたベッドに沈んだ。
やけにきれいなベッドに寝ているとその時初めて気付いた。
「…病院…か。」
馴染みのある戦艦の内部ではないと結論付けた。
こんな天井の高い部屋は無かった。
それに、窓から入る光はどう考えてもドーム内の特徴を示している。
「…よかった。本当に…」
部屋のどこかから声がした。
声の元を見た。
そこには、一人の少年が立っていた。
自分の知っている少年だが、自分が知っているよりも少し大きくなっていた。
ただ、見開かれている目の赤い瞳は変わらない。
「…なんだよ。俺より大きくなっている。」
俺は悔しそうに口を尖らせた。
彼は困ったように笑いながら部屋に入ってきた。どうやら部屋の入口にいたようだ。
彼はそのまま俺の横たわるベッドの横の椅子に腰を掛けた。
「聞いたよ…ひどい作戦だったって…」
彼は怒りに声を震わせていた。
「…ああ。…だけど…」
俺は怒りもあった。だけど、それよりも
「…いいタイミングだ。クロス。」
とても都合がいいと思った。
彼は、クロスはそんな俺の発言を聞いて驚いた顔をしたが、直ぐに合点がいったのか、暗い目になった。
「ひどい奴とか…言わないのか?」
俺は自嘲的に笑いながら言った。
だが、クロスは首を振った。
「僕もそう思った。君には悪いけど…」
クロスは、やはり暗い顔をしていた。
だが、俺もわかる。
俺も暗い顔をして居る。
「…ここで交代だな…レスリー」
俺はクロスの真っ赤な瞳を見て言った。
クロスは暗い顔をしているが、赤い瞳を鋭く光らせて頷いた。
「そうだね。…クロス。」
クロスは俺をそう呼んだ。
「…レスリー…」
クロスが言いにくそうに口を開いた。
「クロスだ。」
俺はクロスの言葉に直ぐに訂正を入れた。
「いや、レスリー。今だけは聞いて。」
クロスは首を振って懇願するように言った。
「僕は君に甘える。君を利用して…僕は…
父を殺す。」
クロスは暗く冷たい目で言った。
俺はそれに何も悲しいと思わなかった。
それどころか当然だと思った。
「…クロス。それは俺もだよ。」
俺は体が痛いが、クロスと話しにくいため起き上がろうとした。
だが、直ぐにクロスは止めようとする。
俺はその手を振り払い起き上がった。
「俺もお前を利用する。お前は…俺の復讐の代行をするようなものになるんだ。」
俺の言葉にクロスは首を振った。
「あの男は僕からも君からも何もかも奪った。だから、俺も君を利用する。」
俺はクロスに手を指し伸ばした。
思うように動かせないため、震えている。
クロスは俺の手を恐る恐る取った。
「…階級は今は…、レスリー・ディ・ロッド准尉…。あなたは俺の代わりに戦い、目的を果たそうとしてくれる。」
俺の言葉にクロスは頷いた。
「これから、俺はあなたの陰になる。レスリーを…レスリー・ディ・ロッドとという軍人を支える陰になる。」
俺の言葉にクロスはまた力強く頷いた。
「僕、クロスと、君、レスリーで…僕ら二人で…その軍人だ。」
クロスは目を細めて言った。
「ああ。そして…俺たちは…この世でたった二人の理解者だ。」
「そうだ。…僕たちは、共同体であり理解者…」
クロスは俺の言葉に納得したように頷いた。
彼は少し目を輝かせている。
「君を苦しめる代わりに、俺は君の苦しみを分かって理解する。」
「それは僕もだ。君を陰にする代わりに僕も君を理解する。」
きっと俺も目を輝かせていただろう。
「「…俺、僕たちは…二人で一人になるんだ。」」
俺の手を握るクロスの手は、震えていたが、決して恐怖ではなかった。
俺も震えていたが、恐怖ではなかった。
彼の赤い瞳は変わらない。
彼女と同じだった。
あの、瓦礫の隙間から見えた、赤い瞳。
俺は、ひたすらすれを求め、瓦礫を掘り起こそうと手が痛くても、爪がはがれても構わずに地面を掻いた。
ふと、目を開き、手を伸ばそうとした。
ただ、その手はもうなかった。
コックピットの中で無意味に伸びる右手の義手。
頭がガンガンを痛い。
どうして今自分はこうしているのだろう…
モニターを見ると、戦っている。
「…俺が…戦っているのか…?」
思わず自分の状況に驚き呟いた。
また頭がガンガンと痛んだ。
伸ばした手は下ろされ、戦闘の作業に移っていた。
何故こんなことをしているのか…と考えた。
頭が痛い。
そして、頭の違和感。
痛みだけでない。
「…なんだ?」
頭に何かがついている。
確認しようとしたが、今度は耐えられない痛みが起こり、意識が遠のいた。
あの時のように、意地でも痛みに耐えて起きようとした。
だが、それがかなわなかったのは、目の前が真っ暗になった時にわかった。
目を開くと、自分が大汗をかいていることに気付いた。
そして、手が真っ赤だった。
「リコウ!!よくやった!!」
マックスがモニターを指さして言った。
モニターには少し動きが悪くなっている白銀のドールがあった。
「でも、本当にギリギリまで粘ったわね。」
アリアはリコウを労った。彼女も大汗をかいている。
「…あのユッタっていう赤い瞳の子が助けてくれました。」
リコウは見た映像と、少女が明確にリコウに助けを求めたことを思い出して言った。
それを聞いてマックスが苦笑いをした。
「なるほど。しかし…いや、何でもない。」
マックスは何か気になったことがあるようだが、直ぐに言葉を呑みこんで首を振った。
「私たち何気なくネットワークに入ったりしているけど…もし弾き飛ばされたらどうなるの?」
アリアはリコウから手を放し、自身を手で仰ぎながら尋ねた。そして、彼女の手も赤い。
どうやらお互い手を握りすぎていたようだ。
「知らん。そもそもその感覚が分かる人間っていうのが少ない。検証をしようがない。」
マックスは腕を組んで頑なに言った。
「…あとは、先輩と少佐ですね…」
リコウはモニターに入る位置情報を見て、コウヤとウィンクラー少佐の乗るドールの位置を確認した。
かなり長い時間が経ったと感じるが、意識を飛ばしてから数分しかたっていない。
「これを飲むといい。」
後ろにいたテイリーがリコウに飲料水が入った容器を渡してきた。
リコウは何気なくお礼を言って受け取ったが、直ぐにテイリーを見なおした。
「シンタロウ君とコウヤ君が出た…と聞いてな。」
テイリーは二人が出撃したと聞いて慌てて戻ってきたようだ。
「何か収穫があったのか?」
「役に立ちそうもないが、今回本部に襲撃したメンツは、ネイトラル建国どこからアスール財団結成時の古参ばかりらしい。」
テイリーはどうやら別室で情報収集と精査をしていたようだ。
「…厄介ですね。それなら…」
そう呟いたのは副艦長だった。
「確かに、ナイト・アスールを止めただけでどうにかなる問題じゃなくなっている。」
マックスが頷いて言った。
「全員が、筋金入りで地連軍を恨んでいる上に、かなりの年季が入っているってわけだ。」
テイリーは険しい顔をしていた。彼はおそらくその古参のメンバーと面識があるのだろう。そして、融通が利きそうにないというのもわかっているのだろう。
モニターの画像はそこまで変わっていなかった。
そのモニターの中心には、砂煙を上げてぶつかる2体のドールがいた。
たまにもう一体のドールが挟まるが、全部が全部敵という認識になる。
ただ、三体のドールが戦い、お互いを生き延ばし時間を稼ぐものと思える展開になっている。今は。
そして、モニターの画像の遠く、ドームの外壁に沿うように一隻の船が飛んでいる。
ドーム内で何かが起こるのを待っているのか、中に入る気配は無い。
「本来なら、もうドームに入れてもおかしくない時間だが…」
モニターに映る外の風景と、それと並行して映される地図を見て副艦長はため息交じりに呟いた。
彼の言うとおりだ。
途中でテロリストの船を見つけたのもあるが、ユイとクロスの応戦や、そのためにこの戦艦からドールを出す兼ね合いから若干速度を落としているのだ。
「あ!!」
モニターの向こうの様子の変化にリコウは声を上げた。
アリアもマックスもだ。
白銀のドールがレーザー砲を撃ち、本部のドームの外壁に穴をあけたのだ。
それにより、またモニターの視界が悪くなった。
その辺がもろいのか分からないが、外壁の穴めがけて灰色と白のドールがレーザー砲を撃ち、更に穴が広がった。
そして、ドームに沿って動いていた船から小さな飛行機が飛び出し、そこに滑り込むように入った。
「あ…あれアズマたちじゃ…」
マックスが指を差して言った。
リコウはそれを探ろうと感覚を研ぎ澄ませた。
飛行機に続いて灰色と白のドールがドームの中に飛び込んだ。
それを追おうとする白銀のドールとユイ…だが…
「ユイさん!!その船から離れて!!
リコウは慌ててユイに叫んだ。
リコウの声が聞こえたのか、ユイはぴたりと止まり、リコウの言葉通り船から距離を取ろうとした。
ゴオオン
ユイが距離を取り始めた時、アズマが乗っていたと思われる船が轟音を立てて爆発をした。
それにより、またドームの外壁が崩れ、レーザーによって空いた穴はどんどん崩れた瓦礫によって埋まった。
それによって上部分に穴ができたが、ユイが通ろうとしていたら爆発に巻き込まれるか、瓦礫の下敷きだった。
「…クロス・バトリー…は?」
マックスはリコウとアリアに尋ねた。
「…彼はギリギリドームの内部に入ったみたい。無傷かは分からないけど、無事よ。」
アリアは目を閉じて探りながら答えた。
マックスは安心した顔をしたが、直ぐに複雑そうな顔をして俯いた。
『ユイは戦艦に戻って!!そのドールはもう無理だよ。』
コウヤの通信が入ったと同時に、モニターに一機のドールが映った。
ユイと同じ灰色と緑のドールだ。
どうやら空を飛んでいるらしい。
そのドールは下がったユイを通り過ぎ、崩落によって大きな穴があいた上部からドームに飛び込んだ。
「何やっていたんだよ!!」
マックスが少し嬉しそうだが、苛立たし気に尋ねた。
『最後の調整があって、敵のいない上空で行っていた。ついでにいくつか船を見たからそのデータを送る。』
通信に答えたのはウィンクラー少佐だ。
彼が言った後、直ぐに戦艦に何か届いたらしくモニターにそれが表示された。
「…これは…」
画像データとして送られてきたいくつかの船があった。
かなり遠くにあるのはおそらく本部から避難した船だろう。方角的にどんどん離れようとしている。
それとは違い、近付こうとしている船もある。
報道関係とみられる船がいくつかあるが、武装してないのもあり、距離を置いている。
「あ…あの小さい戦艦みたいなのって…」
リコウは見覚えのある色の組み合わせを見つけた。
と言っても、自分に馴染みのあるものではなく、新たなトレードマークとして公表しているものだ。
それは青と白の装甲をした小さい戦艦がある。
「あれは…ゼウス共和国の…ですね。」
副艦長が頷きながら言った。
『そうだ。どうやらあちらの戦艦は相当速いようだ。規模が小さいのもあるけどな』
ウィンクラー少佐が頼もしそうに言った。
その戦艦に乗っているであろう人間に対しての信頼がうかがえる。
ただ、その出された情報の中で副艦長は別の船に注目しており、首をかしげていた。
『…ごめん…その…』
ユイから通信が入った。何か申し訳なさそうな声だ。
「…副艦長さん。ユイを拾ってください…ドールのダメージが大きくて動けないようなの。」
アリアが副艦長に頼んだ。
それを聞いて副艦長は慌てて方向を変えさせた。
荒れた地上を這う、小さな戦艦があった。
装甲は白と青だ。それはゼウス共和国の色だった。
かつては赤と黒を国のトレードマークとしていたが、今はそれと真逆の印象を持つものにしたのだ。
過去との決別を意味するために。
その戦艦の操舵室、艦長の席にはかつてのフィーネの艦長を務めていたことがあるハクト・ニシハラが座っていた。
彼は険しい顔をして居る。
その近くに座るディア・アスールとレイラ・ヘッセもだ。
「…察知できない…な。」
ディアは眉を顰めて言った。
「ああ…だけど、他に人がいる場所がわかる。」
ハクトは目を閉じて、何かを探査するように眉を顰めた。
彼等の乗る戦艦は急上昇し、雲の上まで上がった。
まだ遠いが、ドームの近くを見渡せる状況だ。
「…それに、ユイがいるのはわかる。」
ハクトはモニターに映った砂煙を指さして言った。
破壊されたようなドームの外壁が見え、その傍で砂煙が立っている。その中にユイがいるのだろう。
そして、その近くに一隻の戦艦がある。
それは懐かしい気配がする。
あと、ドーム内部にも、それもまた懐かしい気配のする何かがいた。
「だが、俺たちはこっちだ。」
ハクトはドームを指さした。
本部のドームは二か所で破壊をされたようだった。一番破壊に適した位置である天井部と、あまり破壊に向かない側面部。
ハクトたちが目指すのは天井部だ。そこからは煙が上がっている。
「…全く気配がない…だが」
ディアは遠隔操作でモニターをズームさせた。
遠いが、ドームの中には光が見える。それはドームの機能が生きているということだ。
「ねえ。あの船…何?」
レイラは別の方角から近付いてくる船を指さして言った。
ハクトもそれに目を向けたが首を傾げた。
「それが…武装の気配もない上に、知らない人間ばかりなんだ。」
ハクトはすでに探索したようだ。
「…報道関係…にしては近すぎるわね…」
レイラは険しい顔をしたが、直ぐにドームの方に向き直った。
ハクトはレイラの言葉を気にしたのか、少し考えて頷き、自身の座る椅子に背中をもたれさせ、目を閉じた。
ガタン…と、戦艦の下部から何か開く音がした。
中からは見えないが、ハクトは上空から無人機をいくつか遠隔操作で落とし始めたのだ。
一つはドームの外を探らせる為、もう一つはこの戦艦を補助させるためだ。
「えらくこの戦艦を使いこなしているわね。」
レイラは感心したように言った。
「レイラ行くぞ。私たちはドールで出る準備だ。それに、お前はクロスを止めるんだろ?」
ディアはレイラの肩を叩いて言った。
「悔しいけど、あそこにコウがいるなら、クロスを止めるのは彼が適役よ。」
レイラは少し悔しそうに言ったが、頼もしそうにも言った。
ディアはそれを見て、そうか、と頷いた。
「でも、あんたらだけだと不安だから、私はこっちの手伝いをしてあげる。」
レイラは座っている席から立ち上がり、勝気な様子で言った。
「助かる。」
ハクトは自身の席に座り、レイラを見て言った。
レイラはハクトの様子を見て少し不満そうな顔をしたがすぐに頷いた。
「不服だけど、あんたがこの戦艦を操作するのが適任みたいね。」
レイラは片手を挙げて言った。
「あ、そうだ。…少し無茶な動きをするから気を付けてくれ。」
ハクトは顎に手を当て、何かを思い出したように言った。
「は?」
レイラは何を言っているのか分からない顔をしたが、彼女の傍にいたディアは直ぐに壁に取り付けられている手すりにつかまった。
カクン…と、戦艦が急上昇からの急降下を始めた。
「うわ!!!」
レイラは慌ててディアと同じように手すりにつかまった。
急降下は続いており、嫌は浮遊感を三人は感じているはずだ。まあ、慣れてはいるはずだが。
「ちょっと!!先に言ってよ!!確かにあんたがこの戦艦を私たち以上に円滑に操作できるのはわかったから!!」
レイラはハクトを睨みながら怒鳴った。
「急降下に備え、レストルームなどは事前に使用を済ませてください。」
ハクトはマイクを握るそぶりを見せて呟いた。
「ハクトな、最近ユーモアまで備えたんだ。すごいだろ。」
レイラと同じように手すりにつかまっているディアは、誇らしげに言った。
「ユーモア…ねえ…。あんた覚えてなさい。全部終わらせて殴ってやるから。」
レイラはハクトを睨み、吐き捨てるように言うと、同じく手すりにつかまっていたディアの肩を掴んで歩き出した。
ディアは名残惜しそうにハクトを見ながらレイラに引きずられていた。
「俺も後で向かう。」
ハクトは戦艦を操作しながらディアに言った。
「レイラ。ディアを頼む。」
ハクトはレイラに何かを含ませて言った。
それを聞いてレイラはまた呆れたような顔をした。
「あんたユーモアは似合わないわね。」
レイラは少し悲しそうに笑ったが、頷いた。
登場人物
リコウ・ヤクシジ:
第三ドームの第四区の大学に所属する学生。ドールプログラムが専門。新たなネットワークの鍵。
コウヤ・ハヤセ:
リコウの先輩。「フィーネの戦士」の一人で、圧倒的な適合率を持っている。
マウンダー・マーズ:
ドールプログラム研究において現在のトップ。「フィーネの戦士」の一人。「マックス」が愛称。
シンタロウ・ウィンクラー:
地連の少佐。「フィーネの戦士」の一人であり、現在の地連にて最強といわれている。コウヤとアリアとは親友であるらしい。
アリア・スーン:
ユイと行動を共にする女性。「フィーネの戦士」ではないが、関係者。コウヤとシンタロウと過去はあるが親友。新たなネットワークに通じ、リコウの負担を軽くできる。
イジー・ルーカス:
地連の中尉。「フィーネの戦士」の一人。シンタロウの精神的主柱。アズマたちに連れ去られる。
ユイ・カワカミ:
リコウ達の乗る戦艦に保護される。「フィーネの戦士」の一人。コウヤとは恋仲だが、アリアとの方が仲がいい。
ジュリオ・ドレイク:
従軍経験のある学生。標準的に「フィーネの戦士」を尊敬している。正義感が強い。
テイリー・ベリ
ネイトラルの情報局のトップ。フィーネの戦士との接点が多く、作戦に関係していた。それ以前は元地連の大尉であり、殲滅作戦でいとこを亡くし地連から離れた。現在はリコウ達と軍本部に向かう。
ミゲル・ウィンクラー:
シンタロウの部下で、彼の艦長をする戦艦の副艦長。階級は准尉。同じウィンクラー姓であるため、ファーストネーム呼びが多い。血縁関係はない。そして、名前も大して知られていない。
カルム・ニ・マリク:
月所属の地連軍の人間。大佐。殲滅作戦の犠牲者に深く関わっている。テイリーの元上官。ネイトラルのスパイであり、それを隠すために自身の部下を大量に捨て駒作戦に投じた。
オクシア・バティ:
第三ドームの学生。殲滅作戦の犠牲者であるカズキ・マツの甥。叔父の影を追っている。
ゲイリー・ハセ・ハワード:
地球所属の地連軍の大尉。マリク大佐と同じく艦長をする戦艦をテロリストによって壊滅させられる。元々ウィンクラー親子と対立派の立場。テロリスト側に部下を殺されたという恨みから現在マリク大佐と行動共にしている。ただし、マリク大佐に対しても恨みがある。
レイモンド・ウィンクラー:
現在の地連軍のトップで総統。「フィーネの戦士」ではないが、作戦の責任者であった。現在軍本部にて防衛戦を指揮する。
ハクト・ニシハラ:
元地連大尉で「フィーネの戦士」の一人。ディアとは婚約関係。
ディア・アスール:
ナイト・アスールの娘。「フィーネの戦士」の一人。母親について何か秘密があるらしい。ハクトとは婚約関係。
レイラ・ヘッセ:
「フィーネの戦士」の一人。ゼウス共和国の人間。ジュリエッタの娘。
ジョウ・ミコト:
ゼウス共和国を成長させた指導者。国民からの信頼が厚い。「フィーネの戦士」の一人。
カカ・ルッソ:
ネイトラル出身のここ数年で出てきた俳優。「フィーネの戦士」の一人。
リオ・デイモン:
ネイトラル出身のここ数年で出てきた俳優。「フィーネの戦士」の一人。
クロス・ロアン(クロス・バトリーorヘッセ)
「フィーネの戦士」の一人。三年前に死んだと言われているロッド中佐本人であり、本物のレスリー・ディ・ロッドとは協力関係にあった。ロバート・ヘッセとカサンドラの息子。ナイトに捕らわれる。
タナ・リード:
現在ゼウス共和国の人間だが、三年前の黒幕のような人物。今はカワカミ博士と行動を共にする。
ギンジ・カワカミ:
リコウを新たなネットワークの鍵に設定した人間。ユイの父親であり、ドールプログラムの開発者の一人であり、「フィーネの戦士」でもある。
レスリー・ディ・ロッド:
「フィーネの戦士」の一人で、クロスと入れ替わっていた。マックスと共にテロリストに襲撃され、その時にマックスを庇って捕まる。
ナイト・アスール:
ネイトラルの現在の指導者。ディアの父。彼女の婚約者であるハクトにとても好意的。テロリスト集団を乗っ取り、地連軍に協力を持ち掛ける。地連に深い恨みを持っている。
カサンドラ・バトリー(カサンドラ・ヘッセ):
ゼウス共和国を暴走させた独裁者ロバート・ヘッセの元妻。テロリストを主導する立場だったが、ナイト・アスールに乗っ取られる。
アズマ・ヤクシジ:
リコウの兄。地連の軍人で一等兵だった。第三ドーム襲撃の際、テロリスト集団「英雄の復活を望む会」を手引きし、自身もそのメンバーの一員だった。新たなネットワークの鍵でもあり、大きな脅威となっている。
リュウト・ニシハラ:ハクトの父親。ナイト・アスールが自ら友人と言う存在。
キョウコ・ニシハラ:ハクトの母親。少しディアに雰囲気が似ている。
ルリ・イスター:第三ドームの市民。リコウに淡い思いを抱いている。
グスタフ・トロッタ:
かつてマックスと共にゼウス共和国のドール研究に携わっていた研究員。シンタロウと因縁がある。
キース・ハンプス:
「フィーネの戦士」の一人で、元少佐。戦士たちの精神的主柱であり、今の地連軍だけでなく他国の者にも影響を与えた。カズキ・マツの最期の部下。
ユッタ・バトリー:
クロスの妹でカサンドラの娘。ゼウス共和国と地連の争いで命を落とす。
マイトレーヤ・サイード:マリク大佐の部下。テロリストの暗躍により死亡。
ジュリエッタ:
カサンドラが手にかけた女性。ナイト・アスールのスパイとして前ゼウス共和国総統の元にいた。レイラの母親。その正体は謎が多い。
ナオ・ロアン:
ロバート・ヘッセの元腹心。カサンドラ達の亡命に加担したことにより、捨て駒にされ死亡する。レイラの父で、彼女の緑色の瞳は彼譲り。ジョウの元上司でもある。




