乱
闖入者があったらしくコウヤに急に通信を切られたが、レイモンドはそのあとすぐに作業に取り掛かった。
大量の部下たちにしらみつぶしに集めさせた資料は、戦争のいざこざあったに関わらず、過去の記録の管理者が消失を恐れたらしく、しっかりと保存がされていた。奥底で、それこそ誰も使わないような倉庫に追いやられていたが、幸いに本部に多く集まっていた。
保存状況のせいでいくつか読むことのできない物があったが、読めるものを優先して探し、しらみつぶしで作業をした。
アナログの作業であり、数日はかかると思っていたが、それこそ運というのはあるらしい。
レイモンドは、ついに見つけた。
求めていた過去の記録を。
それは、一つの軍の記録だった。
メモ書きのように走り書きされた字と、それを慌てて消した痕跡。
示すのは、地連軍の不祥事だった。
47年前の…軍の葬り去られた記録だ。
そして、これは、ナイト・アスールとロバート・ヘッセの接点を示すものだった。
過去を葬った二人が、完全に地連との決別を選んだきっかけ。
レイモンドは、今の時代を生きるなら嗅ぎ慣れない埃臭さや黴臭さのあるファイルをめくって、中の字に目をゆっくりと通した。
〈…軍用車の暴走により、港前商店街にて複数の死者あり。…〉
〈…商店街にいたベルム・ヘッセ(38)、タリ・ヘッセ(35)、ケイマ・タケミヤ(15)が死亡…〉
〈目撃者であり遺族である、ロバート・ヘッセ(12)とナイト・タケミヤ(11)への聴取は年齢を考慮し取りやめに…〉
〈証言の信頼性について、年齢や状況から判断し、信用度は低いと見られ…〉
〈…追っては、車の調査結果を合わせてから判断することを…〉
〈…詳細の調査をしていた主任技術員のディアス・オルム(30)が死亡したため調査は打ち切り…〉
レイモンドは、ある程度流し読みをしてからファイルを閉じた。
「これを…画像データを取って流せ。」
レイモンドは短く部下に言い、命じると再び通信機を触り、どこかに通信を試み始めた。
命じられた部下は、慣れない様子だが、周りの同僚にファイルを回し画像を映し始めた。
紙媒体を取り込む前提の技術は今は使っていないようで、ファイルの一ページ一ページを写真で取っている。
そのデータを確認する者と分担され、作業は進み始めた。
だが、データを確認する者の顔色が悪くなってきた。
「総統…これ…ここの名前と…この出来事って…」
顔色の悪い部下が恐る恐ると言った様子でレイモンドを見た。
「この軍の、ドールプログラムもゼウス共和国も関係ない時の…汚点であり、消されたものだ。」
レイモンドは通信機を操作しながら言った。
「この出来事、大きな事件ではなかった。有力将校が起こした…もみ消せる規模の事件だった…。」
レイモンドは内容をわかっているようだ。懐かしむように目を細めていた。
彼の言う通り、そのファイルに書かれた内容とは、50年近く前に地球であった軍の不祥事だ。
内容は、簡単に言うなら
有力将校が気に入らない部下を失脚させるために彼が使う車に仕掛けをし、その車が仕掛けのせいで起こした事故によって民間人が複数亡くなったというものだ。
当初は部下である仕組まれた側が疑われたが、それを調査していた監査と技術員によって車の不具合が不自然なことがわかり、有力将校が事件に関与していると疑われた。
だが、軍人が起こした事件のうえ、内輪もめのようなことで民間人が亡くなったことは体裁上よくない。
それに加え、有力将校が関わっているということで軍はもみ消しに動いた。
それを止めようとしたのは、監査側と技術員だ。
彼等は事件が重大なものであることを世間に知らしめようとしたが、それも叶わなかった。
なぜなら、技術員が謎の死を遂げ、監査側の後ろにいた貴族が完全に没落したからだ。
軍側に対抗する武器がなくなり、事件はそのまま軍の思惑通りもみ消され、
単なる…部下である軍人が整備不良で起こした悲劇と、汚点と思われるが真相よりもずっとましな、まともで綺麗なものとして公表された。
批難もあったが、真相が公表されるよりもずっとましだった。
問題なのは、この関係者の周りであった。
「終わった事件だが…この事件がきっかけで、失脚した貴族がいたこと、理想に失望した者がいたこと、この国…この連合国に、軍へ失望した少年が…二人いたことが、どれだけ大きいか、分かるはずだ。」
レイモンドはそう言うと、通信機を操作する手を止めた。
「“希望”の出来事よりも…ずっとこっちの方が、元凶だな…」
レイモンドはそう呟くと、先ほどコウヤから連絡が入った通信機を操作し、履歴を探っていた。
この事実をどう使うのかわからないが、これがナイト・アスール行動理由であるのは確かだ。
そして、遅いかもしれないが、軍のレイモンドを除け者にして居る上層部たちへ警告もできる。
彼等もナイトの行動に疑問だけでなく怒りや憤りを感じているころだろう。
「総統!!大変です!!」
作業していた部下のうち一人が立ち上がって言った。
彼はどうやら端末で何かを検索していたようだ。
彼の周りに人が集まり始め、レイモンドのそちらに向かった。
「どうした?」
レイモンドは集まっている部下たちの方を見て尋ねた。
「…軍がテロリストの首謀者、カサンドラ・ヘッセを確保したようですが…その様子が放送されています。」
部下の男は険しい顔だった。
「今すぐ映せ。」
レイモンドがそう命じると、直ぐに部屋の中で一番大きなモニターに映し出された。
屈強な軍人に囲まれる一人の女性、そしてその周りには大量の記者たち。
どう考えてもどこからかリークされている。
そして、カサンドラの表情や様子から、何も知らずに見ると軍人の方が悪者に見える。
総統とはいえ、自分に全く知らされていないことにレイモンドは苦笑いをした。
『どういうことですか!?ヘッセさん。死んだという報道は!?』
記者がカサンドラに質問している声が響いていた。
軍人の隙間からカサンドラが見えた。
彼女は何かを堪えるような顔をして、美しい赤い瞳を揺らしてカメラを見た。
チガウ…と彼女の口が動いた。
カメラはそれをアップにして取っていた。
『私は利用されただけ!!』
カサンドラの叫びが響いた。
周りの軍人が慌てて彼女の口を抑えようとした。
だが、その様子はどう見ても都合の悪いものを排除しようとしているようにしか見えない。
『どういうことですか!!』
記者たちは一気に詰め寄せた。
その背後では軍人たちが追加投入されている。
記者たちが質問できるのも、その投入された軍人がくるまでの時間だと簡単に予測がついた。
現場にいる者なら尚更なのだろう。
『カサンドラさん!!』
記者たちは軍人とカサンドラの間に乗り込むようにして質問していた。
カサンドラは目に涙を浮かべて、歯を食いしばっていた。
『すべて…フィーネの戦士を排除しようとした地連軍の仕業です。』
絞り出すような声で彼女は言った。
実際は小さい声だが、収音機能の高いマイクのお陰か、よく聞こえた。
地連軍に矛先が向けられる言葉だ。
「やられた…」
レイモンドは舌打ちをした。
ただ、テロリストの言葉を信用するわけにはいかない。と、思うはずだ。
普通なら。
「普通じゃないんだよな…」
レイモンドは皮肉を言うように口を歪めて言った。
軍の戦力を考え、レイモンドは苦笑いをした。
レイモンドたち、ウィンクラー親子に反感を持つ者の勢力は削られている。
もし、カサンドラの言ったことがナイトから言われたことなら、フィーネの戦士側の人間であるレイモンドはその矛先から逃れられるものだ。彼なりのはからいか、今後の進め方を楽するためかわからないが、レイモンドには、あまり悪意は向けられていない。
ただ、それは感情論の問題であって、責任の問題は違う。
地連軍のトップであるレイモンドはそうはいかない。
「情報を全てウィンクラー少佐の戦艦とゼウス共和国…そして、各ドームの地連軍の施設に送れ。」
レイモンドは拳を握り、通信機を操作し始めた。
「…何てタイミングなんだ。ナイト…」
レイモンドは口を歪めて呟いた。
その通信が繋がった先は、ドームの外ではなく、この軍本部の中であった。
『あ。レイモンドさん。忙しそうですが、大丈夫ですか?』
通信に応えるのは、レイモンドの客人として来ているリュート・ニシハラだった。
放送は地上、いや、宇宙全てに放送されていた。
ゼウス共和国でももちろん流れていた。
「…何かのデジャヴだ…」
ディアは放送を見て、口を歪めて言った。
彼女が言っているのは、かつて宇宙で起こったロッド中佐の復活劇のことだ。
陰謀の証拠映像とともにロッド中佐が敵と手を組んだ軍を無力化するという、中々爽快な映像だった。
英雄の復活と合わせ、フィーネという戦艦が象徴的なものになり、今も影響の強いものだ。
「これで終わるわけない。」
ディアは確信を持っているようだった。
「終わるわけない…というと…」
ジョウが警戒した声で尋ねた。
「…私が代表だった時のパフォーマンスを覚えているだろ?引退と同時に戦うことを…宣言した。」
ディアは、かつて自身が代表を務めていた時の話をした。
中立国を保てなくなり、その責任をとるという名目だが、自身が前線に立つという宣言をした。その出来事と収束作戦の功績が彼女をジャンヌ・ダルクのような英雄であった…と言われる由縁だ。
「…おっと、各国が一気に声明を出し始めた。」
ハクトは自身の持っている小型の端末を見て言った。
「…こちらも出さないといけないか…」
ハクトの言葉を聞いて、ジョウは苦い顔をして言った。彼はとりあえずゼウス共和国の指導者であり、今回の件に関わらざる得ない立場だ。知らんぷりはできない。
「父は出したか?」
ディアは警戒した様子で尋ねた。
「…いや。ただ…全部地連に矛先が向かっている。」
ハクトは険しい顔をした。
彼の言う通り、続々と出される声明は、地連軍に矛先を向けたもの、疑惑を追及すると主張するものだった。
「…ん?映像が変わったわ。」
レイラは先ほどまでデカデカとテロリスト捕獲を伝えていたモニターが変わったことを伝えた。
全員がモニターに目を向けた。
モニターに映ったのは、先ほどまで会話の中に出てきた男、ナイト・アスールだった。
彼の背景には戦艦の内部のような設備が見えた。
ディアはそれを見て険しくなっている顔を更に険しくした。
どうやら、背景に見える設備に見覚えがあるらしく、それは不穏なものののようだ。
銀髪の美丈夫が憔悴しきった様子で、画面を見ている。
それは、絵になる構図で思わず見てしまうものだった。
『…報復…という言葉はあまり好きじゃない。ですが、今の報道を見て、その言葉が浮かんだのは私だけではないでしょう。』
彼は戦艦の椅子のようなところで姿勢を正しく真っすぐ座っている。
『テロリストが、いえ、悪意ある者のせいで沢山の犠牲が出たのは皆さん知っているはずです。事実、私も命は無事でしたが、部下はテロリストによって殺され、救出されるまでは捕まっていました。』
ナイト・アスールは険しい顔をし、俯いている。その様子には悲愴さもある。
『救出された時、私は自分が生きていてよかったと思い、救出してくれた地連軍の皆さんに感謝の念を覚えました。』
彼は顔を上げて、何かを仰ぐように言った。
『ですが…』
『今は違う。私は怒りを覚えている。そして、テロリストの…いや、悪意あるものの行動で大切な者の命が脅かされ、そして奪われた。』
彼は拳を握り、声を震わせて言った。裏返りかけている声が、彼が怒りに満ち溢れていることを物語っており、心からの言葉だと誰でもわかった。
『偽り、騙す…偽善にもほどがある。』
吐き捨てるように、嫌悪を表わす様子は決して演技ではなかった。
『…ここで、私は、好きではないが報復という言葉を使う。これは一国の、国の代表としてあるまじきものであるが…私も人間だ。』
『事実関係を検証した後…もし、疑いが本当であったなら、地連に…地上主権主義連合国に宣戦布告する。』
ナイト・アスールはギラリとした目を向けた。
手はこめかみにあてられ、顔は歪んでいた。
『心ある軍人たち。敵になることを私は望まない。』
ナイトはゆっくりと立ち上がり、ゆらりと顔を上げた。
『私は…敵を叩き潰す。』
彼にしては珍しいほど、熱の入った、攻撃的で熱狂的な叫びだった。
敵になることは望まない…とは、地連軍のフィーネ側の人間に言っているようだ。
自分達は敵対すべきではない…と。
絵になる構図で、魅入られることを目的とし、知られている彼の冷徹さからギャップを受ける話し方は強烈な印象を与えた。
モニターの映像はそこで切れ、再びまたコメンテーターや専門家の場面に戻った。
彼等は呆然としていたが、直ぐになにやら話し始めた。
「…この敵になることを望まない…って、レイモンドさんやシンタロウに対して言っている…ってことよね。」
レイラは険しい顔で言った。
そうである。軍内部の声はわからないが、外部のウィンクラー親子の支持は大きい。
「…こんなことを話す人間だとは思っていなかった。」
ジョウは考え込むように俯いて呟いた。
感情に任せるような、やや頭が悪そうに思えるが人間的な様子はナイト・アスールの印象とはかけ離れていた。
「…嘘でない。だから、父はここまでのことが言える。」
ディアはモニターを見て納得したように言った。
「…私だって、娘だ。父のことはわからなくても、嘘をついているかどうかはわかる。」
ディアは顔を歪め、自嘲的に言った。
「ディア。無理はするな。」
ハクトはディアの肩に手をかけ、言った。
ディアはハクトに頷くが、表情は険しい。
ディアはジョウとレイラを見た。
「…手を貸してくれないか?」
ディアはレイラとジョウを縋るような目で見て、懇願するように言った。
レイラはその様子を見て呆れたようにため息をついた。
「当然でしょ。…だって、クロスがいるんだし…彼にはもう手を汚して欲しくない。」
レイラは頷き、悲愴そうな顔をした。
ジョウもレイラと同じく頷いた。
「君には恩もある。そして、彼を止めないといけないのは俺だってわかる。」
ジョウは曖昧に笑ったあと、真剣な顔で言った。
「彼の予想外は、俺たちが動くことだ。」
ジョウは二人の様子を見て、部屋にある通信機器を操作し始めた。
病院の待合室にあたる大きなテレビ画面では、緊急のニュースが流れていた。
“テロリスト確保”というテロップと、その様子。
そして、それを見た専門家たちやコメンテーターがそれぞれ感想を言うというお決まりの形で報じられたニュースだが…
テロリストの確保よりも、今はナイト・アスールの宣戦布告が話題になっている。
「これじゃ、地連への疑惑を…いや、地連に矛先を向けるきっかけになる。」
コウヤは苦い顔をした。
「でも、どうしてゼウス共和国に矛先を向けようとしたんですか?」
リコウはナイト・アスールの方針でゼウス共和国に矛先が向けられたと聞いていたため、その行動の理由が分からなかった。
「…何かをゼウス共和国に向かわせたかった…とか。」
ユイがはっとした様に言った。
「俺たちも向かっていたが…他の戦士たちか?」
マックスは納得したように言った。
コウヤとユイも頷いた。
「最初から地連が狙い…ってことか。戦士たちがゼウス共和国の肩を持つって知っていたということか」
副艦長は険しい顔をして居る。
「…まして、今は少佐も戦える状況じゃない…」
心配そうに、医者が見張っている病室の方を見て副艦長は呟いた。
「港に行くぞ。」
マックスはコウヤの肩を叩いた。
首周りを怪我しているコウヤは痛みに顔を歪めたが、直ぐに頷いた。
「お…俺も行きます!!」
リコウは慌てて手を挙げた。
ケガをして居るコウヤを見て、とっさに言った。だが、自分に何が出来るのか…と思った。
深く考えると出来ることはあるのだが、戦いを経てリコウの自己評価は低くなっていた。
ぽん…とリコウの肩に手が置かれた。
「私も行く。」
アリアがリコウの肩を叩いて、元気づけるように言った。
「…ありがとうござ…」
「私も行く。」
リコウが言い切る前に、ユイも手を挙げて言った。
彼女はちょっとした疑惑の目をリコウに向けて、アリアに何か質問したげな顔をしていた。
だが、直ぐに真面目な顔になってマックスとコウヤを見ていた。
「わかっています。ただ、こちらの戦艦は動かせません。…まだ。」
副艦長は困ったような顔をして言った。
「なら、ネイトラルの戦艦を使えばいい。」
後ろから掛けられた声は、聞き覚えがあり、大きくは無いが凛として、待合室中に響いた。
リコウ達は同時に声の方を見た。
副艦長は顔色を変えた。
「…しょ…」
「港に来ているのはテイリーさんと言っていたな。協力してもらう。してもらえなくても無理やり奪う。」
そういうのは、病院着の上に軍服を羽織ったウィンクラー少佐だった。
彼は壁にもたれかかり立っていた。
「何起きてんですか!!っていうより、少佐は…艦長は意識不明だったんじゃないですか!!」
副艦長はウィンクラー少佐に駆け寄った。
「起きた。状況もわかった。マリク大佐の件は俺の落ち度だ。」
ウィンクラー少佐は淡々と言った。その様子からは病み上がりとは思えない。
「それに、あのナイト・アスールの様子は、悠長に待ってくれるものではない。」
ウィンクラー少佐の言葉は断定的だった。
それにコウヤたちも頷いていた。
どうやら猶予を与えるようなことは言っていたが、実際はすぐに攻めてもおかしくないということらしい。
深く考えると、リコウはゾワリ…とした。
得体の知れない物に対してではなく、根強い怒りみたいなのを感じてだ。
「…こっちには、権限を持つ者がいる。」
ウィンクラー少佐はリコウを見て言った。
「あっちには、いない。」
マックスも頷いて、リコウを頼もしそうに見ていた。
その様子に、リコウは少しだけむずがゆさを感じた。
登場人物
リコウ・ヤクシジ:
第三ドームの第四区の大学に所属する学生。ドールプログラムが専門。
コウヤ・ハヤセ:
リコウの先輩。「フィーネの戦士」の一人で、圧倒的な適合率を持っている。
マウンダー・マーズ:
ドールプログラム研究において現在のトップ。「フィーネの戦士」の一人。「マックス」が愛称。
シンタロウ・ウィンクラー:
地連の少佐。「フィーネの戦士」の一人であり、現在の地連にて最強といわれている。コウヤとアリアとは親友であるらしい。
アリア・スーン:
ユイと行動を共にする女性。「フィーネの戦士」ではないが、関係者。コウヤとシンタロウと過去はあるが親友。
イジー・ルーカス:
地連の中尉。「フィーネの戦士」の一人。シンタロウの精神的主柱。アズマたちに連れ去られる。
ユイ・カワカミ:
リコウ達の乗る戦艦に保護される。「フィーネの戦士」の一人。コウヤとは恋仲だが、アリアとの方が仲がいい。
ジュリオ・ドレイク:
従軍経験のある学生。標準的に「フィーネの戦士」を尊敬している。正義感が強い。
カルム・ニ・マリク:
月所属の地連軍の人間。大佐。殲滅作戦の犠牲者に深く関わっている。テイリーの元上官。
オクシア・バティ:
第三ドームの学生。殲滅作戦の犠牲者であるカズキ・マツの甥。叔父の影を追うため半ば脅しに近い形でリコウ達の戦艦に乗る。
ミゲル・ウィンクラー:
シンタロウの部下で、彼の艦長をする戦艦の副艦長。階級は准尉。同じウィンクラー姓であるため、ファーストネーム呼びが多い。血縁関係はない。そして、名前も大して知られていない。
ゲイリー・ハセ・ハワード:
地球所属の地連軍の大尉。マリク大佐と同じく艦長をする戦艦をテロリストによって壊滅させられる。
レイモンド・ウィンクラー:
現在の地連軍のトップで総統。「フィーネの戦士」ではないが、作戦の責任者であった。
テイリー・ベリ
ネイトラルの情報局のトップ。フィーネの戦士との接点が多く、作戦に関係していた。それ以前は元地連の大尉であり、殲滅作戦でいとこを亡くし地連から離れた。
ハクト・ニシハラ:
元地連大尉で「フィーネの戦士」の一人。ディアとは婚約関係。
ディア・アスール:
ナイト・アスールの娘。「フィーネの戦士」の一人。ハクトとは婚約関係。
レイラ・ヘッセ:
「フィーネの戦士」の一人。ゼウス共和国の人間。ジュリエッタの娘。
ジョウ・ミコト:
ゼウス共和国を成長させた指導者。国民からの信頼が厚い。「フィーネの戦士」の一人。
カカ・ルッソ:
ネイトラル出身のここ数年で出てきた俳優。「フィーネの戦士」の一人。
リオ・デイモン:
ネイトラル出身のここ数年で出てきた俳優。「フィーネの戦士」の一人。
クロス・ロアン(クロス・バトリー)
「フィーネの戦士」の一人。三年前に死んだと言われているロッド中佐本人であり、本物のレスリー・ディ・ロッドとは協力関係にあった。ロバート・ヘッセとカサンドラの息子。
タナ・リード:
第17ドームに滞在している男。ゼウス共和国の人間で「フィーネの戦士」と因縁がある。
ギンジ・カワカミ:
リコウを新たなネットワークの鍵に設定した人間。ドールプログラムの開発者の一人であり、「フィーネの戦士」でもある。
レスリー・ディ・ロッド:
「フィーネの戦士」の一人で、クロスと入れ替わっていた。マックスと共にテロリストに襲撃され、その時にマックスを庇って捕まる。
ナイト・アスール:
ネイトラルの現在の指導者。ディアの父。彼女の婚約者であるハクトにとても好意的。テロリスト集団を乗っ取り、地連軍に協力を持ち掛ける。地連に深い恨みを持っている。
カサンドラ・バトリー(カサンドラ・ヘッセ):
ゼウス共和国を暴走させた独裁者ロバート・ヘッセの元妻。テロリストを主導する立場だったが、ナイト・アスールに乗っ取られる。
アズマ・ヤクシジ:
リコウの兄。地連の軍人で一等兵だった。第三ドーム襲撃の際、テロリスト集団「英雄の復活を望む会」を手引きし、自身もそのメンバーの一員だった。新たなネットワークの鍵でもあり、大きな脅威となっている。
リュウト・ニシハラ:ハクトの父親。ナイト・アスールが自ら友人と言う存在。
キョウコ・ニシハラ:ハクトの母親。少しディアに雰囲気が似ている。
ルリ・イスター:第三ドームの市民。リコウに淡い思いを抱いている。
グスタフ・トロッタ:
かつてマックスと共にゼウス共和国のドール研究に携わっていた研究員。シンタロウと因縁がある。
キース・ハンプス:
「フィーネの戦士」の一人で、元少佐。戦士たちの精神的主柱であり、今の地連軍だけでなく他国の者にも影響を与えた。カズキ・マツの最期の部下。
ユッタ・バトリー:
クロスの妹でカサンドラの娘。ゼウス共和国と地連の争いで命を落とす。
マイトレーヤ・サイード:マリク大佐の部下。テロリストの暗躍により死亡。
ジュリエッタ:
カサンドラが手にかけた女性。ナイト・アスールのスパイとして前ゼウス共和国総統の元にいた。レイラの母親。その正体は謎が多い。
ナオ・ロアン:
ロバート・ヘッセの元腹心。カサンドラ達の亡命に加担したことにより、捨て駒にされ死亡する。レイラの父で、彼女の緑色の瞳は彼譲り。ジョウの元上司でもある。




