表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/33

海に行こう!

クーとリンが恋人同士になった。


が、学校でのクーとリンの関係は変わらず、クーは相変わらず、前髪を下ろし、机に突っ伏して寝ているし、リンもアンナとカレンと話したりしていた。


帰りは、公園で二人は合流して一緒に帰っていた。


「来週から夏休みだね。どこか行こうよ。」


リンがクーに笑顔で言う。


「どこに行こうか。リンは行きたいところある?」


「海行きたいな。」


「海かぁ。いいね。海行くか。」


「うん!やったー!海ー海ー!」


「リン、はしゃぎ過ぎだって。」


「ねぇねぇ。週末空いてる?」


「空いてるけど、どうしたの?」


「私、新しい水着買いたいんだ。一緒に買いに行こうよ。」


「あ、え、わかった。」


クーの顔が赤くなる。


「私の水着姿を想像しちゃった?クーはエッチだなぁ。」


「い、いや、別に、想像してないし。」


「今度の休み、楽しみだね!私もクーに可愛いって思われる水着を選びたいな。」


「り、リンはどんな水着でも可愛いよ。きっと。」


「ありがとう。クー。」


二人は、キャッキャッと盛り上がっていた。


周りにいた散歩のご老人達は、


「若いっていいわね」


「私もあと50年若ければね」


なんて声が聞こえる始末。


まぁ、盛り上がってる2人は全く気付いて無いけど。


「なぁ、リン」


「ん?なに?」


「海に行くのは嬉しいんだけど、その、水着って、そんなに露出の多いやつじゃ、その、俺が困るんだけど」


「えー、クーが困るって、なんで?」


「いや、だって、その、リンが可愛いのは知ってるんだけど、そ、その、なんて言えば良いんだろ。とにかく、あんまり、露出が多いと、心配になるんだよ。」


「ふふ。心配って、私が何かされるんじゃないかって心配してるの?」


「そ、そうだよ。リンが可愛いから、その、変な奴に言い寄られたりしないかなって。」


「ふーん。クーって、意外と独占欲強いんだ。」


「そ、そうかも。」


「でも、大丈夫よ。私がクー以外の男の人に、興味示すわけないじゃない。」


「そ、そうだよな。」


「でも、クーがそう言うなら、あんまり露出の多い水着はやめておくね。」


「ほんと?ありがとう。」


「その代わり、クーもちゃんと私のこと見ててよね。」

「ああ、もちろん。」


「あと、一緒に水着選びに行こうね。」


「ああ、わかった。」


そして週末。


クーとリンは桜花駅で待ち合わせをし、近くのダポというスポーツ量販店に来た。


この日、休みだからかクーは前髪を上げている。


夏のシーズンという事もあり、ビキニにワンピース等の水着がズラリと並んでいる。


「可愛いのいっぱいある!テンション上がるね!」


「さすが夏だな。」


「どれにしようかな?」


リンは真剣に見ている。


クーは、そんなリンを見ながら、


何でも似合うでしょ!


と考えていた。


リンは、青に白いラインが入ったビキニと黄緑の胸にはフリル、下がショートパンツのようになっている水着、黒に紫のラインが入ったワンピース型の水着の3つを手に取る。


「試着してくるね!」


「うん。わかった。」


リンが試着室に入る。


クーが待っていると。


「おい!陰キャ!何してんだよ!お前が水着買いに来たのか?行く友だちなんていないだろ!」


絡んできたのはアキトだった。


後ろには、太陽と隼人がいて、「おい!やめろって!迷惑だろ!」等とアキトに言ってるが、聞く様子は無い。


「何だ?連れか?いつも冴木さんにちょっかい出してるのに、違う女かよ。良い身分だな。ついでだから俺たちも見てやるよ。」


「違う。関係ないだろ。向こう行けよ。」


クーがアキトを睨む。


こんな奴らに、リンの水着姿見せてたまるか!


とクーは思った。


「何だ?自信無いのか?はっ、まぁ、見なくてもわかるけどな。行こうぜ。」


アキトは、太陽と隼人に声をかけると、どこかに行ってしまった。


「何だ、あいつ。」


クーの眉間に皺が寄る。


「クー?大丈夫?」


リンが顔だけ出して、心配そうに声をかける。


「もう向こう行ったから大丈夫。」


「如月くん、クーへの当たりきついし、私の話も聞かないから苦手。最初はあんな感じじゃなかったのに。」


如月は、リンの事が好きだから空回りしてるんだよな。


リンは気づいてないけど。


今は俺の彼女だから、しっかり守らなきゃな。


とクーは思う。


「ねぇねぇ、水着着てみたから見て!」


リンがカーテンを開ける。


「!」


クーは固まる。


青に白いラインが入ったビキニを着たリンがいた。


胸の谷間が強調され、ビキニパンツから伸びる足も細くてきれいで、、非常に色っぽい。


もう何!?


そのお腹周り!


クビレすご!


おへそ可愛い過ぎ!


「どう?」


リンが不安そうに聞く。


似合わない訳がない!


が、クーは


「凄い可愛い。何かセクシーすぎる。似合うけど、この姿を見ながら遊べる余裕がないかな。ずっと見ちゃう。もっと露出抑えめでお願いします!」


「え、あ、うん。わかった。ちょっと攻めすぎたかな。」


リンが照れた顔でカーテンを閉めた。


クーは、


この後のリンの水着姿見たら、幸せ過ぎて、俺、死ぬ?


まぁ、悔いはない、・・・あるな。


可愛い水着のリンと海で遊びたい!


と頭の中はそんな感じ。


「クー。次の見て!」


リンが顔だけ出して、クーに話かける。


「うん。見せて。」


「ジャジャァーン!」


リンはカーテンを開ける。


「!」


固まるクー、再び。


「変かな?」


リンが顔を赤くしながらいう。


黒に紫のラインが入ったワンピース型の水着を着たリン。


ワンピース型の水着のため、リンのスタイルの良さが際立ち、胸の谷間は見えないものの、形の良さと程よい大きさの胸、スラッと伸びる足が神々しい。


背中はほとんど出ており、白く美しい肌がこれでもかと主張しているのもアクセントだ。


「・・・良い。」


クーが呟く。


本当に女神っているんだなと思う。


「そうかな?嬉しい。」


リンが恥ずかしそうにモジモジする。


クーは、


可愛い過ぎて死ぬ!


これ、今日、世界が滅ぶんじゃね?


遊ぶ前に俺死ぬ!


俺!冷静になれ!


今日は、水着を選びに来たんだろ!


「・・・リン、もう1つも着てみなよ。」


「そ、そうだね!」


リンはカーテンを閉めて、3つ目の水着を着始める。


クーは、深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。


このままでは、下半身に血がたまって大変な事になる。


彼氏がこれじゃダメだ!


とクーは気合いを入れ直す。


「クー!どうかな?」


黄緑の胸にはフリル、下がショートパンツのようになっている水着を着たリン。


胸はフリルで隠れているため、色っぽさを抑え、ショートパンツ型の水着も程よく足を隠していて、さっきのセクシーさは無いが、色合いといい、とても良い。


「・・・可愛い。似合ってるよ。」


リンが顔を赤くする。


「ど、どれにしようかな。クーはどう思う?」


「今のやつが良い!とっても可愛い!他の男には見せたくないくらい!」


「でも、子供っぽくない?」


リンがセクシー水着の方を見る。


「そっちも好きだけど、・・・正直に言うけど、リンがそれ着たら、俺、多分、海まで持たない!多分、死ぬ!ドキドキし過ぎて遊べない!だから、今の可愛いのでお願いします!」


「あ、え、うん。わかった。じゃ、これにしよっと。」


リンはカーテンを閉めると、恥ずかしさのあまり、その場にしゃがみこむ。


クーも男なんだよね。


私の事、女性としてしっかり見てくれたんだ。


関係が深まったら、セクシーなの着ても良いかな。


クーの前だけ。


と思っていたのは余談である。


その後、リンが着替えてから、クーの水着も選んだ。


クーの水着は、黒いハーフパンツ型の水着で、合わせて黒いラッシュガードも選び、すぐ決まった。


男は、そんなもんだ。


クーとリンは買った水着を持って帰る。


「海、楽しみだね!」


と笑うリン。


「そうだな。楽しもうな。」


とクー。


こうして、待ちに待った夏休みに突入するのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
>帰りは、公園で二人は合流して一緒に帰っていた。 公表しないことでトラブルを回避したつもりが、 公表しなかったことでトラブルが発生する展開 しか想像できない。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ