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レディアント・ロード 2nd season  作者: hygirl
戦絶震闘編
185/1085

185話 覇王のフィールド

 

 フレイたち精霊がヒロムのそばに現れ、精霊が現れると科宮アンネは妖刀を強く握りながら闇を強く放出する。

 

「本当のアンタの戦い方……?

笑わせないでくれるかしら……今更精霊が加勢して人数増えたところでアンタの強さは何も変わらないのよ?それなのに偉そうなことを……バカにしてるのかしら?」

 

「言ってろよクソ女。オマエの方こそ呪具2個と妖刀1本程度でオレたちに勝てると思ってることを後悔させてやるよ」

 

「後悔させてやるですって……?

それこそ笑わせないでくれるかしら!!」

 

 ヒロムの言葉に強く言い返すと科宮アンネは妖刀にドス黒い闇を纏わせながら巨大な斬撃を放ち、放たれた斬撃がヒロムに迫る中で精霊・セツナは精霊・ユリアとともにその斬撃に向けて一撃を放つことで相殺してヒロムを守る。

 

 さらに科宮アンネの攻撃が相殺されると精霊・テミスとティアーユが銃器を構えて稲妻を纏った弾丸を次々に放っていき、続けて精霊・シェリーがランスに稲妻とエネルギーを蓄積させるとビームにして放つ。

 

「そんなもの!!」

 

 3人の精霊の攻撃を前にして科宮アンネは《カリギュラ》の黒衣を変化させて盾にすると全てを防ぎ、3人の精霊の攻撃を防いだ科宮アンネは《ドライネット》を操作して魔法陣をいくつも生み出してヒロムたちを攻撃しようとするが、科宮アンネが魔法陣を生み出すと精霊・アリシアとセラが魔力による光線を放つことで敵の生みだした魔法陣を次々に破壊していく。

 

「くっ……!!」

「どうした?たかが精霊なんじゃなかったのか?」

 

「うるさい……!!

今すぐ消してやる!!」

 

 ヒロムの言葉を受けた科宮アンネが激高してドス黒い闇を無数の龍へと変えるとヒロムの周りにいる精霊から始末させようと飛ばしていくが、ヒロムが指を鳴らすと精霊・アイリスが冷気を纏った槍を地面に突き刺して氷の壁を生み出すして闇が変化した龍の行く手を阻み、行く手を阻まれた龍の動きが一瞬鈍くなると精霊・マリアとフラムが稲妻を纏いながら龍を葬っていく。

 

 龍が葬られても科宮アンネは止まろうとしない。《カリギュラ》にドス黒い闇を纏わせながら黒衣を変化させると巨大な矢を生み出してヒロムに狙いを定め、闇を強く纏わせるとヒロムを倒すべく放とうとした。

 

 

 しかし……

 

 科宮アンネが矢を放とうとすると精霊・ステラがヒロムの前に立つと炎を巻き起こし、さらに精霊・セレナが彼女のそばに立って弓を構えると嵐を巻き起こしながら矢を放ち、放たれた矢は嵐を纏い炎を取り込みながら炎の竜巻へと昇華させて科宮アンネへと向けて飛ばしてみせた。

 

「……!!」

 

 ステラとセレナによる攻撃を前にして科宮アンネは焦りが生まれたのか力が完全に溜まっていない矢を勢いよく放ってしまい、科宮アンネの放った矢はステラとセレナによる攻撃の前で呆気なく破壊されると消えてしまい、2人の精霊の攻撃はそのまま科宮アンネに襲いかかる。

 

「ああぁぁぁあ!!」

 

 炎の竜巻を纏いし矢に襲われた科宮アンネは黒衣で防ごうとするも間に合わず負傷してしまい、科宮アンネが負傷すると精霊たちは彼女を倒そうと武器を構えて走り出す。

 

 しかし……

 

「調子に乗るな……精霊風情が!!」

 

 科宮アンネが叫ぶと操作されていないはずの《ドライネット》が光を発しながら何かを始めようと動き始め、《ドライネット》が動き出すと負傷したはずの科宮アンネの傷が闇によって消され、さらに彼女の全身がよりドス黒い闇に包まれていく。

 

 これまでにない強くドス黒い闇を纏う科宮アンネに精霊たちは一度足を止めてしまうが、精霊たちが足を止めるとヒロムは何の迷いもなく科宮アンネに向けて加速しながら走り出して接近していく。

 

「……姫神ヒロム!!

オマエはここで殺す!!」

 

 これまでヒロムや他者を『アナタ』や『アンタ』と呼称していた科宮アンネの言葉は一転して『オマエ』と呼称すると共に物言いが荒々しくなり、それに呼応するかのように彼女が纏うドス黒い闇が数百の矛となってヒロムに襲いかかっていく。

 

 だがヒロムは迫り来る数百の矛を前にしても慌てる様子はなく、それどころかどこか落ち着いた様子で白銀の稲妻を強く纏うと加速して自ら科宮アンネの攻撃へと突っ込んでいく。

 

「自爆のつもりか!!」

「いいや……言ったはずだ。

オマエは《流動術》を正しく使えてないってな」

 

 闇より放たれた数百の矛はヒロムを貫こうと襲いかかっていくが、そのほとんどがヒロムに命中することなく地面へと刺さって終わる。ほとんどではない、全てだ。科宮アンネの闇より放たれた数百の矛全てがヒロムに命中することなく地面へと突き刺さる形で終わってしまっていた。

 

「ど、どうして……!?」

 

 攻撃が当たらない、その事に動揺を隠せない科宮アンネ。するとヒロムは白銀の稲妻を強く纏いながら加速すると一瞬で彼女に接近し、接近すると同時に拳を強く握ると彼女の腹に重い一撃を叩き込む。

 

「がっ……!!」

 

「先読みを会得できても見なきゃいけないものが見えていない。

オマエはオレを殺そうと急いだばかりにオレの動きを読むことから意識がズレすぎていた」

 

 ヒロムは科宮アンネの腹に叩き込んだ拳にさらに力を入れると彼女を殴り飛ばしてみせるが、殴り飛ばされた科宮アンネは不敵な笑みを浮かべるとヒロムに向けて叫ぶ。

 

「この程度の攻撃で今の私は倒せない!!

どうせすぐに再生してオマエを葬る!!そうなれば……」

「言ったはずだ。オレの動きだけを見ても《流動術》は使えてることにならないってな」

 

 ヒロムが身に纏う白銀の稲妻を消し去ると吹き飛ばされる科宮アンネの両サイドの離れた位置に勢いよく精霊・フレイとラミアが現れ、現れたフレイとラミアはそれぞれ大剣と刀を構えると前者は金色の稲妻を、後者は紫色の稲妻を強く纏いながら武器を振って一撃を放つ。

 

「「はぁっ!!」」

 

 科宮アンネが2人の存在に気付こうとした瞬間にフレイとラミアの武器から稲妻を纏いし一撃が放たれ、放たれた一撃は科宮アンネに命中すると彼女が纏う黒衣を破壊しながら負傷させて追い詰めていく。

 

「かぁぁぁぁぁあ!!」

 

 2人の精霊の攻撃を受けた科宮アンネは血を流すほどのダメージを受けて倒れ、今の攻撃で《カリギュラ》と共に《ドライネット》すらもヒビが入る損傷を受けてしまう。

 

「そ、そんな……」

 

「たかが精霊、オマエは事ある毎にフレイたちを見下してくれたが……今どんな気分だ?

オレの技を利用して強くなったと思い込んで追い詰められる今の状態にあるオマエの今はどんな気分なんだ?

《世界王府》に身を置き、盲信するあの男を倒した張本人を前にして追い詰められた気分はどんな気分だ?」

 

「こ、この……!!」

 

「オマエとオレとでは全てにおいて格が違う。それを身をもって味わえ」

 

「……黙れぇぇぇ!!」

 

 ヒロムの言葉を受けた科宮アンネが強く叫ぶと彼女の体からドス黒い闇が強く放出され、ドス黒い闇が放出されると科宮アンネの全身を取り込むかのように《カリギュラ》の黒衣が彼女を飲み込み、さらに《ドライネット》が怪しく光りながらそれらと同化していく。

 

 《カリギュラ》、《ドライネット》と同化していくドス黒い闇に包まれる科宮アンネは妖刀である《紅神楽》すらも取り込むとその姿を完全に変貌させる。

 

「……マジかよ」

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