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レディアント・ロード 2nd season  作者: hygirl
叛逆界雷編
1071/1085

1071話 未来へ広がり繋がる虹色


 身に纏うものを引き継ぐように入れ替わっての連携を用いて灰斗を追い詰めヒロムの一撃へ繋げたフレイたち精霊。

 

 14人の心と想い、そしてその身と宿す力を1つにするかの如く2人へ成るよう集約された彼女たちの活躍により追い詰められた灰斗へ一撃を叩き込んでみせたヒロム。

 

 ヒロムの一撃を受けて殴り飛ばされ倒れた灰斗、だが敵はまだ抗う気力が残っているのか立ち上がろうとしていた。

 

「ウウウ……ウウ……!!」

「あの程度じゃ倒れないってか?しぶといっっうか……鬱陶しいな」

 

「私たちの攻撃を次から次に受けてもまだ立ち上がれるのは厄介でしかないわね」

「マスター、どうされますか?」


 立ち上がろうとする灰斗をしぶといの一言で済ませながらも内心では鬱陶しく思っているヒロム。敵を厄介だと評するユリアと敵に対して次の手をどうするかをヒロムに問うシェリー。

 

 次なる行動の決定が迫られる中でヒロムはユリアとシェリー、そして彼女たちの中にいるフレイたちに向けて指示を伝えていく。

 

「……やりたいようにやってくれ。オレはそれに適応して連携を成立させる」

 

「指示はそれだけ?」

「今のユリアたちに無駄な指示はいらないだろ?今求められるのはユリアやシェリーたちの入れ替わりによる高次元化された動きにオマエらがどれだけ適応して連携に繋げられる動きを取れるかどうかだ。それをどうにかするのはオレの役目……だからユリアたちはやりたいようにやってくれ」

 

「……分かったわ。アナタがそう言うなら好き勝手やらせてもらうわ」

「マスターがそう仰られるのでしたら、その御心に従いましょう」

 

「やり方はどうなろうがオレたちが目指す未来の到達点は同じだ。アイツをぶっ飛ばしてギルナイトが相手してるあの女をぶっ潰す……そんで日常に戻る、そのためにやれる事をやるぞ!!」

 

「「はい!!」」

 

「ガァァァア!!」

 

 未来のため、そのためにやる事をお互いで認識し合ったヒロムたち。彼らの話が終わる瞬間を狙うかのように雄叫びが発した灰斗は禍々しい闇を纏いながら動き出そうとする。

 

 敵が動き出すならばこちらも動く他ない、迎え撃つべくユリアとシェリーは動き出すと虹色の光に包まれ、光に包まれる中でユリアはアイリスと入れ替わり、シェリーも光の中でセレナと入れ替わりを行ない左右へ散開していく。

 

 灰斗を挟撃する事が目的にも見えるアイリスとセレナの左右への散開、彼女たちが次の行動へ向けて動く中でヒロムは虹色の輝きを強く纏いながら灰斗へ真正面から向かっていく。

 

「ガァァァア!!」

「何言ってるか知らねぇけど、相手になってやるよ」

 

 ヒロムが向かってくるのに対して灰斗は唸り声を発し闇を強く纏うと彼を倒そうと不気味に走り出し、灰斗の唸り声を今の彼の言語能力だと認識しているヒロムは解読出来ないものの相手にはなると告げて虹色の輝きを纏い加速していく。


 加速したヒロムは一瞬で灰斗に接近すると虹色の輝きを纏う拳で連続攻撃を放って敵を追い詰めようとするが、ヒロムの放つ連続攻撃を躱す気が無いらしい灰斗は拳の連続攻撃全てをその身で受けると耐え凌ごうとする。


 ヒロムの連続攻撃を受けた灰斗は耐える事で仰け反る事もなく軽く怯むくらいに済ませてみせると闇を纏わせた拳でお返しと言わんばかりの連続攻撃を放とうとするが、灰斗が連続攻撃を放とうとする瞬間に左右へ散開したセレナが弓を構え虹色の輝きを纏った矢を連続で掃射させていく。

 

 掃射された矢は虹色の光と一体化すると光の矢となって灰斗へ全て直撃し、さらに直撃と同時に光の矢は炸裂して灰斗の体に衝撃を喰らわせ、2段構えの攻撃を受けた灰斗はセレナの攻撃が予想外だったらしく耐える事も出来ず体勢を崩してしまう。

 

「ガッ!?」

 

「マスターに気を取られ過ぎよ」

「そして、スキだらけね」

 

 セレナの矢の掃射を耐えられず体勢を崩した灰斗に更なるダメージを与えようとアイリスが灰斗に迫ると彼女は冷気を纏わせた槍を振るい虹色の輝きを纏わせながら敵へ連続攻撃を喰らわせ、アイリスの連続攻撃が灰斗に直撃すると敵の体は冷気と虹色の輝きの力を受けてか凍結していき、その全身は氷の彫像のようになってしまう。

 

 全身凍結により氷の彫像のようになってしまった灰斗。当然動けるはずがなく、敵の動きが止まった今がチャンスと言わんばかりにアイリスとセレナは攻撃の勢いを加速させようとした。

 

「「ユニバース・ライズ!!」」

 

 仕掛けるならば今、アイリスとセレナは虹色に光に包まれていく。光の中でアイリスはマリアと入れ替わり、セレナはセツナと入れ替わりを果たすと虹色の輝きを強く纏っていく。


「はぁっ!!」


 虹色の輝きを纏うマリアは両手に装備するガントレットにそれを強く纏わせて氷の彫像のようになった灰斗に拳撃と衝撃を叩き込み、拳撃と衝撃が叩き込まれた灰斗の凍結はそれに耐えられず砕け散ってしまうが代わりと言わんばかりに強い力が灰斗を襲っていく。


 それで終わりでは無い。


「はっ!!」

 

 マリアの攻撃を受けた灰斗が強い力に襲われる中で虹色の輝きを纏ったセツナは自らの武器である太刀に輝きを纏わせながら超速の連続斬りを放って灰斗の体を切り裂く勢いで次々に傷を刻みつけていく。

 

「ガァァァ……ァァァァァア!!」

 

 マリアとセツナの攻撃を受けた事で酷く負傷した灰斗。だがただ追い詰められるだけで終わるつもりのない灰斗は雄叫びに近い声を発しながら禍々しい闇を解き放ち衝撃を周囲に走らせる事でヒロムたちを吹き飛ばそうとした。

 

 だがその瞬間、マリアとセツナは虹色の光に包まれるとステラとセラへとそれぞれ入れ替わりを遂げ、ステラとセラは虹色の輝きを纏う中で輝きを障壁に変える事で敵の攻撃の全て防ぎ消してみせる。さらに2人は虹色の光に包まれる事でアリシアとテミスへと入れ替わりを起こしていく。

 

 入れ替わりを起こしたアリシアは杖を天へかざして虹色の輝きを光線として解き放ち、テミスは銃剣を構えると虹色の輝きとと共に爆炎を撃ち放つ事で2人で一撃を灰斗へ直撃させようとした。

 

「ウガアァァァァア!!」

「意味も無く吠えんな」

 

 アリシアとテミスにより放たれた強力な一撃が迫る中で灰斗はそれらに対抗するべく闇の力を一点に収束させ、その力を最大限高めて解き放とうと叫び始める。が、その敵の動きを予測していたかのようにヒロムが天高くへ飛び現れ、現れたヒロムは虹色の輝きを嵐のように高め荒ぶらせながらその力を高め解き放とうとしていた。


 アリシアとテミスの一撃に加えてヒロムの一撃も放たれては対応など不可能、本能でそれを理解した灰斗は禍々しい闇を纏いながら翼を大きく広げ飛翔する事でアリシアとテミスの攻撃を回避した上でヒロムの攻撃を防ぐか躱すかしようとした。


 飛翔してしまえば先に放たれた精霊2人の攻撃は躱せる、だからこそ今すぐ飛翔しようとした。だが……


 灰斗が飛翔しようとした瞬間、彼の体が虹色の光を帯びると次々に強い衝撃に襲われてしまい、突然の不可解な衝撃に襲われた事で飛翔を妨害された灰斗は思う通りの行動が出来ぬまま迫り来ていたアリシアとテミスの一撃を同時に受けて酷く負傷させられてしまう。

 

「ガァ……ッ!?」 

「クソロン毛、オマエがそうするのは既に見えてたんだよ」

 


 

 何が起きたか分からない灰斗へ強気に言葉を告げたヒロムの力はさらなる高まりを見せ、さらにヒロムの力が高まる中で虹色の光を纏い入れ替わりを起こしながらフレイとラミアが武器に虹色の輝きを纏わせながら一撃を放とうと構え始める。

 

 3人の力が高まる、それを見せつけられる灰斗は何とかしなければと頭では思ってはいるもののここまで受けてきたダメージが大きく蓄積されてしまっているから動けずにいた。

 

 そして……

 

「未来を信じる心のため!!」

「明日を夢見る心のため!!」

 

「全てを閉ざす悪意に立ち向かう勇気のために!!」

 

「「受けなさい!!これが私たちの!!」」

「オレたちの……」

 

「「「想いの力だ!!」」」

 

 ヒロムたちの心に在る想いを具現化させるかのように虹色の輝きは眩く煌めき、虹色の輝きが煌めく中でフレイとラミアはそれぞれが手に持つ武器にて虹色の一撃を解き放ち、2人の精霊に連動するようにヒロムは虹色の輝きを光線として解き放つ。


 3人の放った虹色の輝きの攻撃は重なるようにその力を高めて敵に直撃し、3人の攻撃を受けた灰斗は輝きの力に抗えずに吹き飛ばされていく。


想いの力を表すように力を高めた虹色の輝きから成る攻撃を受けた灰斗、化け物と化した彼は……

 

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