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腐男子育成!  作者: 雑音しのめ
3/3

保健室というシュチュ(1)

昨日、僕はリア充にBLを書いているのがバレた。

それを登校中に 蓮香に相談したんだけど、

「それBL的展開アリだよ!!!!!」

とネタにされて終わった。

まぁ確かによくあるBLのパターンではあると思いますよ。

少し翼くんと会うのをためらってしまう。

今日は早めに教室についた。

なるべく翼くんに会わないようにしていた。HRが始まるまでずっとトイレの個室でひたすら執筆した。そしてギリギリで席について、休み時間もまたトイレにいた。気にかけてくれる人ももちろんいずに、翼くんを避けてた。ノーコメントでいてほしくて極力は避けたけど同じクラスだった訳だし、たまに「神崎」と呼ばれたりしてたけど、先生と話して紛らわせてた。正直言って可哀想だったけどしょうがないんだ!と言い聞かせた。

そんなこんなで今日を無事終えた。


スイッターというSNSにバレたとかいう出来事を載せていたら、

「あむじゅ先生の体験談を小説化してほしい!」

とか

「やばい!萌える!」

とか、もうBL化する前提でコメントされたので困った。翼くんと合わせる顔が無くなってきた。

そして寝て何もなくなかった事にしようとしたけど、ソワソワしてあまり眠れなかった。


次の日の朝


今日は一限から体育がある…ニートにとっての最大の敵である。更に、蓮香はテニス部の朝練があるって言われて登校は1人だった。

蓮香がいない駅のホームはとても静かだった。実はこういう時間も小説の時間に回したかったけど、この電車は結構人が多いために見られるのは一生の恥だったのだ。

あと4駅くらいで着く…

そう思って揺られていた。

すると、胸の辺りを後ろから触られた。顔は見えない。満員電車で誰にも気づかれない。

「はぁ…可愛いよ…坊ちゃん」

とおじさんの声で耳元で囁かれた。本来ならBLとしてトキメクのだが、自分がやられる身となると気持ち悪かった。

胸から腹へ脚へとえろい手付きで触り倒された。あの部分を掴まれたり、耳を舐めまわされたり…

僕男なんだけど…とは思ったけどそういうシュチュもあったりするし、結構近所のおばさんから顔が可愛いと言われた事はあったりした。

4駅分の間は長かった。

やっと降りる事になって解放されたが吐き気がするほど気持ち悪かった。

その後も体はだるくて体育なんて無理なほどだ。


学校に着いてからはなるべく耐えた。

小説が書けるわけもなく、ただ寝てHRを待っただけ。

HRが終わったら、フラッと席を立ったら

「神崎!一緒に体育行こうぜ!」

って翼くんに誘われた。

周りからは「なんであいつを?」「モブじゃんw」とか言う声が聞こえたり、無視していた翼くんに気を使ったりとかしようと思ったけどそういう暇もなくて、愛想笑いでやり過ごしてみせた。

今日の体育はバスケだった。

僕は端っこでゴールを守ってるフリをしていた。滅多にこっちにボールが来なかったからゆっくりしていた。

すると、

「神崎!ゴール守ってくれ!」

って言われて頑張ろうとして一歩踏み出した途端、気持ち悪さが残っていてぶっ倒れた。

「神崎!!」

っていう翼くんの声を最後に意識を失った。




「…ん」

目を開いた。保健室の天上が視界に入った。ベッドの上だった。

「あ、起きたか?」

「t…翼くんっ!」

ベッドから上半身を起こした。先生はいないらしい。という事は2人っきり!もうこれ漫画展開だよ!もうフォロワーさんのBL展開ありえるよ!!!

「なんか神崎いきなりぶっ倒れちまったからさ」

「ごめんっ!なんか気持ち悪くてさ…」

そういって俯いた。

「なんかあったのか?」

そう言って俯いた顔を覗いてきた。

いや、本当近くで見るとまつげ長くて目が綺麗なんですけど…

「いや、気にしなくていいよ…」

「そう言われるともっときになる!」

そう言われたから今日の電車の痴漢の話をした。

「そうだったのか…なんか聞いちゃってごめんな。世の中変な人がいるよな…そういうところ気をつけなきゃいけないよな」

授業をサボって喋り続けた。気にかけてくれる友達(?)がいてくれて嬉しい。

「でも…たしかに神崎って可愛い顔してるよな?」

顔が熱くなった。真っ赤になっているんだろうと頰の体温で何となく分かった。ホントにBLじゃないか!

「g…ごめんな!神崎!こんな話しちまって」

「いや…平気だよ。大丈夫」

俯いて言った。

そして真っ赤な顔を翼くんに向けた時、翼くんの顔も真っ赤になっていた。耳まで…

頰をぽりぽり指でかいて目をそらしていた。

そしたらいきなり言ってきた。

「そういえば、何で俺のこと避けてたんだ?」

唐突な質問だった。まぁ気になるでしょう…なんかそれっぽい答えを探して言った。

「なんか…その小説のことが気にかかっちゃって…」

「あぁ、その事ね。こっちもごめんな。もうなかった事にしようぜ」

そう言ってもらえたので安心した。そのせいかふにゃっとした顔で笑いかけてしまったんだ。

「うん!ありがと!」

そうすると、いきなり翼くんが真剣な顔をした。そして、肩を掴みベッドに優しく倒してキスをした。唇が触れ合って舌が僕の口の中に入ってきた。舌が絡み合った。

その時はもう何も考えられないほど気持ちが良かった。

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