終章
敵として定められたものは滅び、勇者の目的は達成された。
氷の大地で神々しく輝いていた大樹が光を失う。
生気を失った大樹は、一瞬にして枯れ果てた。
それは、妖精の女王の死。
彼女が最後に選んだ答え。
『大樹が……』
『え?』
『枯れた』
リリーシアの傍に居たメラニーとバニラ、そして、イリスが、かつて大樹であった枯れ木を見る。
そこへ、上空に居た大精霊たちが降り立った。
『世界が終わる』
『世界が……?なんで?』
『ヴィエルジュが死を選んだからだよ』
『妖精たちが共鳴している』
『共鳴って……』
『同じ道を選んだんだ』
『世界中の植物が枯れ果てればアンシェラートの力を吸収するものが居なくなる。そうすればアンシェラートの力が溢れ出して世界は終わるんだ』
『そんな……。じゃあ、エルとリリーは、何の為に戦ったんだよ!』
大地が震え、遠く、竜の山からアンシェラートの手が飛び出す。
地上に張り巡らされた植物が枯れ、抑制されていたアンシェラートの力が次々と解放される。
大地を割り、海を裂き、地中深くから伸びたいくつもの手は、空を越えて、更に遠く彼方へ。
そして、とうとう創世の神と手を繋ぐ。
お
か
え
り
ま
い
だ
た
アンシェラートと、その片割れである創世の神の魂が手を結び、根源の神、オーへと還っていく。
大地が崩れ、自然が崩壊し、星の生き物が死に絶える。
その魂が片割れを求めて死者の世界へと押し寄せると、生まれることのない世界で魂は自らの片割れと共に一つとなり、全ての魂が根源の神、オーに還る。
それは世界の終りであり、はじまり。
END
~あとがき~
リリー編バッドエンド「迷走破綻」
読んでいただき、ありがとうございました。
※あ。こんな四字熟語はありません。迷走、破綻。
終わりました。
すごく気分が沈んでいて何をしても駄目な時期に思いついたシーンが、ヴィエルジュとヴェラチュールが戦ってるシーンだった。
一方的に、不格好に斬り続けるヴィエルジュと、無抵抗で斬られるヴェラチュール。
それに至るストーリーも含めて、酷いシナリオだった。
エルがヴィエルジュと契約したことを教えてもらえなかったこと。エルを守り切れなかったこと、ヴェラチュールとの戦いで効果的な動きが出来なかったこと。その結果、エルが死んだこと。
これはすべて、リリーに立ち直れないぐらいの傷を与えた。
とにかく後味が悪い。
誰も救われない。
本当に救われない。
今回のバッドエンド。
一番の敗因は、エルとリリーのコミュニケーション不足です。
戦いの方針をもう少し話し合っておくべきでした。
リリーが完全にサポートに回ろうとしたのも良くなかった。エルが望んでいる役割分担ならまだしも、そんな戦い方じゃリリーの良さは引き出せない。
そもそも、リリーの剣でもヴェラチュールにダメージはちゃんと入ります。リリーは、それを頭の片隅で理解していますが、理由があって無意識に急所を外して攻撃しています。そのせいで、ダメージを与えている実感を得ることもなければ、実際に効果的なダメージも与えられていない。(この辺は、グッドエンドで語られるはず)
結果。ひたすら自分たちの体力だけを削って無駄な攻撃を続け、大精霊による拘束が解けたヴェラチュールに絶好の反撃の機会を与えてしまうという最悪の終わりに。
RPGのラスボス戦で世界を救えないって、きっと、こんな感じだと思う。
本当に救われない。




