第二章 虚構と現実 2
Σ-type
現在町全体がおかれている状況を少なからず把握し始めていた中野は、いまだ死体となったソレの横で気絶している高谷を、半ば強引に覚醒させた。声をかけ、肩をゆすり、頬を叩いた。
「おい、あんた気絶している場合じゃないぞ、起きろ!」
高谷は頬から伝わる微かな痛みと揺さぶられた振動で、視点が定まらないまでも気が付いた。中野はゆっくり頭を抱えながら起き上がる高谷に手を貸し、上体を起こさせ、反応をまった。
「う、ん? これ……は、一体何が、起こった?」
高谷は覚醒はしたがまだ意識が朦朧としており、それを見た中野は緊急を有するものと判断して完結に言った。
「あんたらが実験している途中によくわからん事態が起きた。でっかい地震があって、生成器から何か得体の知れないものが飛び出して、それがどうも問題になりそうな按配だ。どうするんだ?」
坦々と、冷静に現状を伝えた。中野には実験の具体的な知識がないので、科学者からすれば的を射ていない説明である。だが高谷は中野の説明を聞き、一気に覚醒した。
――何かが起こった? 起こっただと!?
「せ、説明しろ! 何を見た! なぜ私は気絶をした!!」
高谷は笑い、喜びに打ち震えていた。中野の肩を掴み、目を見開いて問いただした。その笑みは極めて邪悪に、一方的な感情で、中野は嫌悪感と寒気を感じて高谷の手を肩から払い話した。
「あんたは、いやあんたら全員は実験中に飛び出してきた何かモヤのようなものに襲われたかなんかで気絶した。そのモヤは町中に飛び散っていったから、きっと町中の人間が同じ状況に襲われている。俺はモヤが自分に襲いかかるまえにこいつで倒した」
中野は方に掛けたM9をカチリと動かして見せた。それを見ても高谷は無反応だった。反応はすべて脳内で行なわれていたのだ。何度もシミュレートを繰り返し、あらゆる事態を想定した中での想定外。高谷の脳内では極めて早く、状況把握を開始していた。
「なるほど、モヤか、やはりブラックホールはワームホールと同上の性質があったわけだ。いいぞ、ではやはり時間的概念から高次元へ繋がったのか、それとも……」
「おい! そんなことはどうでもいい! それよりこの事態をどうやって収拾づける気だ。このままだと十分もしない内に町は混乱するぞ!」
高谷は中野の剣幕にようやく反応を見せた。だが中野の感情を今一理解できず、なぜそのように吼えるのか理解が出来なかった。折角の発見もわからんのか低学歴め。そう思った。中野は高谷の自身に対する感情を何となく感じていた。だからこそすぐに現状を理解できるべき手を打った。中野的には配慮もあって現状を理解するまで伝えずにおくべきだと判断していたのだが、こうなるのならば、最初から伝えるべきだったかと少し後悔した。
「いいか、俺は自分に対して敵意を向けてきたモヤを撃った。そして、あんたらを気絶させたモヤも全て始末したんだ。そのモヤは、ソレは今あんたの後ろに転がっている」
高谷は中野のセリフを聞きはじめて辺りを見回すという行為をした。そして気が付いた。鼻腔に絡みつくような血の臭いと、床全体を覆いそうな赤い水溜り。その中に倒れている死体の数々。そして見た。後ろ、仰向けに倒れ、瞳孔を開いたまま天井を見つめ続けている自身の死体を。口をだらしなく開き、そこから泡状となった血液を垂れ流し、胸元にはいくつものピンクの肉ビラが開いていた。
「こ、これはな、んだ? これがブラックホールから飛び出してきただと? これは私ではないか。何が起こったのか……もう一人の私、ブラックホールの実験中に、双対性のある別の理論で?」
高谷には既に自身の死体は研究対象となっていた。中野やその他の人間は眼中にない。それは独り言だった。
「超マイクロブラックホールの中から? いや違う。ブラックホールはワームホールの入り口で、ホワイトホールが出口となった。そうだな。では何を繋げた? 高次元、異時間軸の空間? あるいは……」
「おい! 何わけのわからない事を言ってやがる。これからどうするんだ。まずその回答をよこせ!」
中野の声に反応した高谷の感情は冷ややかだった。今現在起こった状態は科学的に見て極めて革新的であり、思考を向けるべき対象であった。事件的視点などは意味のない事、そう考えていた。
「君は何も……まあいい。今は対策を考える状況にない。まずは現状の把握と原因の究明が先決だ。そこから解が導き出されて初めて対策も打てよう」
中野はあまりにひょうひょうとした高谷に現状の解決策を出させるのは無理だと判断し、他の気絶した人間たちを覚醒させる為、ゆっくり高谷から離れていった。
――こういう場合はお偉いさん方のほうが解決に長けている。逃げの一手を考え支えるのが仕事だからな。
中野には元来人に頼られる性質があり、本人の気が付かぬ合間にも、現状の中心人物となりつつあることは既に明白な事実として存在していた。気絶していた者達を一人ずつ起こし、その都度ある人物は現状に恐怖し、また別の人物は錯乱していた。彼らを宥め、冷静さと現状の把握を促していった中野はゆっくりとではあるが、しかし着実に問題を解決すべく流れを引き寄せていった。その流れが常識や秩序とは著しく狂った流れだとは一切気づかずに。
ようやく全ての人間が覚醒したころ、一人の人間が提案をした。
「すみませんが部屋を変えませんか? ここは、その……あまりに酷いというか」
この意見には皆が賛同した。部屋は血液の気化が進み異常な奇臭に包まれており、足元には銃弾により酷く裂傷した死体が山のように転がっていたからだ。だが高谷と一部の科学者は部屋に残ると言った。
「現状を把握するには現場をよく監査せねばならない。それに事態を解決する対策を練るんだろう? ならばここの機材で観測したデータを使って何が起こったかのシミュレートをすべきだ。結果が出れば対策もうてよう」
皆がこの意見に納得する。だが中野だけは高谷に対して嫌悪する気持ちがより強く芽生えていた。
――こいつに任せて大丈夫なのか? こいつは正しい答えを導き出す男だろうか。俺には正しさより興味を優先する男にしか思えんな。
もし、中野に現場を指揮する権利があれば、一刻も早くこの異常な部屋を退出させ、冷静さを取り戻させる場所へ移動していただろうが、流れはそうではなかった。科学者たちは残ったのだ。死臭が嗅覚を麻痺させ、聴覚はコンピュータの音に支配され、目の前に死体の転がる部屋に。
それからしばらくは科学者とそれ以外に別れて、各々の行動をとった。科学者は皆コンピュータの前に座り、ソフトが回答を示すにつれて話し合いを繰り返した。
部屋を出た者たちは実験のプレゼンや会議を開く大型会議室に避難した。会議室は巨大な円卓を中心に均等に席が配置され、前方に巨大スクリーンが掛かっていた。壁はコンクリートの多いRT-1の内部には珍しく白い壁紙が貼られ、床はチェス盤を敷き詰めたようなコントラストのデザインとなっている。そこでようやく現実へと戻れたような気持ちに皆がなり、冷静さを取り戻していった。あるものは繋がりはしない携帯をいじり、ある者は保身に思考を巡らせた。中野も慣れない手つきでお茶を入れては皆に配り、冷静さを促していく。配りながら中野は事態が解決へ動き出したことを実感出来ていた。
――あとは科学者連中が出した結果に元づいてここにいる連中が対策を練るだろう。俺の仕事はここでは終わりだな。あとは街に出て治安維持といった所か。
だが、同じときを全く別の空間となってしまったと言っていい部屋で作業を続けていた科学者たちは、一様に一つの結論と対策という答えへ急速に近づいていた。超マイクロブラックホールから現れたもう一人の自分。転がる死体。問題なく動き続ける体。
ここに一つの事実が存在した。コンピュータの観測では高谷達が最も早く超マイクロブラックホールに接触したことが示され、逆説的に最も早く気を失い、一番に目が覚めたようだった。偶然気絶を免れた人物により強制的に覚醒された為だ。そして一つの仮説が浮かび上がった。街は動いていない。未だ全ての人は気絶し、事態を認識してはいないのだ。高谷はここに目をつけていた。
――今の状態で一つの情報を与えられたら、街の人間はどう動くか。目の前に同じ顔の人間。敵意……面白いことになりそうだ。超マイクロブラックホールを調べるには十分な時間が作れるな。
高谷は科学者に対して時間を作る案を示せば承諾を得られるのを知っていた。世紀の実験を行い、結果が目の前にあれば手を出すのが科学者なのだ。
その通りに高谷は話した。これから無知で愚かな者たちを言いくるめる為の案を。普段であれば有り得ない、胆略的で暴力的な発想も、それを超える暴力的な密室内では普通であった。
会議室ではようやく落ち着きが辺りを支配し、しかし携帯やテレビといった情報通信端末が使用できない状態に不安を覚えていた。そこに高谷たちは現れた。大きな両開きの扉を開き、若干の沈黙が流れる。無言のまま科学者たちは円卓の前まで行く。真ん中に高谷が立ち、そして話始めた。
「皆さん。今回の実験により問題が発生したことをまずお詫びしたい。今回の実験は超マイクロブラックホールを作り出し、観測するのが目的であった。そういう意味では実験は成功していると言える。だが問題の方をまずは定義づけせねばならんでしょう。」
高谷は坦々と話し、誰もが沈黙を守って話を聞いていた。中野を除いて。
「おい、そんなことはどうだっていいんだ。実験が成功だとかを聞きたいんじゃない。俺たちはこれからどうすればいい。そもそもあのモヤから出ててきたもんはなんだったんだ。そこを説明しろ」
高谷は表情を変えず、視線だけを中野に送った。
「よろしい。確かに早急な対策を打ちたいというのも最もでしょうな。だが対策をうつにしても、皆さんにある程度今回の実験で何を見出せるのかを知っていただかなければならない。そうでなければ、あの死体群の説明をしても理解は出来ない。よろしいですかな?」
会議室は沈黙に支配されていた。あるいは突然の緊急事態に巻き込まれて思考を止めがちになっていたのか。
「では……今回の超マイクロブラックホールの観測では、主に余次元の存在を確認するのが目的であった。これについては、ブラックホールの生成が可能であったことから存在するといえる段階まで来ていると考えられる。また、理論上であればブラックホールは物質を放出して蒸発すると言われており、現在確認をした所、ブラックホールの存在は確認できていない。よってこれ以上問題が発生する事は無いでしょうな。しかし、問題は起きた。皆さんも見たでしょうが、限りなく我々と類似した存在が、なぜかこの空間に現れるという事態が発生している。情報によると大多数の発生が確認されているので、このRT-1から数キロに及ぶかもしれん」
この時点でようやく会議室内はざわめき始めていた。それでも高谷は続ける。
「なぜ、この様な事態が起こったのか、それは現段階で断言は出来ん。しかし可能性としての仮説ならばお話できる。まず、今回の実験で余次元が確認できた事により、一つの理論が信憑性を増したと言える。それは超弦理論やM理論の事を指す訳だが、科学の実験では違う理論の立証で別の理論が確定することが多々あるのだ。これは多くの理論が双対性を帯びているからで、双対性とは一つの理論を別の視点から見ている為に違うものとして扱っていたが、一つの大きな理論で考えれば同じ事だったという話である。つまり、今回の実験で観測すべき結果の予想を超えた答えがあった。それが今回の事故に繋がったと考えられる。先に述べた超弦理論やM理論を砕いて説明しても、正直理解できない点のほうが多いので今回は省かせていただきたい。簡単に言えば、この世界は一枚の薄い膜に隔たって存在しており、すぐ隣に干渉することの出来ない別の次元の世界が存在するという話なのだが、私はこの世界と偶然にも今回の実験で僅かな時間接触してしまった事が原因だと考えている」
会議室にいる誰もが話しについてはいけなかった。それはあまりに突拍子も無い話で、あまりに空想的な要素が強すぎた。特に中野には予備知識も無い為、完全に作り話としか思えていなかった。
「それはあまりにもおかしくないか? 膜を隔てた別の世界だって? そんなものあるはずが無いだろう。それが科学とでも言うのか!」
高谷は反論が来ることを予め知っているかのように、動揺無く答えた。
「たしかにこれはあまりにも馬鹿げた話しだ。そもそも超弦理論やM理論は余次元の、さらに高次元の話で、膜を隔てた話も宇宙規模で考えた推論に過ぎない。またその高次元に我々を模した生物が存在しているとも考えてはいない。あくまで高次元とは高エネルギー物質が行きかう存在なのだ。しかし、同時にブラックホールとは未知なものであり、吸引された存在がどうなるのかや、その状態などは一切確定した事はないんだよ。ここからはさらに馬鹿げた話となる。ブラックホールはワームホールとなっている可能性が指摘されている。つまり時間という概念を超えた同じ世界と繋がっているかもしれないという話だ。俗に言えば過去や未来に繋がっていると言える。それらのことを全て仮定として、現状に当てはめるとある程度の説明が出来る。つまりブラックホールが生成された瞬間、それはワームホールという形で限りなく我々が存在した近い時間に存在する、もう一つの我々を呼び込んでしまったのだ。本来我々が存在する膜の内側に、全く同じ時間の、全く同じ膜の内側にある世界を繋いだということだ。」
中野を含め、ここにいる全ての人間が理解という可能性を放棄せざるおえない状況になりつつあった。対策を考えるまえに、問題が全く理解できないのだ。その空気を高谷は巧みに作り上げていた。これから出す案に、無条件で従うように。
「そこでこれらの問題を解決するべく案を考えたのだが、それはすでに答えとしてあったのだ。我々がこうして喋り、行動をしている前に、そこに銃を持っている隊員が別の世界から来た我々を撃ったという事実が存在する。それでも我々に影響はあるのか。全く無いではないか。それに、推論では同じ空間と時間に同質量のエネルギーを蓄えた物体があってはならないのだ。この世界の誕生は、我々の住む膜と別の世界の膜が接触してできたと言われている。なぜか現状は問題ないが、早急にこの同質量のエネルギー体を抹消せねばならない」
中野は必死で高谷の言葉を理解しようと脳を働かせた。同質量のエネルギー体を抹消する。つまりは自身が先ほど行なった行為を街中で再現すると。あの、死臭と肉塊を街中に溢れさせると。
一人の人間が意見を述べた。
「えっと。つまり片方の人間を殺すと? それは余にも酷くありませんか?」
高谷は平然と言った。
「全く問題ない。そもそもこの世界に存在できるのはどちらか一方だ。それに、お気づきの方も要るだろうが、現在外界との通信が完全に停止している。おそらくこれも異常な質量が空間に存在しているからだ。今は安定しているが、数分後に崩壊しても決しておかしくはないのだ。その場合、我々は死ぬ。我々以外の世界も対消滅するかもしれない。」
またしても沈黙が会議室内を流れた。誰しもが顔を青ざめ、己の死を目前に感じては恐怖していた。この会議室にいるのは己の命を最優先する人間ばかりだった。
「だが、突然街中に情報を提供しても何が起こるかわからない。そこで実験をしてみたいと思う。なに簡単なことだ。現在このRT-1には多くの隊員が不足の事態に備えて待機している。おそらく彼らも気絶し、隣には別世界の存在がいるだろう。彼らを覚醒させて、どちらかが偽者である。そして危害を加えようとしているとだけ情報を与えるのだ。そうすれば自然と争い合い、どちらか一方が生き残るだろう。これがうまく行けば街中でも実践できる。どうだろう。我々が死ぬのを待つより手を打ってみた方が良いと思うのだが」
それはあまりに残虐で、一方的で、秩序も常識もない案だった。だが、死を目前とし、保身を第一に考えている人間には、どうしても反論するという考えが浮かばなかった。
中野は違った。自身は実際にモヤだと思い、敵だと判断してソレを殺していた。実際は自分と違わない存在である事を知った今、強烈な吐き気と嫌悪感に苛まれていた。
――俺は人を殺したのか? 無抵抗な人間を何人も、何人も何人も何人も何人も何人も。
だからこそ反論が出来る唯一の立場であった。しかし、その嫌悪感を覚える所業を最初に犯したのは他ならない中野自身であった。ゆえに高谷の案を否定することは、自身をただの大量殺人犯にする事と同義であった。よって否定が出来ず、苦し紛れに無意味な質問をすることだけしか出来なかった。
「もし……もしその実験をするとして、今居る世界の人間がソレに負けたらどうするんだ。オリジナルが、コピーに負けたらどうするんだ。コピーも……殺すのか?」
高谷は、事故後初めて笑った。暗く、深い静かな笑みだった。
「君の言うコピーは限りなく完璧なコピーだ。もしオリジナルをコピーが殺したら。それはコピーの方が優秀であって、生きる権利を得るも一緒だ。科学的にも問題はない。質量が元に戻ればいいんだよ。それに、君は不安そうだから断言しよう。君も私も、間違いなくオリジナルだよ。君が我々を生かしてくれたんだ。感謝しているよ」
中野はこの回答を受け、自身がM9をソレに向けて銃撃した光景を思い浮かべてしまっていた。彼らの目はどこまでも深く、暗く沈んでゆき、血の海で助けを求めるように手を中野に向けていた。中野は耐えられずにすぐ走り出し、会議出を飛び出してトイレへ向かった。生まれて初めて気分を悪くして吐いた。
それからすぐに高谷は行動へ移った。会議室に設置してある施設内の全てのスピーカーから音が最大音量で出るようにし、放送を開始した。
始まりは声より音楽がいいという判断から、普段終業を告げる際に使われていた『蛍の光』を最大音量で流した。
施設内は窓が少なく、音は反響して狂ったように大きな音で響き続けた。トイレでへたり座っていた中野にもその音は届く。
――狂っている。どこまでもおかしくなって行く。もう止められないのか。もう。
蛍の光が鳴り響き、鳴り止み、施設で気絶していた者達が覚醒を始める。目は蛍光灯の明るさで麻痺し、現状を全く把握できては居ない。そこに電気的な音でアナウンスが鳴り響く。
『緊急放送、緊急放送、ただいま当施設内で行なわれた実験は失敗し不測の事態が起こっています。この事故の影響で現在、同施設内に所属している全ての人間に成り代わった存在が徘徊しています。情報によればソレは同人物を襲うと言うことが確定している模様です。各配置の隊員は速やかに戦闘状態を維持し、ソレらの撃退に当たってください。繰り返します。緊急放送、緊急放送…………』
しばらくして、中野はトイレの中で微かな音を聞いた。それはおそらく会議室には届かない小さな音だった。まるで閉め切った戸に雨が当たっているかのような、ぱらぱらぱら、という音であった。中野には分かっていた。その音は命の終焉を強制的に告げる鐘のような音で、同時にこれから始まる無秩序な殺戮の開始を伝えるファンファーレであった。