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人生初の異世界で~俺だけ何も貰えなかった~  作者: 氷鬼
二章 北の大陸 ハースト
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38話 不安な現状


ちょうど良い所で切ったらこうなりました、大変申し訳ありません。





サラっち達が帰って来て二日は経過した、公共の場で今の名は呼べないけど誰も見てない場ではそう呼んでるし。

本人もOKしてくれてるので気軽にそう呼ぶけど、今じゃこの国の女王サラ・ヘルズとして日々働いてる。

あれから半年の時間を掛けても、まだクラスの大半は自室に籠ってばっかだし。

舞も皆の気持ちも分かってるつもりだから、何も言う事も出来ない。


「はぁ~」


ただ、その場に何とも言えない溜息を吐き出し。

少し間を取ってから気持ちを切り替え、目の前のドアを二~三回ノックし中にいる人物の声を待つ。

「どうぞ」と言う凛とした声を聞き、舞花はそーっとドアを開け入室する。


「葵?。どう?、咲音の調子は?」


ベットに寝かせられてる人物である咲音の体調を、椅子に座りながら横にいる親友の葵に聞く。

寝ている咲音の手を握りながら、声を掛けられた本人はただ首を横に振る。

舞花は「そっか~」と言って、葵とは反対側の方に椅子を待ってきて座る。


フルっちが死んでから半年間、咲音は意識を失った状態だった。

最初と比べれば顔もやつれ、段々と筋肉も衰える細くなる腕や足...城抱えの医療班の人が言うには。


「身体に問題は無く心に問題が有り。本人が自分の意思で目覚めようとしない限り、絶対に目覚めないかもしれない......」


と言って、目覚めない可能性が高いと進言していたけど。

勿論、舞も葵もりっくんもしのっちもそんな事は無いと信じていた。

それに命の危機は無く、癒魔法で身体の影響を軽減させ生命活動を維持させていた。


「咲音、起きるって信じてるからね」


「そうよ舞花の言う通りだから、私も咲がこんな所で終わるなんて信じてないから」


そんな中で舞達に出来る事は、こうして毎日呼び掛けるだけ。

毎日一日も欠かさずにね、その日に何が起きて、こんな事があったんだよと日々の日常を。


「....やっぱり今日も反応は無いね」


「そうね、でも咲なら目覚めるわこの子は人一倍強いだから」


「うん、そうだね。...あっ、そうだ葵今日もしのっちボロ負けしてたよ」


此処に来る前に訓練場で見てきたしのっちと、魔国から来たベノムさんとの試合の結果を伝える。最初にギースさんとベノムさんが戦って、その熱量に引き寄せられるようにしのっちも混ざり。

ギースさんもしのっちも一度も当てる事が出来ず、寧ろベノムさんは二人をボコボコにして全勝していた。

それからと言うもの二人とも、ベノムさんに勝負を挑んで負ける事がこの二日間にあった。


「また負けたのね忍、これで何回めだったけ?。十...十五?」


「しのっちは十三で、ギースさんは二十四だよ。二人とも良くやるよね」


舞花は笑いながら正確な数字を伝えると、葵は呆れながら苦笑する。


「まぁ、ギースさんは兎も角、忍は筋肉バカだから自分が勝つまで諦めないじゃない?」


「そうだね、怪我とか傷もギースさんよりもしのっちの方が酷いもんね」


ベノムさんの動きに戦闘経験が豊富なギースさんは、技術や受け身がしっかりしてる為に軽傷で済んでるけど。

しのっちは、逆にベノムさんの動きに着いていけず攻撃を受けたりでボロボロになってる。

その為、訓練場には医療班の人達が随時出張ってる。


「それで少しでもバカが治れば良いだけどね、まぁ無理でしょう」


「うわー辛辣だね葵は。....でも、りっくんもしのっちも凄いよね、どんどん先に行くだもん」


舞花の言いに葵も何の事か察し、「そうね」と同意するのと同時に、先程までも楽しそうな雰囲気が消える。


「あの日から陸も忍も先に進んでるのに、私達はダメね今何をして良いのかさえ分からないだから....」


陸は少しでも良くなれば良いと国の政治を手伝い、忍は今よりも強くなろうと努力してる本人が言うには「ウジウジ考えるよりも、身体を動かして次に備える」と二人は立ち止まらず動いていた。


「本当だね。スイちゃんも、舞花達に失望して見棄てて国を出ていったし。本当にどうしたらいいだろうね?......」


「......」


先の分からない未来に不安な表情を浮かべ、答が返ってくる訳じゃないが聞いてみた。

やはり返ってくるのは無言で、静かな場が誕生する。

そして望月 粋が消える間での記憶を思い出してしまう。

絶対に 忘れられない言葉と一緒に.....。



遂に三万PV達成しました!!。

これも読んでくださる皆様のお陰です!。

これを糧に、これからも自分なりに良い話を作って頑張ります(T^T)

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