37話 オゲタ村での最後
一時間遅れながらの更新となりました。
今話も楽しんで読んでくだされば、嬉くしく存じますm(__)m。
朝日が登り窓から射す日の光に陸は目を覚まし、ゆっくりと身体を起き上がらせて背伸びする。
「んっ~~しょと、さて着替えますか」
そう言って袋収納から替えの服を取り出し着替える、上も下も動きやすい服装いわゆるジャージに似た物。
陸自身は結構ラフな時はこれだと決めてる服でもある、服屋で細かく伝え作って貰った特注で金額は金貨15枚程であった。
その為、ジャージに似た服はデザインが良すぎて私服としても使えてしまった。
金貨15枚は自分で稼いだ金である、ヘルズ国に召喚されてから騎士団団長ギース・スプレイに言われ、冒険者ギルドで冒険者として登録をしていた。
何回かクエストも終えていて今現在の冒険者ランクが、S、A、B、C、D、E、Fの七階級内のBランクと成っていた。
Bランクでも金貨15枚稼ぐのに普通なら数年は掛かるだろう、装備の補充に点検や食費に毎夜の酒代等金が減る一方だった。
その中で報酬が良く命の危険が少ないクエストは早い者勝ちになる、じゃ、報酬は良いが命の危険が大きいクエストだけが残ってしまう。
だから、陸はあえてそれらのクエストを積極的に受けて完遂していた。
その結果として、陸の所持金は金貨214枚程貯まっていた。
「よし、行きますか」
着替え終わった陸は聖剣ルクスを持ち、部屋から出て外に向かおうとして。
台所には朝食の準備を始めていたシアが居た為に、足を止めて「おはよう」と声を掛け外に出てくると伝える。
「分かりました。今作り始めたばっかなので、そう遅くならないよう帰って来て下さいね」
「分かったよ、シア」
短くそう返し、扉を開けて外に出る。
シアも扉が閉じる音を聞きながら、朝食作りを開始した。
外に出た陸はと言うと、昨日訪れた村から少しだけ離れた広場に来て軽く準備体操していた。
ある程度やり終わると、持ってきていたルクスを握り構える。
スゥーと息をゆっくりと吐き出し、目を瞑り頭の中で想像する陸が竜よりも強いと思える相手を。
朧気に形が出来ていくと、今度は自分なり動きを着けて攻撃させる想像した。
彼奴ならこう動き、自分よりも二手三手も先に行く自分の中の想像した人物。
陸も頭の中で想像した相手の動き合わして、構えた状態から動く。
端から見れば一人で激しく動く変な人として映るだろうが、陸はただ、ひたすらと避けていた。
想像した人物の攻撃から、あの時は子供をあやすように扱われ本気出していなかった人物。
自身の愛刀と呼ぶ3mは有りそうな大剣が、縦横無尽に陸に攻撃していた、魔国サーヒスの十将が一人ベノム・クロウラーだった。
「....ッ!」
自分で想像したと故、ベノムの刃も無い攻撃を陸は受けうめき声を上げてしまった。
やっぱりダメか~、ベノムの攻撃は避けるので背一杯だな......。
頭の中で想像したベノムの攻撃は、陸がギリギリ視認出来る程度だった。
そして今度は自分が攻撃する番だと決め、想像したベノムに向けた自分なりに攻撃する。
剣で斬ったり突いたりするが、ベノムは全てギリギリ所で避け、平然とする姿が想像できてしまった。
想像でもベノムは強いな、勝てる気が全くしないな....。
でも、何時かはベノムから一本ぐらい取りたいな。
その何時かを夢見て陸は自主トレを終えて、朝食を食べにシアの元に行く。
陸が広場から消えた後、近くの木の影からひょっこりと姿を表す二人。
今日も陸に教えてもらう為に家の手伝いを終えたばっかの二人は、広場で陸が頭の中で想像したベノムと戦ってる最中の光景を偶然見てしまった。
その瞳に映る陸の舞うのような動きに見惚れ、さながら目の前にお伽噺に出ている"勇者"を見ていた。
「なぁなぁアン見たかよ!、リクの動きやっぱスゲなぁ~!!。俺にも触れるかな...やっ...なんちゃんて」
隣にいるアンにそう言って、陸が振るう剣の真似をして苦笑する。
「うん、本当に凄かったね!。大丈夫だよ、リストなら必ず同じ事が出来るよ」
「お、おう。頑張ってみる」
力強く肯定する言葉と同時に、アンの笑顔にリストは『やっぱり、アンは天使か!』と心の中で密かに思っていた。
「汚れ落としてから、リクさんの所に行こうか」
「おう」
二人は服や手に着いた泥を落とす為に、村の中央の井戸に向かっていく。
..........
......
...
「さて、先ずはリストもアンも昨日について謝んないといけないな。あの後付きっきりで見てらんなくって、すまなかった」
と言って、椅子に座ってる二人に頭を下げた。
「いいっていいって、そんなの気にしてないよ俺もアンも」
「そうですよリクさん。あの後も言われた通りに練習してましたから、その結果こうなんにも上手くなったよ!」
リストは気にしてないように気楽に笑い、アンは魔力操作が昨日のは違いスムーズに流れるように上達して見せてくれた。
「まぁ、リストはいいとして。アンは本当に昨日と比べて良くなってるよ、後はそれを自分なりに洗練して質を上げると魔法や身体強化とか強くなるからね」
「もっと頑張って、絶対にリストに追い付くから!」
リストの事はある程度分かってる為に聞くまでもなかった、その代わりにとアンの上達ぶりに素直に喜んだ。
アンも陸の言葉を聞き、自身に渇を入れリストに追い付こうと意気込む。
「アンが頑張る分、俺も上手くなっていくから絶対に追い付かせないよだぁ~」
と反対にリストはアンをからかいながら、自分も努力を怠らないと暗に言う。
その言葉を聞いて陸も呆れながら応援する。
絶対じゃ無いと思うけど?、二人で一緒に高め合うと良いだけどな....。
「はいはい、二人のやる気は充分に伝わったから。午前の内に冒険者として必要な事を教えるからね二人とも、特にリストは良く聞いて覚えることだよ」
「「はい」」
陸が二人の対面でちょうと真剣な表情で言うと、二人も雰囲気を感じ取り返事を返す。
そんな二人の姿を見て陸は思う、アンは苦じゃないと態度で分かるがリストだけは嫌そうな顔をしていた。
「先ずは、身近で危険な事は何か分かるかな?。何かを言う時は手を挙げるように」
「はいはい!」
「はい、リストどうぞ」
「魔物です!」
「正解です。魔物も身近な危険な一種です、ですが、他に人も含まれる寧ろ人の方が危険が大きいです。では、それは何故か?、アン分かるかい?」
「はい。えっと.....同じ人だから?」
自信なさげにそう答えるアンに、陸は頷く事で正解だと教える。
「そう、同じ"人"だからこそ何をしたら良いのかを知ってる。弱者を演じ裏から刺したり、情をで油断させるなんて手もある。だから冒険者は"人"を見る眼を持たないといけない、誰が信じられて誰を信用ならないのかを見極める必要がある」
内心で陸は自分で言った言葉にある意味で驚いていた、此処まで脅すような言いをするつもりは無かった。
冒険者がどれ程危険が付き纏うのかを知って欲しかった、冒険者は一言で言えば"魔物を狩る"が基本だが採集や護衛等のクエストもあったりする。
それでも、それらのクエストを終え金を手に入れた冒険者から巻き上げる、奴隷として売る、気に食わないからと言って殺す、そんな中で人として許されない犯罪なんてのも起きたりする。
そんな事件や犯罪に巻き込まれた冒険者は、他の冒険者から言えば「自分の身を守れなかった、相手の自業自得だ」と冷徹な反応したりする。
そんな彼等だって冷たい人って訳じゃない、自分の身や仲間の"命"が何よりも大事なのだから。
「時には、残酷で冷酷な判断をしないといけない」
ふと、そんな事をギースから言われた言葉を思い出し。
座ってる二人を見ると、真剣な表情をしてるが少し怯えてるような気もした。
「ぼ、冒険者って....結構恐ろしいだな。でも、それって皆が皆って訳じゃないだよな?。中には良い奴もいるし、そんじゃない奴もいるだよな」
「僕の話しを聞いて冒険者を辞めたくなったかい、あの業界はほんの少しの油断で明日を生きられるかさえ怪しい。リストとアンが踏み入ろうとする場所はそう言う世界だよ、それでも、まだ冒険者になりたいかい?」
スキル『教導』が働き、冒険者の怖さを二人に伝える。
試すような言いになってしまったが、まぁ良いかこれで変えるようだったら縁の無い世界って事だ。
陸自身は最初はリストとアンが冒険者になること事態、あまり良く思っていなかった。
じゃ、何故リストとアンに強くする為の修行をしてるのか。
それは二人の真っ直ぐで互いを想い合う志に、素直に感心しては、また自分も教えられたからに違いない。
そして真っ直ぐ二人を見詰め、改めてどうするのかを待つ事にしたのだが。
「なる!」
「なります!」
迷う事無く即答した二人に、陸は眼を点にし笑いが込み上がってきて笑ってしまった。
「......ごめんごめん、二人をバカにした訳じゃないよ。改めてリストとアンの覚悟を思い知ったよ、二人が成人するまで後三年は有るのかな?」
リストとアンの返事に笑ってしまった態度を謝罪し、この世界の成人になる年と二人の年齢を晒し合わせる。
「リクさん。リストもアンもどちらも11才ですよ、成人になるなら後四年です」
両腕に沢山の本を抱えたシアがそう答える、村長の家であるヒサの部屋から持ち出してきていた。
「あれ?、てっきり12才だと思ってたよ」
「私もリストも11才ですよ?、言ってなかったでしたか?」
「まぁ、俺はもうすぐで12になるけどな」
「もうすぐってリストの誕生日は三ヶ月も、まだ先でしょう」
ドサッと沢山の本をテーブルに置き、陸の横に座りリストの言に訂正を入れる。
「いいんだよ、三ヶ月なんてあっとゆうまに終わるし」
「所で、本なんて持ってきてどうするのシア姉~?」
ふてくさりながら呟くリストをほっといて、アンはシアが持ってきた本について質問する。
「どうするのって、アンとリストの為に使うのよ」
「そうだぞ、冒険者になるって言ったからには頭に叩き込まないとな。.....リストこそこそ逃げない」
沢山の本とシアの言葉を耳にしたリストは、そっと椅子から降り、ドアに向かって歩きだそうとした所を陸が声を掛け制止させる。
「に、逃げる訳じゃない、家の手伝いがあったのを忘れてたからやってくる」
「それなら、朝の内に終わってるでしょうバカスト」
リストの分かりきった言い訳をアンが潰し、「裏切り者~」と言った眼でリストが見ていたがアンは気にする素振りも無かった。
そう言えばと今更か思ったが、二人は読み書きは出来るのか疑問に思い聞いてみると。
「それは村の人達でしたら読み書きは出来ますよ?、村長であるお婆ちゃんが「子供の内に出来るように成っておけ」って教えてましたから」
と、言った感じにシアが教えてくれた。
その事にリストもアンも頷き、実際に一冊本を開いて一説ずつ読んでくれた。
本のタイトルには『勇者物語』と書かれ子供向けのお伽噺であり、シアが持ってきた本に紛れていた。
「本当に読めてるだねアンはともかく、リストとまでちゃんと読めてるなんて......」
「俺でも読み書き練習したもん!」
手で眼を隠すような仕草をして、後半部分を涙声リストの意外さを言うと。
リストが頬を膨らませ抗議してきたので、冗談だと言い誤ってから、そろそろ本題に入る事にした。
持ってきてもらった本の中から、今後とも必要になってくるだろうとおぼしき本を手に取り。
リストとアンに順番に説明していく、野草図鑑、魔物図鑑、魔法初級編、種族特性、魔法種類の計五冊を。
ただ、どれも普段ならお目にかかる品物じゃなかった事については驚いた。
この五冊は一介の村長が持てる本では無く、普段なら王族や冒険者ギルドにある貴重な本であった。
陸は一度見て読んでいる為に本の価値が分かっていたの、この一冊だけで金貨が数百枚は飛ぶだろう。
そして同時に、ヒサが何者なのかが気になってしまったが、それでも一つだけ分かる事があった、グリューンの話の聞いた為に憶測だが神巫女じゃないかと思えたが。
それは、現に闇の中である為に真相が知る由も無かった。
「そんな心配しなくって良いよ、必ず知っていた方が良い部分だけ教えるから今はそれだけでも覚えてね。残りはゆっくりでも良いからさぁ....」
「「はい」」
それから陸は五冊の本で必要な部分を重点的に教えていく、教えられてる二人も少しでも疑問に思った事は積極的に質問しては理解を深めていく。
そんな三人の光景を、ただじっと眺めなから微笑むシアがいた。
ずっと、今が続けば良いのにな.....。
終わらない事を願うが、それが無理なのを知りながら密かにそう思うのであった。
..........
......
...
そして日は傾き夜が訪れる、リストもアンも勉強に疲れてしまったのかテーブルにぐってとしていた。
シアはご飯な準備をし始めたが、それももうすぐで終わり食事にありつける状態になる。
その前にと陸は本を持っては、ヒサの部屋に訪れ本を本棚に仕舞っていく。
部屋の片面しかない本棚には、端から端まである本の数であった。
そのどれも手書きで書かれた原本だったのには、今日一番の驚きではあったが陸はしまい終わると部屋から出て。
テーブルの上でぐってとしてる二人に声を掛け、シアが作ってくれた料理をテーブルに並べていく。
「じゃ、食べましょうか」
「「「「いただきます」」」」
シアの掛け声と共に、いつの間にか定着してる挨拶を手を合わせて言うと。
揃って料理に手を伸ばし口に含ませていく、今日は牛乳と野菜に肉を煮詰めたシチューと、固めのパンと川で取れた魚を焼いた物だった。
固めのパンはシチューに浸すと、程好く柔らかくなり味が染み美味しく。
魚に関しては良い感じに焼けており、鮎やヤマメに似た味であり食が大変進み美味しかったです。
雑談を交えながらの食事は時間が過ぎるのも速く、その間に何回もシチューを御代わりして四人の食事は終える。
「ふぅ~食った食った、やっぱりシアが作るご飯は美味しいな~」
「本当だねぇ~、この二日間の食事は大変満足できました」
「お口に合って何よりです。私の料理で良いなら何時でも村に寄ってくださいね、その時は腕に寄りを掛けて美味しいの作りますから」
「シア姉~。今度私にも料理教えてよ」
「はいはい今度ね。さて、二人ともそろそろ自分の家に帰りなさいね」
「「はい~」」
二人はシアに言われて椅子から立ち上がり、ドアを開けて振り返える。
「リク!。二日間ありがとうな、お世話になりました。後、たまにで良いからシアに会いに来てな」
「リクさん。今日はありがとうございました、また村に来て下さいね、きっとシア姉~が一番にそう思ってるから」
二日間の事を感謝を述べては、二人していたずらっ子のような笑みをしてシアを見た。
見られた当の本人は、カァーと赤面しわなわな肩を震わせていた。
「二人とも!!。何を言ってるですか?!」
「「逃げろ~!」」
「こら!、待ちなさい!」
シアが怒る事を分かっていた二人は、暗い外に脱兎の如く逃げる。
リストもアンも最後まで賑やかだね、明日シアにお仕置きされちゃうな。
二人に会うのも今日の夜でお別れとなり、明日の朝早くにはオゲタ村を出てヘルズ国に向かう事になる。
そんな陸は、シアのお仕置きが実行されるだろう二人に苦笑していた。
「まったく、あの二人には困ったものです人をからかってばかりで」
「まぁまぁ、二人も悪気は無いですから許してあげて下さい」
「リクさんがそう言うなら、今日の事は許してあげます。.....リクさんは明日の朝には行っちゃうですよね?」
寂しげな口調でそう言ってくるので、陸は「そうですよ」と肯定する。
「そう寂しそうな顔をしないでください、今日が最後って訳じゃ無いですから。リストやアンが言ったように、また会いに行きますよ今度は仲間と一緒にね」
「......そうですね、その時を楽しみにしてます。今日はもう寝ますね、お休みなさい」
「あ、うん、お休みシア」
急な挨拶をしては、早足に自室に向かってしまい。
陸は呆気に囚われながら、自分も遅れてから当てられた部屋に行き。
明日の準備と袋収納を整理してから、寝巻きに着替えベットに横たわり就寝する。
その日は良く寝れたのか日が昇る前に目が覚め、ベッドから起き上がり着替える。
白銀の鎧を来て、腰に聖剣ルクスを差し村に来る前の状態になる。
そっと部屋の扉を開け、家の中を歩きテーブルの上に約束通りに二人に向けた御褒美を置く。
本当に冒険者になる二人には、本当に必要になるであろう品物を。
そしてもう一つ、二日間世話になったシアにと手紙と一緒にしておく。
ドアを開けて村の入口に向け歩き出し、日が昇ってないのも有るのか冷たい風が肌に当たる。
「寒いな....」
「声も掛けないで、出て行くんですかリクさんは?」
後ろから声を掛けられ陸は振り向くと、急いで来たのか寝巻きのままのシアがいた。
「いや~寝てる人を起こすのは悪いかなって?、ハッハハハ.....」
「それでも、声を掛けないで出て行くなんて酷いですよ。それに、"これ"のお礼すら言わせてくれないですか?」
そう言って、大事そうに持つ首飾り。
十字架が型どられ真ん中に鳥が彫られていた、陸がシアに送った首飾り。
ヒサが宛てた二通手紙の内の一つに、書かれていたシアに宛てた手紙を思い。
陸は何か合っても、持ち主を守ってくれる魔装飾品を贈っていた。
その事に付いては、一緒に置いておいた手紙には効能については書いていない。
「お礼なんていいですよ、この二日間世話になった御礼ですから。だから逆に御礼を言うなら僕がしないといけないですよ」
「それでもです!、個人的に私がお礼を言いたいです!。本当にありがとうございました!、次来る時を楽しみにしてますからね!、絶対にですよ!」
言いたい事を大にして陸に伝え、陸も寒い事を忘れる程に心が温かくなる。
「はい、絶対にまた来ますね」
ただ、短くそう返して陸はシアに後ろを向きオゲタ村を最後にする。
陸の後ろ姿が見えなくなるまで見送ったシアは、陸から貰った首飾りを着ける。
二つ細い首にある首飾り一つはヒサの手紙と、陸から貰った首飾り。
手でギュと握って、心の奥にある想いを口にする。
「さようなら、私の初恋の人.....」
誰にも聞かれず、冷たい風が吹く外でシアは想いに踏ん切りをつけ。
自宅に向けて歩き出す、密かに頬を濡らしながら......。




