31話 森の竜
知らない内のPVが二万達成してました!!。
これも読んでくださる皆様のお陰です、もう嬉くって涙が出ました(T^T)。
今後も努力して良い作品を作っていきます。
それでは31話を楽しんだください。
僕はリストに戦い方を見せる為に、ホルンベアと呼ばれる熊と対面していた。
ホルンベアは立派な角を生かして突進してきていた、僕はルクスに魔力で覆う事で切れ味を増す。
その状態のルクスで、突進してきたホルンベアを左に避け様に角を斬った。
ホルンベアは僕から叫びながら飛び退き、距離を取っては見下していた餌に傷を負わされた事で、ホルンベアは敵を見る眼で睨んでいた。
僕はファイヤーボールをホルンベアの頭に向けて放った陽動として、案の定、ホルンベアは避けて一瞬よ内の僕は近付き首を跳ねた。
空に舞うホルンベアの首を見て、絶命した事を確認した。
「ルクス、ご苦労様....」
魔力を纏っていても、ホルンベアの血で汚れてしまったルクスを拭きながら言葉を掛けた。
さてと....綺麗になったし血抜きとかしないとね。
綺麗になったルクスを鞘に戻し、リストの方を向く。
「リストー!、解体するから手伝って」
声を掛けられたリストは、唖然としながらよろよろと歩きだした。
血とかグロいのはダメだったのかな?、解体よりは休ませた方が良さそうだね。
「気分が優れないなら休んだ方が良いよ?、ほら、水でも飲んで木陰で座ってなよ」
袋収納から別の水の入った容器を取り出して、リストの方に差し出すが。
大丈夫だと言い、陸から解体用のナイフを借りる。
「なんかな....リクの戦い方は今の俺じゃ分かんなかった」
「戦い方は分からなかったかも知れないけど、どうな風に戦っていたかは良い経験にはなってると思うよ?。それに、まだ二日間も有るからね、それまでには色々教えるから」
「二日間お願いします、にしても上手く切れないぞ?」
ホルンベアの毛皮を剥がす為に、ただの鉄のナイフじゃ皮剥ぎが出来ずにいた。
「僕がさっきやったのを覚えてる?、剣に何かが纏っているのを?」
リストは陸が何の事を言ってるのかを分かった、戦いの中で陸がルクスを魔力で纏っていたことを。
「あれですか?、剣と同じ色の膜みたいなやつ?」
「そうそう、それだよ。アレはね"魔力"で覆うことで武器を強化出来るんだよ、だから、リストも内側に流れる別の何かを感じられれば出来るからね」
「はぁ~?」
「まぁ、実際に感じた方が速いからリストと手を貸して」
まだ言ってる事が理解できてないリストは、僕の言う通りに手を前に出した。
それを僕は握り、内に流れる魔力でリストの身体を覆うように流す。
「こ....これが"魔力"?、変な感じだな?。暖かくって優しく力強い、リクみたいだな」
リストはそう感じたらしい、一人一人魔力の感じや色が違う。
僕の場合は天恵の影響なのか使う度に色は白銀に近付いていった、元々は朱色のような色だった。
「これでリストとも魔力を感じれると思うから?、後は目を閉じて自分の中に有る物を感じ取って」
リストを覆う魔力を消して、僕はそう告げるとリストは言われた通りにする。
目を閉じて内に流れる|物(魔力)感じようとする、無言な状態から数分後に、リストの体表にうっすらと赤い魔力が滲み出すようにアレ出てきた。
「リク!。多分?、これだと思う!。すげー変な感じだな」
目を開けて自分の身体に出てる魔力を見て、リストは大いに喜んで笑った。
「じゃ、それをナイフに集まるようにイメージしてみて。水みたいに流れ集まった場所で留めるように」
「....分かった!」
(これを水みたいに流れるように.....右手に持ってるナイフに集めて留める.....)
身体に滲み出ていた赤い魔力は、徐々にリストの右手に集まり小さなナイフを覆っていく。
最初もあり、『魔力操作』が上手く出来てなく何時消えても可笑しくないが、それは練習しだいだと思う。
「.....出来た!」
「うん、初めてにしてみれば上手く出来てるよ。それを維持したまま、切れなかった所に当ててみて」
ホルンベアの皮剥ぎで切れなかった所に、リストの赤い魔力が覆ったナイフが触れ。
上手く制御は出来てないのも有るが、少しずつと皮と肉が切れていく。
若干手こずっていたが、無事にホルンベアの解体が出来た。
角、毛皮、肉と解体した奴を袋収納に収納した。
「ふぁー疲れた.....でも、魔力って凄いな。ただ、覆っただけで鉄みたいに硬いのが切れるだから....」
感嘆の息を吐きながらリストは、魔力の凄さに感心していた。
「魔力を上手く制御していけば、もっと武器強化出来るし身体強化も出来るよ。例えば.....こんな風に...ね....」
魔力の扱いが上手くなればと言って、陸は身体を白銀の魔力で覆い身体強化する。
そして、近場にあった自分よりも大きく何倍も重そうな木を掴み、根っこごと引っこ抜く片手で。
「.........」
口をぽっかりと開け唖然として、陸と木を交互に見ては目を輝かせていた。
木の生命力なら直ぐに根をはり直し、元通りに成るだろう思い。
引っこ抜いた木を陸は、地面に丁寧に植え直した。
「さて、花を取りに出発するよ」
「....あっ、はい」
花が有りそうな場所に行く為に歩き出す、今度はさっきもりも速く。
リストは気の無い返事をして陸の後を追っていくが、その差はどんどん開けていく中。
我を忘れたように魔力を出しては消していき、部分的に集めたりしていた。
近くに転がっていた石を拾い上げ、手に魔力を集めて力込めて握っていく。
石は込められた力の圧力に負け、表面に亀裂が入っていき砕ける。
手に残った砕けた石を見詰め、ふと笑みが込み上げた。
(これを物に出来れば....アンを守れる、絶対に物にしてやる!)
愛する者の為に密かに燃えていた、"|魔力(力)"を我が物とするために....。
その頃には陸の姿は見えなくなってもいた、その事に気付き慌てて陸が通った道を歩いていく。
さて、やっぱりリストは才能が有るみたいだね。
もう魔力の扱いが上手くなってきてる、これならもう少し厳しくって良いかな?。
そして、此処にも足を止めて魔力に没頭してるリストを眺めながら、積み上げた計画を厳しくしていた。
............
........
....
陸とリストが森に入って数時間が立っていた頃、オゲタ村の村長ヒサ兼シアの木家で。
ブスッとして赤く目を晴らした少女が、シアに向かってリストの愚痴を吐き散らかしていた。
「だーかーら~!、って聞いてるのシア姉ー?!」
「はいはい、聞いてるってば。リストが冒険者を目指してるって言ってるでしょう....」
少し疲れた表情をしながら、文句垂れ流しのアンのコップに近場で取った果物を水浸けた、果実水を注いで上げた。
それを一口飲み、また愚痴を吐き出す。
「ほんとあのバカストはね!、止めてって言ってるのに「アンには関係ないだろ!」って言うだよ?!。関係なくなんか無いもん!」
頬を膨らませてテーブルを叩く、ふつふつ沸き上がるリストえの怒りを表して。
「そうねぇ~、お姉ちゃんも冒険者は諦めて欲しいわね。何時死んでも可笑しくない世界だから、今、村にいる子供もアンとリストのに二人しかいないだから...」
オゲタ村の子供はアンとリストの二人しか居なかった、村にいるのは年老いた村人しかいない。
若い人達は村を出ていき、王都に流れてしまった。
そして唯一の若人がシアだけなのも問題でもあった、このままじゃ村は近い内の地図から消えてしまうだろうと危惧していた。
「それに、さっき謝りに来たけど。許すつもりも無いから、嘘ついて森の奥に咲いてる花で許して上げるって言ったの!。絶対に取りに行く勇気も無いから、きっと直ぐ近くに咲いてる花でも取って来るんだから......」
アンの台詞を聞いて、シアはガタッと音上げ立ち上がる。
「この...おバカ!....リストきっと森の奥に行った筈よ!」
アンの頭に拳骨を降り下ろす、シアの突然の行動にアンは目を点にして困惑する。
「えっ?....え...はぁ?!.....そんな筈は無いよ、だって森の奥には危険が一杯だって知ってるもん!」
「きっとリストの事よ、リクさんに頼んで一緒に行った筈ね....」
「リクさんって?、勇者だって言ってたシア姉ーの男の人だよね?」
アンの言葉にシアは否定するが、顔は赤面していた。
「リクさんが一緒ならリストの事は心配は無いけど、アン...二人が帰ってくるまでお仕置きです.....」
陸の強さを知ってるシアは、無事に帰ってくる事を信用していた。
そして、そんなバカで危険な真似を起こした張本人に冷たい声で言い放つ......お仕置きだと。
「いったっっっっっっっ!!」
村一番の怪力であるシアのお仕置きが実行された、アンの叫び声は村から森まで響いたのであった。
.............
.......
....
「ん?、今アンの声が聞こえた気がする?。気のせいだ...ったのかな?」
森の奥や魔力の使用で疲れた身体に、不意に聞こえた幻聴に足を止めたが。
横から飛んでくる物の気配を感じ取り、陸が作った木剣で防御する。
ただ、当たった音は普通では無くドカンッと大きな音だった。
普通の木剣なら折れてそうな所を、赤い魔力が覆った武器強化のお陰で折れる事は無かった。
「もう大分良くなってきたねリスト、だけどもう少し練りが甘いかな?。これじゃ魔力を覆った石だったら折れてたよ」
「へへん!、俺だってやれば出来るだよ」
魔力の扱い方を教えたこの一時間でリストは、自分なりに試行錯誤して上達していた。
足に魔力を集中させ速くなり追い付いて来ていた、それでも魔力量が少ないのか直ぐにバテてしまうが。
それは、今後魔力を使っていけば増える為延び代があった。
そした今現在、陸はリストの危機感知を上げる為に、木の枝ではなく石を思いっきり投げていた。
「こら、調子に乗ってると痛い目に遭わせるぞ」
「えっ!、それは大人げないぜ!」
「冗談だよ.....多分ね....。まぁ、それよりもお目当ての花らしき物があっちで見つけたから行くよ」
二人で笑いながら花を見つけた場所まで移動する、当然、僕はスピードを緩めず走り。
魔力を足に覆う事で身体強化したリストも追う、数分もしない内に花の場合まで来たが。
咲いてる場所に問題があった、一本の黄色い花を守るように囲んで寝てる一体のドラゴンがいた。
リストの表情が強張り震えていた、僕も異世界に来て初めて空想物であるドラゴンにあったのは初めてだった。
緑の鱗を生やし獰猛な牙が見え、鋭く鉄さえ切り裂いてしまうような爪。
ただ、これが知性を持つ"竜"であった場合今の僕じゃ勝てない。
だから、リストの方を向き口に人差し指を当て『静かに』と伝える。
リストも何度も何度も頷き静かに後退させていく、僕も目の前のドラゴンから目を離さずに後退していった。
だが物事はそう上手くいかなかった、パキっと折れた音が鳴る。
後退していたリストの足元に折れた木の枝があった、リストは顔を真っ青にして狼狽しだしてしまった。
目の前のドラゴンが眼を開きデカイ巨体を起こし、音が鳴った方を翡翠の双眸が凝視していた。
陸は直ぐ様ルクスを抜いて戦闘態勢に入り、リストを自分の背に隠すように移動する。
『勇敢な人の子よ.....我には敵意は有りません剣を仕舞いなさい』
頭に直接流れてくる声に驚愕した、そして言うように此方に敵意は無い事は分かったが。
本当に剣を納めて良いのかと、後ろにリストを見て陸は考える。
その事を理解している緑竜は、ただ真っ直ぐに構える陸を見詰めた。
陸はルクスを鞘に納めた、本当に敵意は無いんだと判断するが油断はするつもりは無かった。
『ありがとう勇敢な人の子よ、そして何故このような奥まで訪れたのですか』
緑竜の問いに陸は嘘偽り無く話した、最後まで聞いた緑竜は『そうですか』と少し困ったような声を出した。
『陽黄花は古き友がくれた花、上げる事が出来ないのです』
「いえ、いいんですよ。此方もたまたま見つけたのが陽黄花だっただけです、それでこの辺で咲いてる花とか知りませんか?」
この辺りに詳しそうな緑竜に陸は、違う花が咲いてないかと問い掛けると、緑竜は長い首を横に振る。
『この辺りでは陽黄花以外では見ません、変わりと言っては.....これを...』
緑竜は自分の身体に生えてる綺麗な緑鱗を、口で二枚剥がしそれを陸とリストに渡す。
大きく煌めく緑鱗、思わず見とれてしまうが返そうとするのは失礼でもあった。
どうしたら良いのかと内心狼狽してもいたのに、リストは緑鱗に見とれ感心していた。
「では、此方からは....これをすみません、今手持ちがこれしかないです」
代わりにと袋収納から、本当なら舞花に上げる予定だった指輪を緑竜に渡す。
赤いルビーが小さく埋められた指輪、綺麗な緑鱗には程遠いが陸が自力で稼いで買った高価な品の一つでもあった。
『....よろしいのですか、それは大切な人に上げる物ではないのですか』
「良いです。貴女から緑鱗を頂きました、質素に見えるかもしれませんが僕としては、上げられる物がこれしかないです」
緑竜に陸は微笑しながらそう言った、緑竜も笑っているかのように優しそうな表情をする。
『御気持ちだけで充分です、それは大切な|女性(人)に渡して上げなさい勇敢な人の子よ』
緑竜は渡された指輪を陸に返し、返された陸は緑竜を見ると緑竜は縦に頷く。
大切そうにギュと握ってから袋収納にしまう。
「それじゃ何か困ってる事が有れば言ってください、リストと二人で貴女の為に何かをさせてください」
「え!?、....俺じゃ何も出来ないけど頑張るぜ!」
突然出された自分の名に驚きながら、自信なさげに胸をドンと叩く。
『では、我の話し相手をお願いしますね』
「分かりました。遅くなりましたが、僕は谷風 陸です此方が「リストだ宜しくな!」だそうです...。所で貴女の名を聞いても宜しいですか?」
遅くなった自己紹介をするなかで、リストは陸の話に割って紹介した。
そして目の前の緑竜の名を聞こうと問うと、緑竜は快く教えてくれた。
『我は竜族のフォレストヴァージャドラゴンの"グリューン"、宜しくね陸、リストと』
リストと僕は、フォレストヴァージャドラゴンの"グリューン"の元まで近付き地面に座った。




