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白星の聖剣♚黒星の瞳  作者: 東雲 滉那
一章 ティルカ
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オルシャの剣

 謝ると皆快く赦してくれた。ゼンは剣が気になるのか、ティルカが謝っている間もずっと剣の方に目を向けていた。

「どこに行ったのかと思っていたわ」

 シェーラがティルカを抱きしめて言った。

「シェーラ、ティルカが座れないだろう」とテスターが注意する。しぶしぶティルカから離れたシェーラは自分の席に腰を下ろし、目を輝かせた。

「剣を見てもいいかしら」 ティルカがその剣を渡すと皆は視線をそちらに向けた。剣は明るいランプの下で見ると、小口が技巧の凝ったもので、龍が彫られている。

「…でも、鞘から抜けないのね」

 シェーラが残念そうに刀をティルカに返す。

「抜けるよ。…ほら」

 ティルカが手にかけるとするりと刀身が現れた。

 黒光りした刀身がランプの光に反射して怪しく煌めく。ガタリと音がした。ティルカが怪訝そうに顔をあげると、座長が目を見開いていた。

「"オルシャの剣"だ。…どこで見つけた」

 どこでって…とティルカは不思議ながらにも答えた。

「トッサ街道の近くの雑木林です」

 座長は黙ったままだ。そこで、ティルカは気にしないことにした。

「それにしても綺麗だな」と刀身を撫でると、とても冷えていて気持ちよい。

「舞台が楽しみです」

 ティルカが破顔すると、座長はひきつった笑みを浮かべ、「あぁ…」と返事を返した。

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