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Welcome Another World  作者: Cl
5/20

決闘の始まり

んー

なんか変だな―

首がうまく動かないなー


寝てないから寝違えたりはしないと思うんだけどなー

ナッツェ族の集落を襲っていたイージェ族、

その族長であるイーベンが騒ぎの下に着いた時、250人いた仲間はその5分の1にまで数を減らしていた。

ありえない、イーベンが異変に気付き、ここにたどり着くまでは5分と経っていない。

確かに集落を落とし、気が緩んでいたのは事実だ。

だが、たとえそこに奇襲を掛けられてもここまで減るだろうか?


「相手はたった一人、だと……」


そう、たった一人に、だ。

この集落にいた見慣れぬ種族と容姿が似ている顔立ちや服装をしている事から同族なのだろう。

だが、自分等があの種族の4人と戦ったが、我等に傷一つ負わせることが出来なかった。

敵と呼ぶのも憚れるような、そんな弱者だったはずだ。


イーベンは大きく息を吐き、肩に乗っけた2メートルを超す大斧を両手でしっかりと構え、いまだ同胞を遊ぶかのように殺していく敵へと突進をしかけた。



「ヴオオオオオオ!!」






















もっと!もっとだ!!


吉田義明(よしだよしあき)は心の中で強く叫びながら両手に持つ剣で敵と定めたイージェ族の首を次々と切り飛ばしていく。

敵も武器を持ってこちらに攻撃をしようとしていたが、あまりに遅い。

あまりにもゆっくりとしすぎたその動きにイライラするほどだった。

両の手首を切り飛ばし、肘から先を切り落とし、膝を断ち切り、宙に残った体から首を刎ねた。


いつの間にか地面は多くの敵の血で赤く染まり、泥のようにぬかるんできていた。

だが、義明の動きは一向に衰えない。

ひたすらに斬って斬って斬り続けた。

中には縦に真っ二つにされた物すらいた。

死体が重なり邪魔になると、敵を切りながら移動した。

多対一、数の差を圧倒的なまでの速度で覆す姿に何時しかイージェ族は恐怖を感じていた。

いや、イージェ族だけではない。

捕まっているナッツェ族も、戦っている義明のクラスメイトですらも恐怖で怯え、竦んでいた。


「おっせんだよぉ!!」


囲まれていたと思ったら囲っていたイージェ族は次々に倒れ伏していく。


義明のクラスメイトは眼前で叫び、殺していく彼の姿を見て、目の前にいる彼は誰だと思った。

突然、変な空間に落とされ、気が付いたら森の中にいた。

彷徨っているうちにクラスメイトに出会い、協力して何とかこの集落へとたどり着いた。

集落の人たちは自分たちとは違う存在だった。

漫画とかで言う所のエルフというのだろうか、耳が長く尖がっていた。

ビクビクしながら彼らとコンタクトを取ると、彼らは優しく自分達を迎え入れてくれた。

女の人は皆綺麗で、男の人は対照的に気持ち悪い顔をしていたが、優しい人しかいなかった。

数日の間だが、彼らと共に生活をして仲良くなった。

子供の遊び相手になったり、農作業を手伝ったり、木の実を採ったりと一緒に生きていた。

だが、今日になって突然変な奴らが現れた。

そいつらは家に火を放ったり、男の人に斬り掛った。

ここまで一緒に来たクラスメイトの男子4人がその惨状に怒り、この世界に来てから各々何故か持っていた武器を掲げて、そいつらに向かった。

そして4人はあっけなくそいつらに殺された。

胸を刺されたり、頭に斧を叩きつけられたり、両手を斬られ出血死した者もいた。

襲ってきた奴らは強く、残酷だった。

そんな奴らをものともしない、彼は人間だろうか?

吉田義明はクラスではいつも一人で、本を読んでいた。

勉強がいい訳でも、運動が出来るわけでも、顔がいい訳でもないどうでもいいような存在だった。

大人しく、目立たない。冴えない男というのがクラス内での彼の評価だった。

その彼が、こんなにも恐怖をまき散らすような存在だったなんて…………


何人切っただろうか?

ふと、そんなことを考えたがどうでもいいと首を振った。

首を振りながら敵の首を刎ねた。


(どうせ全員殺すんだ。)


いつの間にか敵が襲ってこなくなった。

義明はちょうどいいと両手に持つ剣の血を地面に転がる死体の衣服を使って拭った。


「ヴオオオオオオ!!」


正面に大きな斧を持ったイージェ族がいた。

他の奴らはそいつの為に道を開けていたようだ。

きっと、こいつらのボスなのだろうと当たりをつける。

イーベンが義明に向かって突っ込んでくる。

義明もイーベンに向かって駆けだす。























イーベンは10年前からイージェ族の長だ。

イージェ族の長になる条件は簡単、一番強ければいい。

一対一でも、多対一でも戦える存在が長たり得る。

イーベンはイージェ族の猛者10人を連続で倒し、イージェ族50人と戦い勝ったことで長になった。

それから今まで一度たりとも他の者に長の座を譲らなかった。

それどころか年々力を増していき、イーベンが死ぬまで族長はイーベンだと言われるまでになった。

だからこそイーベンはここでも勝てると信じて疑わなかった。

たとえ見慣れぬ種族であろうともそこを曲げることは出来はしない!


義明は笑う。

ようやく、ようやくだ。

やっと少しはマシな奴が出てきた。

まだ鈍いと感じるが、パワー型ならこんなものだろう。

これでようやく戦いになる。

まだイーベンと戦わないのかよ!


書き終ってから思わず自分自身に突っ込みを入れたよ。


っていうかクラスメイトに名前をあげるべきかなー?

一応死んだ男子4人には健也、拓生、恵介、義文って決まってんだ。

生き残ってる女子の名前は決めてないんだけどね!


なんか浮かばないんだよなー

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