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朝はいつも二匹分

作者: まる。
掲載日:2026/02/08

けたたましい目覚まし時計のベルで目が覚める。

微睡む間も無く強制的に目覚めのスイッチが入る。

覚醒した頭とは相反し、体が重く気怠い。

最近残業続きで疲労がピークにきている。

カーテンを開け少しだけ窓を開けておく。

清々しい朝の匂いを肺いっぱいに吸い込み、顔を半分だけ出したついさっき起きたばかりの太陽の光を存分に浴びて軽く伸びをする。

世の中の大半の人は休日くらいはと、いつもより少しだけ遅くまで寝ているのだろう。

だが猫飼いの私には休日など存在しないのだ。

365日、猫様の下僕であり続けるのである。

私の家には2匹の猫が暮らしている。

名前は白と黒。

白の方が母猫で、黒は白から産まれた子だ。

人間の食事の前に猫達の食事を先に用意する。

餌入れにキャットフードを入れていると、音を聞きつけた黒がどこからともなく現れ、ガツガツと食べ始める。

白はまだ来ない。

もともとおっとりで静かな猫だったが、最近は老いもあるのか動きがめっきりと遅い。

猫の食事を用意したあとは私の朝食の準備だ。

朝はいつも適当に済ませている。

今日はトーストとコーヒーにする。

コーヒーも淹れる気力がないのでペットボトルのブラックコーヒーをカップに注ぐ。

朝食の準備ができた頃、黒は食べ終わり、少しだけ開けておいた窓から顔を出し、日課である周囲の観察を始める。

無心でトーストを平らげコーヒーで流し込む。

味気ない、ただ栄養を摂取するだけの時間。

目をやると黒の餌入れだけが空になっている。

ゆっくりと優しい風が吹きカーテンが揺れる。

足元になにかがゆっくりと通り過ぎた気配がした。

白の餌入れだけが今日も減らない。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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