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とある国の姫は小説家志望です  作者: 西瓜太郎
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はじめての街歩き

まずはずっと行ってみたかった本屋さんに行ってみよう。しかしここはどこなのだろうか。本屋に行くための、道をまずは調べなければそう思い目の前にいたおじさんに話しかけてみた。

「すみません、本屋さんに行きたいのですがどこにあるかわかりますか」

「本屋さんですか、確かこの通りも右に曲がってそこから青色の看板が見えるんだ。そこがこの町で一番大きな本屋だよ。しかし嬢ちゃんお金は持っていいるのかい」

「もちろん!ありがとうございますおじさん。」

そのおじさんに言われたおとりの道を進むと本屋に無事に到着した。


ずっと読みたかった小説がここにおいてあると侍女たちが話しているのを聞いた。王室図書館には、あまり娯楽要素の強い本は置いておらず、建国記や歴史書の類が多い。それはそれで面白いのだが、恋愛小説がどうしても読みたかった。一度侍女に借りて読んだことがあったのだがそれがとても面白かった。自分もそんな運命の出会いをしてみたいと思わせられるほどだった。しかし破廉恥だと、お母様にひどく怒られ取り上げられてしまったのだ。

ずっとあのとき読んだあの本の続きが読みたくて仕方がなかった。

そうして本屋に入ると、探していた本はすぐに見つかった。さらに面白そうな本が読み切れないほどおいてあったのだ。こんなには買うことができないから、とりあえず今日は10冊だけと決めて、本を吟味した。そうして選び抜かれた10冊を抱きしめながら、お会計に持ってい言った。実はお金を自分で支払うという行為も初めてで少し緊張していた。

「こちら10冊で銀貨5枚になります」

「これであ願いします」そうして図書室で学んだ通貨を出してみた。ちなみにこのお金はお父様に本物のお金を見てみたいといってもらったものだ

「金貨1枚のお預かりさせていただきます。銀貨5枚のお返しになります。ありがとうございました。またのご来店をお持ちしております。」

こうして手に入れた本を読もうと、今はやっているというケーキ屋に向かった。

本屋に町の地図が置いてあったためありがたく頂戴し、その地図の通りに進んでいった。


のんびり本をもって歩いていると急に腕をつかまれた。

「こんなところで何をしているんだい、マリナ」

「お、ユーグリット兄様、、、」

なんでこんなところにお兄様がいるのだろう。ユーグリット兄様は王位継承権第1位であり、交易交渉のため隣国へ半年ほど滞在していたはずなのに。よりによって今日が帰国日だったとは、、、、

そんなことはどうでもいい。この状況をどうにか切り抜けなければ。外に出るどころか、王室図書館にも行けなくなってしまう。そんなことになってしまうくらいな一生城には戻らないんだから。

「侍女はどうしたんだい、もしかして一人で城下に出歩いていたのか。護衛もなしにこんなところを歩いているなんて危ないじゃないか。すぐに城に知らせを出す。護衛を呼ぶからすぐ城に戻るんだ。」

「申し訳ありませんユーグリット兄様。このことはお父様には内緒にしてもらうことはできないでしょうか」

「そんなことできるわけないだろ。それに俺が黙っていたってすぐにばれるさ。きっと今頃城は大騒ぎになっているぞ。」

「そうですよね、、、」

仕方ない城に逆戻りするしかないそう考えていた時

「ユーグリット様そこで何をされているのですか」

兄に使えている従者の声が聞こえた。そこで私は兄が従者のほうに意識を取られている隙に走って逃げてることにした。

後ろには振り返らずとりあえず走ることにした。普段走るという行為を全くしないためすぐに息が上がってしまったのだが、それでも今捕まるわけにはいかないという本能が体を動かしていた。奇跡的にお兄様をまくことに成功した。がしかしここからどうしよう。今城に帰っても怒られることは確実だ。もっと言えばお兄様城に戻り今まであったことを話せばすぐに護衛隊が探しに来るだろう。というかもうすでに探しに来ていると思う。でもここでつかまってしまったら私のハッピー街歩き作戦が台無しになしまう。それは何が何でもいやだ。というかもう城に戻るのも嫌になってきた。あんな何もできない生活なんて嫌だ。私は私の好きなことで生きていくんだ。

私はこの日そう心に決めてたのだった。

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