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大失態

「…ん?……あぁ、朝か。」


俺は立ち上がり木漏れ日が顔に差し掛かったところで思い出した。


「そういえば、卵は?」


そんな時、背後がゴトゴト鳴っている事に気が付き、咄嗟に振り向いた。


「な、何だ卵か。」


すると卵からパリパリっと音がした。

 

「ん?もしかして、孵るのか?」


すると、また卵からパリパリっと音がした。


「どうやらそのようだ。」


俺は、アルトラカから大雑把な外見しか聞いていないので、

その姿を見るのは、はじみてだ。

因みに大雑把な外見が此だ、毛が沢山生えていて白いドラゴン。

な?大雑把だろ?


「聖獣って呼ばれる位だから獣のような見た目なのだろうか。」


そして出てきたのは、

白いフサフサの毛を持ち、犬のような見た目をしていた。

ちゃんと角や翼は付いてるからね。

いや、付いてるじゃなくて生えてるか?

まぁ、どっちでもいいか。


そして、初めてラルサスタルを見た俺の感想がこちら↙


「か、可愛い。

え、何この生き物?こんなに可愛いの!?」


余りにも可愛いかったので口調が変わってしまった。


俺がラルサスタルを抱えて和んでいるのに、空気を読まない不届き者が現れた。

あ、因みにラルサスタルはまだ目が見えていません。

現れたのは、子供サイズの緑色をした異形の生物だった。


「なんだあれ?……あ!こう言う時に鑑定を使うのか。」


俺は、その異形の生物から距離を取り木の影から相手を鑑定する。

なぜか相手は俺の事には気付いていなかったので距離を取るのは簡単だった。


ーーーーーーーー

ゴブリン♀/Lv1


状態:"生後5ヶ月"


スキル:無し

魔法適性:無し


称号:無し

ーーーーーーー


「あぁ、道理でレベルが低い訳だ。

倒すか。

まぁ、手を抜く気はねえがな。俺の幸せな時間を奪った罪は重いぞ。」


俺はゴブリンがこちらに背をむけた時にゴブリンに向かって走りだすと同時に、スキルを発動する。

発動したスキルはこの3つだ、

身体強化フィジカルアップ》《超加速》《停滞》正確には《身体強化フィジカルアップ》は《全能:無》の能力なのでスキルではないのだが。

まず身体強化フィジカルアップで身体の筋力を上げ、超加速を使いスピードを底上げし、

停滞をゴブリンに掛け動きを極限まで遅くする。

最後にゴブリンに向かって、突技を繰り出す。

すると予想外の事が起こった。

ゴブリンが爆発した。いや、正確にはさせたのだ、俺が。

そして最後に藍色の半透明のキレイな石だけが残った。


「此は?」


俺は最後に残ったキレイな石を持ち上げ鑑定を使う。


ー魔石ーーーーー

モンスターの核。

魔力を帯びているので魔道具の核に使われる事が多い。

帯びている魔力の量はモンスターの強さに比例する。

モンスターの餌にもなるので、召喚士や調教士が沢山持っている。


「へぇ~。魔石ってモンスターの餌にもなるのか。

と言うことは、ラルサスタルの餌は心配無いな。

問題は俺の食料をどうするかなんだよなぁ~。」


此は困った。さて、どうしたものか。


「そこらへんに木の実でもないかなぁ~。……あ、有った。」


俺の視線の先には赤い木の実が沢山実った木が有った。

俺は早速鑑定を使い詳細を調べる。


ーラナの実ーーーーー

食用ー可

ほのかに甘いのでスイーツなどの材料に使われる事が有る。


「食料確保。後はこの木と同じやつが幾つか有れば良いんだけど。

仕方ない探して見るか。……うっま!いけるなこれ。」


それから、ラナの木を4本見つけて、もう1つ有る発見をした。

俺はこの大量の木の実をどこかに置けないか検討していたときのことだ。


「は~。こんなことなら神様アルトラカにアイテムボックスか何か収納スキルを貰うんだった。」


そんな事を呟きながら木の実を一つ取ると一瞬の内に消えてしまった。


「あれ?どこに行ったんだ?

お~い木の実さ~ん。」


すると握っていた手に何か感触が有った。

手を開いて見てみると、そこには消えてしまったラナの実が有った。


「え?ちょっと待てよ。」


俺は急いでステータスを確認した。

そしたらね、有りましたよ《異空間収納アイテムボックス》。

神様アルトラカも良い仕事するねぇ。


◇◆◇


それからの俺の生活はほとんど同じ。

朝起きて朝御飯(ラナの実)を食べてラルの食料を調達の繰り返し。

因みにラルはラルサスタルの愛称。

そんな生活を初めてから1年余りが過ぎた頃、

俺のレベルは57にまで上がりラルのレベルは23になっていた。

その日はラルと一緒にゴブリンの群れと戦っていた、

今までにも何度か戦って殲滅したことが有ったが今回は、

今までと明らかに違う所が有った。

それは戦う前と戦った後に残ったゴブリンの死体の数が会わないのだ。

それも一匹や二匹では無く3/1程度の数が居無くなって居た。


そんな時だった、

ゴブリンの足跡が続くーー逃げたであろう方向から少女の悲鳴が上がったのだ。

俺は身体中から冷や汗を流しつつスキルを使い全速力で悲鳴が上がった場所に向かって走り出した。















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