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プロローグ:帰りの旅路を始めましょう!

続きと言うか登場させれなかったキャラ達を小出ししてくつもりというかの番外編、スタートです。

目が覚めたのは当然の様に魔王城なんだよね。

部屋は魔王様やアルカ様が好意で貸してくれたみたい。

やけに綺麗だと思ったら魔王様がその溢れる魔力により、一日で全て直したそうだ。

………魔王族って本当にチートだね?


ボクは今、そんな魔王様に心配そうな顔で見送られている。

本当に、お人好しだなぁ魔王様………いい王様だね。

為政者としてはどうかな、とは思うけれど、直った魔都の繁栄ぶりを見るにきっと身内には甘いタイプなんだろう。



「もう行くのかい?」


「ええ、早く国に帰らないといけませんから!」


「病み上がりなんだし、もう少しここで療養していっても良いんだよ?」


「いえ、お気遣いありがとうございます。魔王陛下。」


「そうかい…?でもキミの、君たちの祖国には僕の方からしばらく療養する旨を手紙で知らせてあるから、ゆっくり観光…とまでは行かないだろうけど、のんびりと帰ってくれたまえ。」


「………陛下。」


「なんだい、聖女様?」


「よくお人好しって言われませんか?」


「ハハハッ!そうだね♪」


「…それでは、また会いましょう、魔王陛下フェンネル様、魔王妃殿下アルカ様。」


「私達は友好国の者としても、この魔国にまた来ます。

今度は、陛下も連れて遊びに。」


「うん、楽しみにしてるよ!ベイルフリード卿♪」



シャルは無理だと分かっていてもそう言い、泣き笑いの様な表情で魔王様と固く握手をして、アルカ様とは抱擁しあってから馬車に乗り込んだ。

多分、2人の仲睦まじい姿に改めて魔王様を救えた事を実感してたのかもしれない。



「うむ、ではさらばだ勇者達よ!!」


「また来てね〜♡」


「はいっ!必ずまた来ます!!」





そんな魔王様達に見送られ、ボク達は魔王城を後にした。

魔王様達は馬車に乗ったボク達の姿が城門の向こうに消えるまで手を振り続けてくれていた………




「………で?貴女達がここに居て良いんですか!?」


「もちろん♪父様と母様には許可を貰ったよ!!」


「ま、俺とルイーゼも一緒だしな。

じゃ無けりゃ姫様が居ないのに呑気に見送りなんかしない。」


「かわい〜子には~旅をさせろってなぁ〜♪」



馬車の中には当然の様にフェリカ姫、クロウさん、ルイーゼ様が乗っていた。

と言うか馭者する気マンマンでクロウさんとルイーゼ様が馭者席に居た時点で察してた。

だって魔王様達もクロウさん達に気付いていただろうに何も言わなかったし、多分ツッコミ待ちでは無かったと思う。


と、クロウさんがニヤニヤしながらボクに視線を向ける



「悪いな、新婚夫婦の間にお邪魔して。」


「…下世話ですねクロウさん。」


「……………すまん?」


「クロウ氏〜、アンタのが既婚者として〜パイセンだろぉ〜?

空気嫁♡」(きゅるんっ)


「俺の嫁が可愛すぎるッ!?」



あ、鼻血出しながら倒れた。

ルイーゼ様の膝に。

まぁ、クロウさんが間違って馭者台から落ちないようにってルイーゼ様が誘導したからなんだけど…

いや馭者してるのに何やってんのクロウさん。

ルイーゼ様に膝枕させた上に馭者させるんじゃあないよ!?



「任せろ〜!あたしゃ昔〜馬車をブイブイいわせとったんよぉ〜!!」


「何言ってるんですかルイーゼ様!?この馬車の性能でそれはシャレにならー


「【身体強化】【スタミナ無限】【結界・極】【精霊神の加護】【閉ざされし黄泉の門】

さてコレで万が一死んでも大丈夫☆」


「そんな秘技あるならあの時魔王様に使ってくださいよ!?」


「あいやぁ〜、魔王様ってばこの加護も弾いちまうからさぁ〜…

だからなぁ…?そんな魔王様に【非殺傷武器化】のデバフキメたアンタは凄いんよぉ〜!」


「ふぇっ!?」



精霊神様より、凄い…!?うそぉ!!

思わず固まったボクに、カラカラと笑うルイーゼ様は続けて言う。



「ちなみにぃ〜1回~魔力も神聖力も〜気絶する程に〜枯渇させたからかぁ〜、エルーナの魔力と神聖力がぁ〜とんでもね〜量になってるぅ〜♪

おっもしれぇなぁ〜?」


「ふぁっ!?」


「今のあんたさぁ〜あたし並みの神聖力よ〜?」


「うそぉ!?」


「あ、さすがに魔族としてのあたし並み、だぜ〜?

1回くらいで〜精霊神の神聖力に〜追い付けたら〜神なんかしてねぇ〜よ〜ん。

1回枯渇させただけで〜そうなるのも〜充分おかしいけどなぁ〜。」


「あの、それは私も同感です…

と言うか、その、魔族であらせられる、ルイーゼ様に同等、という事は………


「んぅ〜?言ってほし〜い?」



そう言ってニヤケ顔になるルイーゼ様。

やめてください尊すぎて死んでしまいます。



「ルイーゼ様、尊死するのでおやめ下さい。」


「おんやぁ〜?尊死ぃ〜?あんた精霊神語知ってんの〜?さすが聖女だねぇ〜?」


「精霊神語ってなんですか!?」



初めて聞いたんだけど!?



「まぁ嘘だけど〜☆」


「嘘ですか…………ってはぐらかさないで下さい!!」


「んじゃ〜言うけど~………

あんた、人間辞めたねぇ。」


「うわぁぁぁん!!知ってたぁっ!!」


「だいじょぶだいじょぶ〜♪神はここに居るぅ〜♡」


「存じておりますが私自身が神様になりたい訳ではありません!!」


「え〜良いじゃ〜ん!一緒に神やろ〜ぜ〜?」


「いくらルイーゼ様の頼みでもそれは無理です!!」


「そっかぁ〜…なら仕方ないねぇ〜…………

あんたが死んだら神様にしてあげる★」


「!?」(ゾクゥッ)



ボクにしなだれかかって耳元でそう言うルイーゼ様。

声が妖しいと言うか艶めかしいんですが!?

ウィスパーボイスやめて!?耳が幸せすぎるのぉぉぉっ♡



「あんたが寿命で死ぬ頃には〜神聖力がどえらい事に〜なってそうだにゃ〜?楽しみだねぇ〜♡」



あかん、あかんてこの人(?)視点が神様過ぎる…!!

ルイーゼ様は更にニヤケ顔のままボクの耳に口を寄せー



「ねっ?エルーナちゃん♡」


「かはっ…!?」



はい、致死量の尊みですね。

吐血(した気分)でボクはそのまま意識を手放した………………







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