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改変8:クロウとルイーゼ

さて、妙にツヤツヤしてるルイーゼ様が『魔力溜まったから~転移出来るぜ〜?』と言ってくれたのでありがたく転移させて頂くことになりました。

やっぱり魔族が一番のチートでは…?

いや、ルイーゼ様は精霊神様なんだけどさ。

ちなみに、聖教会は多神教だ。

主神は勿論、創世の女神様だけどその配神となる全ての神様も信仰している。

だから精霊神様もその内の1柱なんだ。

そんなルイーゼ様をボクは聖職者として崇拝せずにはいられませんね!



「心より感謝いたしますルイーゼ様。」


「んぅ〜♪流石聖女様ぁ〜!心地いい信仰心で力がみなぎるぅ〜♡」


「…宜しければ魔力もお分けしましょうか?」


「え〜?良いのぉ〜!?転移で魔力沢山使っちまったからぁ〜助かるぅ〜♪ちゅー♡」


「ひゃぁぁっ!?頬からですかルイーゼ様ぁ〜!!」



いや、聖女として魔力譲渡をせねば!

って気持ちになって進言したら頬にチュウってご褒美ですかね?



「んぅ〜エルーナ氏の魔力は聖力もたっぷりで美味ぃ〜♡」


「御満足いただけたようで私も嬉しいですルイーゼ様!」



なんだろこの多幸感。

聖女だから?相手が精霊神様だから?

ともかく嬉しい…!!



「………キリカ、あの状況をどう見る?」


「……………………んっ。

神様相手に、嫉妬していいのかな…?」


「だよなぁ…。」


「……………でも、エルは、キリカ達の嫁なのに、とは思う。」


「だよな?」


「それを言ったら俺からしたらルイーゼは俺の嫁なのに、って思ってるんだが?」


「………お互い大変だな。神職者がパートナーだと。」


「まぁそうだな。

でもな?別口…ではあるだろ?ほら、甘味的な?」


「「あー……」」




ん?3人ともいつの間に仲良くなったのかな?

別の場所に目を向けると…?



「~♪zzZ」


「寝ちゃいましたね姫様。」


「フェリカ姫可愛い~♪」



うん、フェリカ姫様は見事にマリア姉様の母性に陥落してるね。

100歳児かな…?



「ルイーゼ様、なんだか周りが溶け込むの早すぎませんか?」


「んぅ〜?まぁね〜。

だからあたし達が〜フェリカ様付きに〜なったんだぁよぉ〜♪」


「あ、そうゆう選考基準なんですか側近って。」


「それもあるけどぉ〜精霊神たるあたしが〜フェリカ様のお母様の〜、アルカ王妃殿下の出産に立ち会ったしなぁ~?

あたしが助産師でぇ〜乳母でぇ〜姉なんだぁ〜♪」


「さすが神様。スケールが違いますね。」



100年前にフェリカ姫の誕生に立ち会ったって事は今何歳なの精霊神ルイーゼ様。


…えっと、確か父親で現魔王様のフェンネル様はアークデーモンだから悪魔と精霊のハーフなんだよね、フェリカ姫様は。



「ちなみに〜、あたしの両親も〜まだ現役だぜ〜?」


「確かサフィーア様、ですよね?」


「そ〜そ〜、母様は〜今は城で〜陛下を押さえ付けてんだぁ〜父様も頑張ってんぜ〜。」



父親は天狐のユーキ様ですね。

彼等は魔王様付きの四天王、と呼ばれる方々です。

残りのメンバーに騎士の男性と竜族の女性がいたはず。



「母様達と〜同僚である〜、ヴィクトル様や〜サクラ様も〜頑張ってるぜ〜?」



原作にはこの4人は、登場しなかった。

……既に暴走する魔王様との戦いにより疲弊し、休眠していたからだ。

居たら原作エルーナの凶行を止めれたんだけど。

ちなみに、ルイーゼ様やクロウさんも原作には登場していない。

この2人には何があったのか…………原作では語られていない部分だから不明だ。

そもそも、原作だとフェリカ姫がお迎えに来る、なんて展開も無かった。

色々とイレギュラーが起こっている………大丈夫なのだろうか…?



〘お前が言う“原作”に俺やルイーゼが居ない理由を教えてやろうか?〙



うわっ!?クロウさん!?

いきなり頭に直接話しかけないでよ!!心臓に悪いよっ!!



〘……すまん。〙



いや、まぁ、親切心なのは分かるから良いけどさ。

それで、なんで??



〘…ルイーゼがサフィーア様とユーキ様の娘だってのは今聞いただろ?

俺はヴィクトルとサクラの息子なんだ。〙



ほうほう、それで?



〘原作に俺達が登場しなかったのはな。

…………エルーナの配下に殺されていたからだよ。〙



………………え。



〘魔王戦の裏側で起こった事だから、語られていない部分だがな。

フェリカ様を守護する従者で、次代の四天王候補でもある俺も、ルイーゼも、奴にとっては邪魔だったんだ。

だから奴が魔王城に着いて直ぐに秘密裏に殺された。

実際に殺ったのは騎士と魔導士だな。〙



カーネルとヨハン、だっけ?



〘そんな名前だったか?

とにかく、腹立たしい事に俺は騎士の野郎に不意討ちで一刀両断され、

ルイーゼは魔導士に不意討ちで拘束されて汚され、俺が死んじまったのもあって自害した。

()()()()()()腸が煮えくり返る。〙



ーえ?

もしかして………



〘そうだ。俺も、ルイーゼも、転生者だ。

だから1()()()と様子が違うお前に、最初は内心でビックリしてたよ。〙



全く態度に出てなかった………事は無いかな?

じゃあ、あの時のアレは1周目の意趣返し?



〘…その件は改めてすまなかった。

今ならよく分かるさ、お前はあのクズ聖女とは違って真の聖女様だよ。

ルイーゼが心地良く思う程に、俺が真に敬愛を示せる程に、な。〙



うん、それは保証するし、創世の女神様や、精霊神ルイーゼ様に誓って約束するよ。

ボクは何があってもフェリカ姫様の味方でいるって。

今のボクは、シャルとキリカちゃんの嫁で、マリア姉様やトワちゃんの姉妹で、フェリカ姫の味方で、正真正銘の世界を救う為に活動している聖女だって。



〘ああ、それで充分だ。どうか、魔王様を、魔王妃様を、助けてくれ。聖女エルーナ。〙



うん…!



「んぅ〜?どしたのエルーナ氏ぃ〜。」


「…いえ、なんでもありませんよ?私、魔王様達を救える様に頑張りますね♪」


「うん、よろしくなぁ〜♪」


「…………ルイーゼ様尊いです。」


「…泣く程か?流石聖職者だな……。」




ボクはこの2人のことも守るっ…!!
































『うぁぁぁぁっ!』


『っ!くっ…!も、もう少しですアルカ様!』


『んっ!魔王様、正気に戻りかけてる…!』


『フェイ…!戻ってきてフェイッ…!!』


『うぅ…ぁ……ある…か…?』


『…!フェイッ!そうだよ!アルカだよ!!貴方の妻の!アルカだよ…!!』


『アル…カ…!アルカ…!』


『フェイッ…!』



『ホーリーソード!』



『アルッ…グゥゥッ!?』


『ーえ?』


『なっ!?』

『は…?』


『なん…で…?うそ…ふぇい…?』


『ぐ…が………ある……かぁ………?』


『フェイッ!フェイッ!目を開けてよ!?なんで!?フェイッ!死なないで!!っく!そうだ治癒…!ヒール!!エクストラヒール!!なんで!?お願い!!エクストラヒール!エクストラヒールッ!!!』


『………エルーナ!お前ェェッ!!何故魔王様を攻撃したッ!?正気に戻りかけてたのにっ!!』


『アハハハハッ!!だからよぉ!アタシは魔王なんかに正気に戻られたら困るからね!シャイニングバインドッ!!』


『なっ!?』

『んんっ…!エルーナ…!なに、するの…!』


『アンタ達に邪魔されたら困るのよねぇ…もう1つシャイニングバインド!』


『っ!?』


『アルカ様っ!?お前ッ!アルカ様に何をする気だ!!』


『何って?決まってるでしょ!ホーリーソードッ!!』


『かはっ…!?』


『アルカ様ッ!?エルーナァァァッ!貴様ァァァァッ!』


『アハハハハッ!!魔王族に生きてられると困るのよねぇ~♪あっさり殺せて良かったわぁ♪』


『ぐ…ぅ………ふぇ………い……………ふぇ………りかぁ…………ご………め…………………』


『アルカ…様…?』


『母様…?父様……?』


『あらぁ〜?魔姫じゃなぁい♪』


『っ!?来るなフェリカ姫っ!!』


『あはっ♪都合のいい事!!』


『逃げろフェリカッ!!!』


『もう遅いわっ!!シャイニングバインド!!』


『きゃっ!?えっ…?聖女…さま…?な、なにをするの…?』


『あはははは!アンタ達ってば同じ反応するのねぇ〜!さてと、アンタは無駄に可愛くてムカつくから特別にゆっくり殺してあげるわ♪』


『くっ………ソォォォ!!ほどけろ!ぐぅっっ!!ほどけろぉぉぉッ!』


『うぁぁぁぁぁっ!!やめ、ろ!エルーナぁぁ!!』


『止めろ?辞めるわけないじゃない!コイツを殺せば王族全員死亡!魔国の資源はみーんなアタシの物になるし目障りな奴も居なくなる!

いい事づくめじゃない♪』


『聖女さま…?な、なんで聖剣をかまえてるの…?な、なんでわたしに剣を向けてるの…?』


『あらぁ~?状況が分からないの?おバカさんねぇ〜!こうするのよッ!!』


『っ!?』


『ゆっくりゆっくり、刺してあげる♡

苦しんで死になさいな?うふふふふ♪』


『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!?痛い!!痛い痛い痛い!!!なんで!?あぎゃぁぁ!?』


『あらあら!汚ったない悲鳴ねぇ?可愛い顔も台無しでざまぁみろって感じだわ!!ほらほらほらぁ〜!!』


『エルーナ!!止めろ!!剣で掻き回すな!!』


『苦しませて殺すのが目的なのに止めるわけないじゃない♪馬鹿じゃないの勇者サマ?アハハハハッ!!ほらほらほら!!痛いでしょ苦しいでしょ!!

不様ねぇ♪滑稽ねぇ!!』


『くそォォォッ!!エルーナァァァッ!!!』


『クズだ………コイツ………性根が……腐ってる……!!!』


『なんなんだよ…!なんでこんな奴が聖女なんだよ!!

神は居ないのか!?神が居るなら何故こんな奴に神託を与えた!!

いや、悪魔だ……………魔王様とは違う…!真に悪辣な悪魔………!!

………この世に神なんか…………居ない……………居るとしたら悪辣な悪魔だッ!!』


『ぁぁ………ぃ……ぁ…………』


『あらぁ?もう壊れちゃったの?つまらないわねぇ。

………うふっ♪まぁいっか、これで魔国の王族は皆殺し!

討伐完了ね♡勇者サマもご苦労さま~♪』


『……………クソッ…オレは…なんて無力なんだ…!』

『フェリカ姫……アルカ様……魔王様……ごめん……ごめんなさい……守れなくて………ごめんなさい………うぅっ…………』






ああ、コレは、原作の展開だ。

エルーナがクズ聖女のままだったら、こうなっていたんだ。

そうだ、あのクズは、魔王様も、その妻であるアルカ様も、そして、可愛い可愛いフェリカ姫も…!

無惨に殺したんだ…!!

でも、ボクはこんな事をしない…!

ボクは魔王様……フェンネル様も、アルカ様も、フェリカ姫様も!!全員助けるんだ…!!






「……………ボクは………フェリカ姫を…!!」


「聖女さま?」


「………!姫…様…?」


「大丈夫?うなされてたよ?」


「フェリカ姫…………ボクは、キミのことを守るよ。」


「ふぇっ!?い、いきなりなに!?う、嬉しいけど恥ずかしいよぅ………


「……大好きだよ、フェリカ姫……」


「エルさまぁぁ~……!」



やっぱり可愛いなぁ、フェリカ姫…………うん、守らなくちゃ…!


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