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改変0:始まりの物語

ー瑞樹さん、貴方は今朝お亡くなりになりました。


え?誰?と言うかなんだって??


貴方はお亡くなりになりました。


……死んだ?


はい、災害です。


……………そっかぁ、自然が相手じゃ、仕方ない、のかねぇ…………


あの、それで、ひとつ貴方に頼みがあるのですが。


えっ?


あのですね、そちら側の神様とは話を通したので、後は貴方次第なのですがー




















コレは、ボクがこの世界に来る前の話だ。

ボクは女神様の話を了承し、今、とある世界のとある国、王城の付近へと転移した。

そう、()()だ。

ボクは死者で、魂だけの存在で、既に肉体は無い。

女神様曰く、『そちら側からの異世界転生者が多過ぎて私の世界が貰える転生者の枠が無かった』らしい。

地位が低めの神様、世知辛い。

そこで、『魂だけの転移枠しか無かったし、大した特殊能力も付けてあげられないけど、それでも良ければ私の世界に来て頂きたい』、との事なので了承して今に至る。


ちなみにボクが貰えたのは魂だけの存在らしく【憑依】スキルのみ。

スキル付与枠すら貰えなかった女神様の苦肉の策らしい。

魂だけの存在だから無い枠を使わずに済むスキルがコレしか無かった。

後は前の世界の……一般人としてのボクの力しかない。

強いて言えばオタク趣味は多少あるくらいかな?

スポーツ選手でも芸能人でも無い、その他大勢でしかないボク。

そんなボクに与えられたのはチートでもなんでもないただの【憑依】スキルだ。

…………いや、正確には違うかな?

あの女神様、よほど申し訳なかったらしく、【憑依無効】系スキルを貫通して憑依出来る様にしてくれたらしいからね。


さて、そんなボクが転移させてもらった世界は、ボクが前の世界で読んだ事がある【復讐系小説の世界】だ。

コレは、中世ヨーロッパ風な世界観のファンタジーモノで、

ざっくりとあらすじを言えば、

この国の第1王子付きの近衛騎士隊長である女騎士さんが勇者として選定され、魔王を倒し世界を救ったのに、一緒に旅をしていたパーティーメンバーの内、

近衛騎士隊副隊長である狐っ娘ちゃん以外の全員、

クソ聖女、騎士団長のクソ息子、魔法師団長のクソ息子、クソ賢者、クソ格闘家、クソエルフetc.....

あとは旅には付いてきてなかったクソ王子に裏切られて冤罪をかけられ処刑され、時を遡って蘇り、副隊長ちゃんや妹を殺された侍女さんと共に2周目の世界でクソ聖女やクソ王子、かつての仲間(偽)達に復讐する物語。

何だけどね。

ボクは処刑されて復讐者になる前の女騎士さんの方が好きなんだよね。


いや、本来ならこの小説、騎士らしく高潔な女性だった女騎士さんが2週目の世界にて復讐に濁った瞳で惨たらしくかつての仲間(偽)達を殺していくのが醍醐味の小説だったんだけどさ。


でも。

そんな復讐者の女騎士さんは要らない。

だからボクはね。

元凶を潰しにかかろうと思う。

女騎士さんに憑依して魂レベルで一緒になってフラグを破壊するのも良さそうだけど、それよりボクは女騎士さんとイチャイチャしたいし。

それに、見た目だけならね………あのクソ聖女は清楚可愛いから凛とした女騎士さんと並ぶとお似合いだと思ってたんだ。

あれが演技じゃなくガチで女騎士さんを慕っての行動になればボクは大満足。

そして女騎士さんが大好きなボクならそうなれる。


それに、この物語の魔王様ってそもそも倒す必要あったのかってくらい良い娘だったのにクソ聖女が魅了した男共を使って女騎士さんや狐っ娘ちゃんの制止を押し切って戦い始め、なし崩し的に殺したんだ。

だから2周目では魔王様も復讐に加担してくれた。

1周目での女騎士さんや狐っ娘ちゃんは自身との戦いに否定的だったのを覚えていたから。


だからボクはー




















































クソ聖女の身体を乗っ取りたいと思います。

それがボクがこの世界に転移した理由だから。

さぁ、このクソな物語を改変しようか。

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