alice in massacre
アリス「私はアリス、9歳。
7歳の時に不思議の国へ、8歳の時に鏡の国へ行ったことがある。
そして9歳になったある日、私はまたうさぎの巣穴へ。
今度は起きたまま引きずりこまれてしまった。」
グリフォン(チェシャの話では、夢の住人が自らを夢の産物だと気付いたらしい。
原因は分からない。
俺はチェシャが原因だとは思わない。
何故ならチェシャは最初から全て夢だと気付いていたし、俺はチェシャから聞いた。
アリスがまたうさぎの巣穴へ来ない事を祈るしかない。)
アリス「今日もハートの女王のおつかいかしら?」
グリフォン「ファッ!?アリスやんけ!
お前、木の上登れたのか…」
アリス「あらそ、じゃあ私は出口を探しに行くわ」
グリフォン「まてまてまてまて、お前がウロチョロしたらマズイんだわ。
みんなアリスを探してる。
見つかったらマズイ。」
アリス「もういじめられ慣れちゃったし、平気かなぁ。」
グリフォン「お前なんか変だぞ…まさかシラフか?」
アリス「そうそう!今度は起きたままうさぎさんの巣穴に落ちちゃったのね!
だから今度こそ自力で脱出しないと両親に怒られちゃうのね!
だから早く背中に乗せて、出口を探すのを手伝って。」
グリフォン「…」
アリス「あなたこそどうしたの?」
グリフォン「アリス、状況を説明するぞ。」
アリス「早くしろよ」
グリフォン「えぇ…まあ、続ける。
今回はアリスをハートの女王の所へ連れて行くようには言われていない。
ホント、マジで。
それどころじゃ無いんだ。
みんなが何者かによって自分達が夢の産物だと気付かされた。
自分達が夢そのものだと気付いた輩は、アリスを探し出して…最悪殺すかもしれない。」
アリス「最悪のパターンでしょ。
もしかしたらお菓子くれたりお茶会に誘ってくださるかもしれないじゃない?
もう少し他人を信用しなさいよアンタ。」
グリフォン「お前、散々面倒みてやったのに…じゃあ死なないとして、体目当てだったり、実験に利用されるとか考えなさいあなたも!」
アリス「心配性なのね。
もっと堂々としたら?」
グリフォン「はいはいはいはい、出口探しに生きましょうね。」
アリス「それでいいのよ、それで。」
グリフォン「まず話が通じそうなやつのところへ行くぞ。
そうだな…イモムシだな。
行くぞ。」
アリス「私達はまず、大きさがおかしくなる部屋へ向かった。
テーブルの上に1メートルほどのイモムシがいた。」
アリス「あなた、いつもメソメソしてるのね。
脱水するわよ。」
イモムシ「うるさい!私はどうせ…」
グリフォン「ああ、イモムシさん?
またアリスが夢の世界に来てしまったんだ。
今度はシラフで…
何か、出口に関する事、知らないかなぁ?」
イモムシ「知るか!私なんかどうせ夢の産物なんだ!
これをやるからさっさとどっかへ行け!」
アリス「薬瓶ね。まあ貰っておくわ。
これを飲んだらまた大きくなっちゃうのかしらねー。」
グリフォン「ん?」
アリス「グリフォン、どうしたの?」
グリフォン「チェシャが教えてくれた。
あいつ、いつもお前の味方だっただろ?
その薬瓶は最終手段にしておけ。」
アリス「なんで?指図されたくないんだけど。」
グリフォン「チェシャが教えてくれた。
その薬を飲むと、ジャバウォックになっちまうとな。
シラフのまま怪物になったら、お前どうする?
俺にもどうにもならん。」
アリス「あっそ。何を根拠に言ってるのか知らないけど。
トランプ兵にでもおしくらまんじゅうされたら飲んであげる。」
グリフォン(クッソームカつく)
イモムシ「私は夢…私は夢…」
グリフォン「お、おい…」
イモムシ「アリス!お前のせいだ!
お前とこの夢を終わらせてやる!」
グリフォン「うぉおおあ!アリス!
お前先に行け!」
アリス「さっさとそいつなんとかして追いつきなさいよ。」
アリス「次はハンプティダンプティのところへ行くことにした。
レンガの壁のある部屋ね。」
アリス「あら、お留守?せっかく私が会いに来てあげたのに。
出番減らしちゃうから。」
グリフォン「お、追いついた。
アリス!わかっただろ?
ヤバイんだって!」
アリス「ふん、あんなの序の口よ。
私が大変な目にあってきたのはアンタとチェシャがよく知ってるでしょ。」
グリフォン「まあ、そうだけどな…
あれ、アイツ、たまごがいない。
なんか貼ってあるな。
ダイアログ?」
アリス「小さなメモね。
小さすぎて分からなかったわ。
まったく不親切ね。」
グリフォン「180センチぐらいのところにあったという事実。
ハンプティダンプティが残したメモか?」
グリフォン「メモには
「終点はお茶会。早く薬を飲め。黒幕はー」
と書いてあり、黒幕のあとは破られていた。」
アリス「見せなさいよ。」
グリフォン「いや、ダメだ。」
アリス「ぶっとばすわよ」
グリフォン「待て待て、ハンプティダンプティが危ない。
あと、不穏な文章がある。
読ませるわけにはいかない、かもしれない。」
アリス「先行くわよ」
グリフォン「まって」
アリス「次は湖へ行くことにした。
フラミンゴなら何か知っているかも。」
アリス「あら、これ…私のクリケットのハンマーね。
グリフォン見なさい、フラミンゴ型なのよ。」
グリフォン「チェシャ?」
アリス「見なさいってばほら!」
グリフォン「チェシャが言うことが本当なら、アリスはもともとそのハンマーを持って巣穴に入ったらしいが、なんでここにあるんだ?」
アリス「あらおかしいわね。
でも夢の世界なんでしょ。
なんでもありよ。」
グリフォン「なんか納得いかんな…
アリス、一つ聞いていいか?」
アリス「ダメ」
グリフォン「聞きます!ずっと気になってたんだけど、なんで顔中ケガしてるんだ?
あとその左腕の包帯は?
けっこうなケガしたのか?
大丈夫か?」
アリス「先に行くわよ」
グリフォン「睨まなくても…」
アリス「なんのてがかりもないまま、お茶会の部屋へきた。」
グリフォン「まて」
アリス「平気よさっさと行くわよ」
グリフォン「ダイアログ…」
アリス「今度は私にも見せなさい。
それともぶん殴られるか、これは命令よ。」
グリフォン「絶対にこれは見せない。
アリス、この先に行かない方がいい。」
グリフォン「ダイアログが二枚あった。
一つはメモのもう片方、もう一つはカルテだ。
メモにはこうある、
「マッドハッター。たすけて」
カルテには、こうあった。
「アリシア・パーカー。夢遊病、境界性人格障害、精神分裂病。
処方薬、ロラゼパム、デパス」」
アリス「アンタ、ほんとに殴られたいのね。」
グリフォン「アリシア、薬瓶を貸してくれ。
確認する。
それからお茶会の席へ行くな。
黒幕はやつだ。
チェシャ、わかったぞ。」
アリス「アリシア…?誰よそれ…
あんたなんなのよ…
チェシャ…?
あのクソ医者!ぶっ殺してやる!」
グリフォン「アリス!」
アリス「いやああああああ助けてええええ!!!!」
グリフォン「アリス!そっちはダメだ!」
グリフォン「アリスはお茶会の席へ走って行ってしまった。
そこには帽子を被った男、マッドハッターがいた。」
グリフォン「アリス!」
マッドハッター「グリフォン君!久しぶりだね。
お茶と料理の準備ができているよ。」
グリフォン「てめぇ…アリス!」
アリス「かゆい!かゆい!かゆい!」
グリフォン「おい、やめろよ…左腕、血だらけじゃないか…」
マッドハッター「君に渡すものがあったんだった!
忘れてた!あっはっは!
ほら受け取って!」
グリフォン「あぶねぇ!
クソ、なんだ!
またダイアログか!」
グリフォン「これは…
「記、カチューシャ院長
アリシア・パーカー
父親「ベンディ・パーカー」から性的、身体的虐待を受けている。
重度の幻覚、幻聴の症状がある。
彼女に鋭利な道具、鈍器を与えてはいけない。
彼女は病院から脱走したので早急に逮捕し、収容する必要がある。」
マッドハッター「それおもしろくなーい?
僕らのアリスちゃんはもう助からないらしいよ。」
グリフォン「お前…!」
マッドハッター「ちょっと振り向いてよー、トランプ兵くん達がさぁ、みんな死んでるんだよねぇ。
そこに座って腕引っ掻いてるかわいい子がさぁ、やったんすよwwwww」
グリフォン「狂ってやがる…!」
マッドハッター「チェシャ、あ、ちゃうわ。カチューシャ院長?だっけ?
それ君にしか見えてないんすよwwww
ウケるー!」
グリフォン「チェシャ…?チェシャ!?」
マッドハッター「まあまあ、とりあえずさぁ、色々用意したんすよ頑張ってさぁ!
まずは!イモムシのステーキ!
みんなで切ってたべようねー。」
グリフォン「うそだろ…」
マッドハッター「お次は!クソデカ卵焼き!
うまそー!
みんなで切ってたべようねー。」
グリフォン「ハンプティ…」
マッドハッター「あとは七面鳥…あ、お前じゃん!
トランプ兵くんよろしくー」
グリフォン「アリス!今すぐにその薬を飲むんだ!それは精神安定剤だ!
夢を終わらせろ!」
アリス「これは…化け物の薬!いやだ!いやだ!」
グリフォン「違う!この悪夢を終わらせる唯一の方法だ!
こいつらは全部俺が引き受ける!」
アリス「死ぬ!死ぬ!死ぬ!」
マッドハッター「えっへーwwお茶おいしーww」
グリフォン「アリスー!勇気を出せー!」
アリス「死ぬ…死ぬ…」
グリフォン「かかってこい!皆殺しにしてやる!」
アリス「死……ぬ…?」
アリス「グリフォンは血塗れ(ちまみれ)になりながら戦っていた。
私は鏡の破片で腕を傷つけていた。
マッドハッターは相変わらず笑っている。」
マッドハッター「アリシアちゃん、またお父さんといいことしようか。」
アリス「終わりだ。」
マッドハッター「え?」
アリス「お前ら全員終わりだああああああああああ!!!!!!」
グリフォン「飲んだ!いや飲みすぎだ!死ぬぞ!」
アリス「我こそはジャバウォック!
夢の世界の終焉である!」
グリフォン「悪夢が…終わる…」
アリス「うぉおおあああああ!!!」
グリフォン「アリスはクリケットのハンマーを振り回し、次々にトランプ兵を殺して回った。
そして最期の時である。」
アリス「最期の言葉を聞こう、これは慈悲である。」
マッドハッター「毎晩毎晩楽しかったよ!僕のアリシアちゃん!」
アリス「終焉を与えよう、これは救いである。」
グリフォン「アリスはマッドハッターの首を食いちぎった。
あたりには死体の山が築かれ、そしてアリスは昏睡状態となった。」
モブはそ「今世紀最悪のニュースです。
タラクネ区のパーカー一家惨殺事件の現場をお送りします。」
「これは…ひどい…この黒魔術と思われる魔法陣の上でアリシアちゃんが亡くなっていたんですね。
その横にベンディ容疑者の首と帽子があったようです。
近所の住人たちの遺体には大量のイモムシが沸いていたらしいです、それから成分が分からない割れた大量の卵…お好み焼きみたいな、うっ!これは猫の潰れた遺体です。
我々の理解を超えています…」
「あまり現場を荒らしてはいけないのですが…これは、青い鳥の死骸…?」
end