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20話

「アハ!アハハ!アハハハ!モットヨ!モットォッ!!!」



リリルガーデンさん、今、

冒険者ギルドの魔法訓練場にて

ファイヤーボールの試し打ち中です。



「り、リリルガーデン・・・さん・・・」



「ありゃダメだな、完全に理性飛んでやがる。今日は保った方だけどな」



「なんですか、あれ・・・」



リリルガーデンさんは高笑いしながら的に向けて

何十発もファイヤーボールを発射させている。

ちょっと怖い・・・。



「あれはリリルさんのスキルの所為です」



「スキル?ですか・・・」



スキル?

そんなキャラが濃いスキルなんてものもあるのか。

そういえば俺のスキルに早熟があったな。

俺のスキル使えばもしかしたらそのスキルも取得出来ちゃうって事なのかな。

リリルガーデンさんには悪いけどそれはなんか嫌かも・・・。



「はい、狂人覚醒(ハイテンション)というスキルです」



「狂人覚醒ですか」



「はい、そのスキルのお陰か色々ありましてね、

スキルの特性で敵に対して攻撃する事がトリガーで、

小さい頃から魔法を練習する度にこうなったそうです。

それもありまして、今では時々でも魔法を打たないとダメらしいです。

狂人覚醒の所為で、酔ってしまったんでしょうね。感覚に。

いつ自分から魔法を飛ばして誰かに怪我でもさせたらと言う事で

ここ、冒険者ギルドの訓練場でスキルを発動させているらしいのです。

結婚して子供も居ていい歳なのに独身ですし、

パーティを組んでも直ぐに解消されてしまう事もしばしば。

それも加えて、不遇な二つ名まで・・・狂人姫ハイテンションプリンセスです」



「な、なるほど・・・」



「貴方も知っていると思いますが、

成人の儀には協会にてスキルを授かりますが、

頂けるスキルは人それぞれ。数もそれぞれです。

リリルが授かったのは魔法系スキルと家事スキル、そして狂人覚醒なんです。

正直聞いた時は皆んな揃って同情の目でみる事が大半でした。

それでもリリルにはその内面と雰囲気の優しさで、

ある意味のギャップとしてクル男性がいるのでしょうね。

ファンクラブもあるくらいです。もう本当に訳わかりませんよ」



成人の儀ってなんだ・・・。

本当にこの世界の情報が足らなすぎるんだな俺。全く何も知らないぞ。

これが地球だったら直ぐにネットの海へダイブするのにな。

OK Goo◯le 〈成人の儀〉。



ていうかこの女性、かなり疲れた顔してないか?

ブラックか?ブラックなのか?



「へ、へぇ・・・そうなんですね

なんか疲れた目をしてますけど大丈夫ですか?」



「えぇ・・・来る日も来る日もお姉様お姉様、何処ですか何処ですかって・・・

私は保護者じゃないんですよ!!!寧ろリリルの方が母性出てるでしょうが!!

・・・はぁはぁ・・・すみませんお見苦しいところを見せました」



あ、違うわ。これ違う奴だわ。

癒しを求めてる目をしてる。

休憩が欲しいって目をしているぞ。



「い、いぇ大丈夫です。大変なんですね」



「えぇもう、本当に」



苦労人なんだなこの人。

今後接する機会があれば優しくしよう。



「そういえばあなたは?」



「申し遅れました、私は現在のリリルの現パーティメンバーのアインと言います」



「すげぇ蚊帳の外だったが、俺は同じく現パーティメンバーのダグラスだ」



おうふ。ダグラスさん居たのか。凄く空気で気づかなかったわ。



「これはどうもご丁寧に、アインさんとダグラスさんですね。

俺はヨシマサと言います。宜しくお願いします」



「「宜しくな(お願いします)」」

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