13話
だぁーどうしよう完璧俺の事じゃんかよー!!
こりゃ誤魔化すしかないか?
いやここで誤魔化しでもしたらさっきの水筒とかコルクの事で
バレる可能性の方が高い気がしてきたぞ・・・よし・・・ちゃんと話そう。
「えぇっとですね。ここに来る途中森の中で迷ってしまいましてね」
「はぁ!?飢えの森を迷った!?よく生きて帰ってこれたなぁ」
「それでですね?・・・ちょっとお待ちなされ。生きて帰って?何故??」
「いや飢えの森だろ?迷ってたの。ほらさっき兄ちゃんが通ってきた森だよ
ありゃ木こりでさえ食料持参で準備とかが必要で、しかも浅い所にしか行かないんだよ。
理由はあの森は一切の食料、肉に出来る魔獣さえもいないんだからよ
それに兄ちゃんの格好から見て荷物なんか一切持ってねぇじゃんか」
「やっぱりかぁ・・・探しても探しても魔力木と魔力草ばっかりなはずだ・・・」
「兄ちゃん運がいいのか悪りぃのか分からんな」
「本当ですよ・・・それでですね?木が次々と無くなっていったのって・・・
俺のせいっぽいんですわ・・・多分」
「はぁ?兄ちゃん何言ってるんだ」
「いやさっきも迷ったって言ったじゃ無いですか?
それで背に腹はかえられないって感じで
そこら中の木々とか草を全部採取していったんですよ」
「はぁ!?・・・本当なのか?・・・いや嘘言ってるようには見えないがよぉ・・・どうやってそんな事出来るんだよ・・・」
「いやぁまぁそこはスキルでとしか・・・」
「そんなけったいなスキルがあってたまるかよ・・・風属性とかじゃぁねーんだな?」
「風属性?風属性でどうにかなるんですか?」
「そりゃあ風属性の上級魔法とかで?俺も魔法に関しちゃ詳しくはないがよ。
本当にスキルなんだな?そのスキルもう少し詳細を教えてもらってもいいか?」
「上級・・・はい。本当にスキルですね。
ただ・・・説明して納得してくれるかどうか・・・」
「そこは話してくれなきゃどうにもならんよ。
取り敢えず詰所まで来てもらおうか。そこでじっくりと話そうや。
水も貰ったし少しなら食料分けてやらんことも無いぞ?
どうせ何も食べてないんだろ?ん?どうだ?」
ぐぅーぐぅー
ぐぬぬ・・・
「ガハハ!!ほらなやっぱり!まぁまぁ!取り敢えず行こうや!」
「はい・・・」
「ガハハハハ!!!」
俺は門兵さんに背中を押されながら詰所まで向かうのだった・・・
こんなはずじゃなかったんだ!!!!!!!