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【幕間】~少女の行い~


 善いと思っていた行いが、他の者から見れば悪になっているとは思いもしなかった。


 ただ、人々を現世にある穢れから清浄してやる為に人のこない高台で、さらに人が来ないであろう時間に舞を舞っていただけだったのに―――。

 しかし、それはどうやら小童たちには力が強すぎたようだ。舞を見てしまった幾人の小童を死なせてしまっていたのだ。私の知らぬ間に穢れ無き世界を見せようと、高天原へと導いていたのかもしれない。人々はわらわの思惑など知るすべはない。だから人々がわらわを畏れるのも無理はない。


 いつしかわらわは幽閉された。誰もいない、何も見えない暗闇に。そこにはそれから誰も近づかなくなった。それでも人々の願いだけは聞こえるのは何か不思議な気がした。畏れ敬われる事で、わらわは力を強くしていったのだ。だが、それは本望ではない。


(何の因果でわらわはこうなってしまったのだ。ただ人々を善い方向へと導こうとしていただけなのに。)


 もうわらわを崇め祀る者も少なくなってきた。それはわらわに残された時間はもう少ないのかもしれぬ、そう思わせるのに十分な要素となる。


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