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【幕間】 ~一人の少女~
独りたたずむ少女は叫ぶように言った。
「おまえ達が早く、わらわが鎮座するこの場所へ来ることを待っておるぞ! お互いを理解して、その後を考える必要がある。わらわはつまらぬ事が嫌いだ! これは一種の試み。ああ、すべての因果はこれからの為にあったのか。世を、わらわの望みを聞き届けろ!!」
山の一角にある、神社であろう建物に居座るその少女の声は、今は誰にも届くことはない。それは今の時代、珍しいことでもないのだ。しかし、叫ばねばならなかったのだ―――
誰の目に留められることもなく、誰かの耳に声が入ることもない世界で生きてきた少女は変化していく世界と共に過ごすうち、変わりつつある。
しかし、変わらないモノもきっとどこかにあるのだ―――
幕間としましたが、章を分けないので一区切り、休憩くらいの意味合いです。
あまり良い言葉が出てきませんでした。
すぐに次話投稿します。