第一章 第二話 出会いその5
お待たせしました。
カミューは相対する狼男の背後から誰だかわからないが、狼男に弓らしき物で狙っているのに気がつくと、狼男の意識をこちらに向けるように話しかけた。
「…それとお前言ったよな?」
「グルッ?」
狼男は今にもカミューに飛びかかろうと構えていたが、ふいにカミューから話しかけられた為怪訝に思い踏みとどまった。
「(良し、止まった。…だけど…)…お前…」
「グ、グルッ!?
な、何をだ!?」
カミューは狼男が動かないことに安堵したが、これから言うことを考えると怒りに染まった。
「…だ…が……すめ…」
「な、に?聞こえんぞ?」
狼男はカミューの言っている声が小さく聞こえなかった為、耳を立てカミューに近づいて聞き返した。
「…誰が小娘だぁ!?
俺は男だっ~!!」
「ギャワンッ!?」
その瞬間、どこから出てくるのかわからない大声を出したカミューの叫びを聞いた狼男は耳を押さえてうずくまった。
…犬や狼の聴覚は人間の数倍以上あるという。狼男もそれに当てはまったらしく、ダメージを受けていた(笑)
カミューはしてやったりといった顔で、狼男の正面からやや右側に移動した。
「…こ、小娘~!?」
狼男は耳を押さえてうずくまった体制からなんとか立ち上がってカミューに両腕の爪でくし刺しにしようと構えるが、刺すことは出来なかった。
何故なら…
シュンッ、ドスッドスッドスッ!!
「ギャインッ!?」
狼男の左側の腕・脇腹・左目と三カ所に矢が突き刺さったからだ!
「…ああそれから、結界を解けないって言ったけど、正確には俺がその結界ってのを張ったヤツじゃないから解けないって意味だぜ!?」
カミューは矢が刺さり身もだえしている狼男から距離を取りながら、今まで受けた鬱憤を晴らすかのようにそう解説をした。
…最も狼男には聞こえてないようだが。
やがて、竹林の方から弓に矢をつがえ狼男に狙いを付けながら此方に歩いてくる一人の青年が現れた。
<続く>
…あれっ?
なんかギャグっぽくしたかったけど、やっぱり駄作っぽい
ここまでお読み下さりありがとうございました。
次回もお楽しみに(笑)