第一章 第三話 救援その4
お待たせしました。
竜人へと反転したカートは狼男へ攻撃をし、狼男は片腕でなんとかカートの攻撃を応戦してはいるが、徐々に捌ききれなくなってきていた。
「グッ…!?
さ、流石に竜人と戦り合うには…ガッ…!?か、片腕じゃあ…グアッ…!?」
竜人化したカートの攻撃に着いていけなくなってきた狼男は、なんとかしようと片方しかない爪を振るうがカートの方がスピードは上らしく、あっさりかわされる。
それどころか逆に反撃を食らう始末だ。
「…な、なあジュリアさん…」
「…何?」
「さっき精霊石の加護を自ら捨てて、反転すれば別世界で生きていけるって言ったけど、あの…」
「…残念だけど、カートはもう無理よ…」
カミューはカートが元に戻ることが出来るのか聞きたかったが、ジュリアはその質問が最後までされる前に応えた。
「…さっき、カートがペンダントを投げ捨てた時、ペンダントの光が消えたのが見えたでしょ?
…あれはもう精霊石の効果が必要ない時に起こる現象なの…精霊石のペンダントが輝いていればまだ希望があったけど、あそこまで反転してしまったら…もう…!?」
ジュリアはカートが元に戻らないことをカミューに伝えると、カートと狼男の戦いを最後まで見守り続けた。
その時、今まで当たってもカスるぐらいしかならなかったカートの左腕の攻撃が、狼男の右脇に突き刺し引き倒した。
「ガァァァァァァッ!」
「グゥッ!?は、放しやが…ギャァァァァァッ!?」
ザグッ!ブチブチブチッ!
「…!?」
「…な!?」
「…!?」
…そして、カートは狼男の残った左腕に右手の爪を突き刺すと、強引に引き千切った。
余りに凄惨なそれを見てしまい、ジュリアは顔を逸らし、カミューは怪我のせいで青かった顔を更に青くし、普段顔色を変えることの少ないゼルでさえ思わず顔をしかめた程だった。
…だが、カートの攻撃はまだ終わってなかった。
ガッ、ミシミシミシミシッ、ビキッ、バキャッ!!
「ギィァァァァァッ!?」
今度は狼男の両膝辺りを捕まえると、その怪力で筋肉や骨ごと強引に握り潰し、狼男を動けなくした。動けなくなった狼男は激痛により、ただ叫ぶだけしか出来なかった。
「ガァァァァァァッ!」
「グハッ!?…ハァハァ…や、止めろぉぉぉぉっ…!?」
ドシュゥッ!
そんな狼男にカートは無慈悲に見下ろし、狼男の頭部にトドメの一撃を加えた。
「グォォォォォォウッ」
バキッ、バリバリッ!
…クッチャ、クチャッ、ゴクン!!
「「「!?」」」
…完全に動かなくなった狼男を確認したカートは、なんと狼男の胸部に爪を射し込むと胸から、心臓らしきモノを取り出しそれを喰い始めた!
「…マジかよ…」
「…ゼル、カートを…」
「…コクリ…」
カートのその行為に引きつりながら見ていたカミュー達だったが、ジュリアは一言そうゼルに話しかけると、ゼルは自分の大剣を担ぎ直し静かに歩き出した。
…食事中のカートの方へと。
そしてジュリアも担いでいたカミューを降ろすと、カートだったモノに杖を向ける。
「…?…ジュリアさん…いったい何を…?」
「…仕方ないのよ…あたし達は…魔獣狩り(ハンター)だから…」
「…!?まさかカートさんを…!?
仲間なんだろ!?
だったら…」
「…風よ…彼の者に優しき風を…風眠…」
ヒュゥゥゥッ!
…クラッ!!
「…うっ!?…な、なにを…」
ズルッ、ドタッ!
カミューは突然担がれていた自分が降ろされたことに疑問を抱き、ジュリアに問いかけるがその答えに自分が怪我をしているのを忘れ、ジュリアに掴みかかろうとするがジュリアはカミューに風眠の魔法をかけた。
「…ごめんね、少年…
今かけたのは、ただの眠りの魔法だから…起きた時には全て終わってるからね」
「な…!?だ、ダメ…だ、仲間同…士で、戦…うなん…て…」
バタッ!
ジュリアにかけられた魔法に必死に抗いながら、カミューは言い募るが襲ってくる眠気には勝てず、そのまま倒れた。
ジュリアはこの心優しい少年をなんとか助けようと誓いながらカミューを見ていたが、やがてそのことを振り切るようにカートだったモノと対峙するのだった。
<続く>
…
やっぱり…著者は文才ないなぁ
しかも、前話のあとがきで言ったのに、また異世界に行けなかった
まあ、なんとかなる…かな?(苦笑)
ここまでお読み下さり、
ありがとうございました。
次回もお楽しみに




