それってギャルっぽくなくない?【ギャルとオタクくん】
昼下がりの教室。
金髪にピンクメッシュを入れたギャルが、机の上にマンガ本を広げていた。
「なにそれ、少女マンガ?」
ギャル友がのぞき込むと、ギャルは得意げに答える。
「ちげーし。異世界転生のなろう系だし」
周囲が「えっ?」とざわついた。
そのとき、後ろの席のオタクくんが、黒縁メガネを押し上げて言った。
「……まさか、その作品を読んでいるとは。なかなか見る目があるでござるな。」
「でしょ? あーし最近アニメも観てっから!」
ギャルは胸を張る。
「どんなのを観てるでござるか?」
「ロボットの合体するやつ!」
「……勇者シリーズでござるな?」
「それそれ!」
ギャルとオタクくんが盛り上がり、クラスがざわつく。ギャル友が苦笑してつぶやいた。
「なんか……ギャルっぽくなくない?」
するとオタクくんが静かに言った。
「これは禅語でいう『和光同塵』でござるよ。強い光を和らげ、世俗に降りて同じること。ギャル殿は己の輝きを隠し、我らの元に降りてきたでござる」
「やだー、ござるくんに褒められたし!」
ギャルは笑ってお腹を押さえる。
派手な光を放つ花が、土に寄り添うように――。
その姿は、確かに「和光同塵」だった。
お読みいただきありがとうございます(*'ω'*)
これにて3日間連続3話ずつ投稿はお終いです。明日から17時に毎日1か月間投稿を頑張ります。
ギャルとオタクくんシリーズはまだまだ続きますが、間に他のショートストーリーを挟みたいと思います。
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本日エンタメが書きたい病が発病して、「姉の部屋で読んだ女コミで乗り切るセバスチャン人生」という短編を投稿しました。
https://ncode.syosetu.com/n6369li/
気楽に読める作品です。よろしければどうぞ~!




