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異世界交流、お茶を飲んでみなければわからない
「こんにちは、地球人よ」
突如、パッパルーン星から二足歩行の植物のような宇宙人が現れた。世界は騒然とし、彼らは言った。
「地球人と友好を築きたい。我々は交換留学を望む。そちらからは禅僧を。」
政府は選定に奔走したが、どの禅僧も噂に怯え辞退した。その噂とは――植物型宇宙人は人間の血を啜るというものだった。
だが一人、若い禅僧が静かに志願した。驚いた政府関係者が問う。
「なぜ危険を承知で?」
「禅には『喫茶去』という言葉があります。まずは一服お茶を、と。宇宙人ともお茶を飲んでみたくなりました。」
こうして彼は星々を越えパッパルーンへ赴いた。到着すると宇宙人たちは歓声をあげた。
「パッパ、パッパルーンルーン!」
禅僧は隔てなく禅を説き、彼らの教えと時に相反しながらも受け入れられた。やがて両者は一緒に茶を飲み交わし、互いの違いを笑い合う日々が訪れた。
「喫茶去――まずは一杯お茶を飲んでみないことには、分からないこともある。」
宇宙と地球を結ぶ縁は、湯気の立つ茶碗から始まったのだった。
お読みいただきありがとうございます(*'ω'*)
本年の投稿はこのお話でお終いです。
お付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m




