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傷つけたくなかった。

傷つけたくない。

君に、ただ笑っていてほしかった。

それなのに、結局僕のせいで君を傷つけている。

中途半端なままでいることが、一番最低だってわかってる。

いや、わかってないんだ。

僕が一番、何もわかってない。

深謝に縋り付いて、心の中で何度も繰り返す。

「ごめん、ごめん、ごめん」

でもその言葉すら、君の苦しみを増やすだけだと気づいていた。

僕じゃなければ、君はもっと幸せだったはずだ。

そう思い込もうとしていた。

だけど、それもただの逃げだ。

目を背けていただけなんだ。

君の涙を見てわかった。

僕は弱い。

卑怯な僕には、何も残らないんだって。


ある日、君が僕を見つめて言った。

「大丈夫だよ。気にしなくていい。」

その声は優しかったけど、君の目の奥には痛みがあった。

「君が辛くなるんだ、わかってる」

そう返した僕の声は、ひどく震えていた。

君は何も言わずにただ微笑んだ。

その笑顔が、僕には罰のように感じた。

僕の心は、どんどん暗闇に沈んでいった。

「accustomed」

暗闇に慣れることが、僕の逃げ道だった。

光を見つめるのが怖い。

君を見ていると、自分の弱さが浮き彫りになる。

「weak」

弱い自分が嫌いだった。

だからと言って、強くなる方法もわからなかった。

無力感が僕を押しつぶす。

君を支えたい気持ちと、支えられない現実の狭間で、僕は揺れていた。

「dislike」

君の目の前で、自分を嫌う言葉を吐き出してしまう。

「こんな僕なんて、いない方がいい。」

君はその言葉に一瞬だけ眉をひそめたけど、何も言わなかった。

その沈黙が、僕には刺さるようだった。

「regret」

君に出会ったことを後悔したくないのに、

君を傷つけてしまったことを後悔ばかりしていた。

その矛盾に、自分自身が耐えられなかった。

「apologize」

最後に君に伝えた言葉は、たった一言だった。

「ごめん。」

僕の声が消えるのと同時に、君が泣き出した。

その涙は、僕にとって最大の罰であり、救いだった。

僕は君の世界から消えるべきだと、ようやく理解した。


今、僕は暗闇の中で独りだ。

君を想うことさえも、罪のように感じる。

それでも、君が幸せであることを願っている。

ただそれだけが、僕に残された唯一の希望だった。


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