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スレ主がダンジョンアタックする話  作者: ゲスト047562


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第70話 【済】吸魔の墓最下層

「は?何故イレギュラーにだけ教えるんだい?それは私にも共有されるべきじゃないかな?」


「え、アタシも知っておかないと駄目ですよね?イレギュラーは良くてアタシが駄目な理由って何ですか?」


“怖いって!!ww”

“めっちゃグイグイくるやん……”

“余韻天誅すんなw”

“終わりの始まりかな?”

“終わるのはスイッチだけじゃね”


イレギュラーを倒したかと思えば、さっきまで剣呑な雰囲気だったあまにゃんさんと先輩が、俺に詰め寄ってくる。

あまにゃんさん?さっきまで生の喜びを知った顔をしてましたよね?何で無表情なんですか?先輩はその空間歪める奴ってどうやるんです?


「あはは……いやー今度こそ終わりましたね」


「「何故(どうして)誤魔化すんだい(ですか)?」」


「凄い息ぴったり。急に仲良しじゃないですか」


“気付いてはいけない”

“スイッチこれ大丈夫か?”

“うーん……二人が可愛いからヨシ!”

“あの、普通こういうのって勝利の喝采とか…”

“何でイレギュラー倒したのにやったぜっていう空気になれないんですかね”


というか、流石に疲れた……ダンジョンの地面に座り込む。吸魔の墓の特性は既に克服済みだからか、ダンジョンがマナを吸わなくなってるな。


「ふぅ。とりあえず、これで吸魔の墓はダンジョンアタック成功……で良いんですよね?」


「………まあ、そうだね。最下層のボス部屋にいたイレギュラーを倒したんだ。実質、奴が今回のボスだろう」


「改めてボスモンスターが出る感じはしませんから、成功だと思いますよ」


「……ありがとうございます。皆さーん、どうですかー?俺やりましたよー」


“イエエエエエエエエエエエイ!!!”

“8888888888888”

“おめでとう!”

“もっと楽勝かと思ったが意外だったな”

“カッコよかったよー!”

“叡智だったわ”

“分かる”

“三鶴城礼司:おめでとう”


おお。全然観てなかったけど、同接が1、10、100……?


「……これって10万人?」


“うおマジだ”

“凄え!同接10万おめ!”

“めでたいねぇ”

“あまにゃんの配信から来た奴もいるだろうけどそれでも凄い”

“そりゃあんなの見せられたらねぇ”


「ふふ、おめでとう。尤も、君は元々この程度なら容易くいけるポテンシャルは持ってたよ」


「す、凄いです!おめでとうございます!」


「あ、ありがとうございます」


いやぁでもこれは……先輩やあまにゃんさんの知名度あってのものだろ。それにGWの新武器お披露目会だったり、イレギュラーの出現だったりが重なっただけで、純粋に俺の配信を観にきてくれたのってスレ民ぐらいでは?

けど、過程はどうあっても、沢山の人が応援してくれたのはホントに嬉しい。


「スレ民の皆さんも、ありがとうございました。皆さんの言葉が、俺にとって力になりました。やっぱり皆さんは凄いですよ」


“こっちこそありがとうな”

“お前のおかげで元気出たわ”

“大好きじゃん俺らのことw”

“三鶴城礼司:君のひたむきさに心を打たれた者は多いだろう。それ程素晴らしい戦いだった”

“お、遂にbot卒業か?”

“BOTじゃなくなったら何になるんだ”

“知らんのか。三鶴城礼司になる”

“草”

“それはもう至強のリーダーなんよ”

“元botには重い肩書きだなw”


「伽藍堂先輩とあまにゃんさんも、ありがとうございました。今日初めて会ったばかりなのに、最後まで信じてくれて嬉しかったです。二人が信じてくれたお陰で、また立ち上がれました」


「気にしなくて良いさ。私と君(パーティ)なら、助け合うのは当然だよ」


「そうですよ。アタシとスイッチさん(アタシ達)家族(パーティ)なんですから。迷惑だなんて思ってませんよ」


“お、おう……”

“せ、せやな…”

“あ、ハイ。そうですね…”

“うんうん……うん?”

“三鶴城礼司:私には君達n”

“bot!?”

“何があったし”


二人とも、なんて良い人なんだ。どっちも俺の配信を観てくれていたって言っても、実際に会うのは初めてなのに。これだけ顔も良くて心も清らかなんだから、パーティの誘いも引くて数多なんだろうなぁ……たまにちょっと怖い時があるけど。

戦いも終わって、コメント欄もいつもの緩い活気が伝わってくる。何か様子がおかしいのもいるけど。


あ、ヤバい。安心したら横腹の痛みが戻ってきた。何か気を紛らわすもの無いかな。

軽くバッグを漁るも、目ぼしい物は無い。そうだ、モンスターの素材は先輩が持ってるんだった。軽く周囲を見渡すと、イレギュラーがいた場所に何か落ちていた。反射的に、それを口に含む。


“ん?どうしいいいいいああああああああ!?”

“あ、馬鹿っ”

“ちょおま”

“は?”

“ああああああああああああああ”


「あっ!」


「スイッチ君、それは……」


「……あれ、今何食べました?」


思わず口にしてしまった事に気付き、食べたモノを吐き出そうとする。しかし、無味無臭のそれは舌の上ですぐさま溶けてしまった。

この感じ、前にもあったような……。


『………』


“あーあ”

“今魔晶食べた?”

“オイオイオイ”

“あまにゃんにそれヨコセやぁ!”

“スイッチさぁ……”

“またギルマスに怒られるなこれ”

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