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スレ主がダンジョンアタックする話  作者: ゲスト047562


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117/158

第117話 【勉強配信】ワイ将、いよいよ試験!

「スレ民の皆さーん、やっほーです。スイッチでーす」


「やあ。伽藍堂叶だ、よろしく頼むよ」


「皆さんこんにちは!あまにゃんです!本日はスイッチさんの配信にお邪魔させていただいてます」


“おーす”

“ファッ!?先輩!?”

“初手から爆弾が…”

“ええ(困惑”

“勉強するんだよな?”

“スイッチお前やったな?”

“これ勉強出来るんか…?”


東城での仮住まい。

俺はリビングに先輩とあまにゃんさんを招いていた。

羽場さんは、今日はダンジョンアタックをするらしく、監視の役目を先輩に引き継いでいった。だから姿を映して迷惑をかける心配はない。


「前回は配信が中断してすいませんでした。ダンジョンを出た後にこちらの二人に怒られまして…」


“まあボス倒してたし…”

“ゆうてあれで終わりだったしなぁ”

“あの後スキルの練習してたのは知ってる”

“寧ろ怒られるだけで済んで安心した方が良いぞ。ガチで”

“スキルの練習してたのかよww”


「それでですね。色々あった後で、俺の試験が近い事を思い出しまして。丁度良いから今の俺の家で勉強会を開いて、先輩とあまにゃんさんに教えて貰おう……という話になったんですよね。二人の間で」


“ん?”

“oh…”

“侵入する理由を与えちゃってる”

“草”

“外堀ガシガシ埋められとるwww”

“スイッチの意見じゃないのか”

“ここお前ん家かーい!!ww”


「なので、ハイ。今日はココで勉強するだけの配信になりまーす」


けど、何で『勉強会の様子を配信する事』なんて制限を出したんだ?羽場さんは。

その時に先輩が舌打ちしたのも気になる。俺としては、スレ民の皆さんが寝ちゃうんじゃない?と思う様な内容だ。

だって、唯普通に勉強するだけだよ?絶対にそんな面白くないって。


「改めて、今日はよろしくお願いします。先輩、あまにゃんさん」


「ああよろしく。分からない問題があれば《《私に》》聞いてくれ。先輩として、最高に分かりやすく解説してあげよう」


「よろしくお願いします!スイッチさんのサポートは《《アタシが》》適任ですよね?だって吸魔の墓で完璧なコンビネーションしてましたし」


「あ”?」


「ん?」


「何でいきなり喧嘩始まるんです?勉強しますよ」


「……そうだね」


「あ、ごめんなさい。スイッチさんに迷惑をかけちゃダメですよね」


“ヒエエ”

“スイッチが頼もしくみえる”

“この空気を壊せるのは才能では?”

“何やこの化け物共”

“向き合うのは横の相手じゃなくて机だぞ”


「では皆さん、ここからは普通に勉強するだけであまり面白くないと思いますが、よろしくお願いします」


“いやある意味見応えはあるぞ”

“前の小テストの大惨事をもう忘れたのか?”

“今回はそれプラス二頭の獣と戦う配信ということね?”

“不発弾の処理をする軍隊を見ているようだ…”

“↑これ”

“別の勉強()もしそう”

“やめろやめろww”

“ガチでやりそうだからフラグ立てるな”


「何を盛り上がる事があったんです?別の勉強?」


「スイッチ君、それは配信の後で教えてあげるから……ね?」


「アッハイ」


先輩の可愛いウインクに絆されながら、グダグダと勉強会は始まった。






「先輩、この文章って……」


「ああそれは--」


「ふむふむ」


「このキャラクターがこういう言葉を放ったということは、この時……」


「……ハイ」


「--と考えている、という事さ。分かったかな?」


「すいません、最初からお願いします」


“何で分かんねえんだよ”

“お前それをこの場面で言うんじゃねえww”

“先輩分かりやすかったぞ!?ww”

“何で学力だけこんな残念なんだ…”

“これ国語ですよね?何でつまづいてるんですか?”

“偶にいるからな、人の心が分からない奴”

“偶に???”






「あの…あまにゃんさん。この式なんですけど……」


「はい!あ、これはこの式を代入して〜〜」


「代入、し……」


“駄目そう”

“zzz…”

“もう無理そう”

“代入の意味理解してるか?”

“遂にスレ民も寝始めたな…”

“扱いが中学生以下のそれで草”


「……です」


「なるほど…………あの、答えが2.77…ってなるんですけど」


「あれ?ちょっと待って下さいね……スイッチさん、ここの途中式が」


“草”

“知ってた”

“後何回間違えるんやろなぁ…w”

“スイッチが真面目に勉強してるの見てると違和感”

“何でや!スイッチはいつも真面目やろ!”

“真面目に勉強してこれなのヤバいだろ。俺ならペン投げてる”







「……スイッチ君、少し休憩しようか。勉強した部分を整理すると良い」


「あ、分かりました」


先輩の言葉に顔を上げる。

2時間も勉強してたのか。スレ民の皆さんも、同接はかなり減ってるな。観てくれてるだけ有難いけど。


“まるで成長していない…”

“マジで学力ボロボロなんだけど、スイッチ普段から勉強してる?”

“そういえばスイッチから勉強が嫌とかネガティブな言葉聞いたことねえな”

“勉強嫌いじゃないんか?”


「苦手ですよ?けど良い会社就こうと思ったら、学力とか出た大学って参考にされますし。そう言う意味で必要だから、勉強は頑張ってました。好き嫌いで考えたことはないですねー」


“必要だから勉強してたの理論をその年で出来るの凄いな”

“前から感じてたけど、スイッチって割とリアリストだよな”

“あー”

“地に足付いた考えは持ってたな。確かに”

“ダンジョンの言動が酷すぎ(オブラート)て”

“それで学力付かないのほんとさぁ…”

“が、学習はしてるから…(震え声”


あれ、スレ民の皆さんがいつもみたいに笑ってない。もっと馬鹿にされると思ってたんだけど……やっぱり俺の学力って相当ヤバいのか?


「ところでスイッチ君」


「あ、はい。何ですか先輩」


「んんっ……、ふぅ」


「おい」


「え?」


え?何。変な声を上げて顔を赤らめた先輩を、あまにゃんさんが睨んでるんだけど。声も何か、聞いた事が無いくらいにドス効いてた様な……。


“ヒエッ…”

“アカン(アカン”

“今あまにゃんから出ちゃいけない声が”

“やっぱ人選ミスってるって今日”

“この地雷原をいつまで踊るのだスイッチよ…”

“早く逃げた方が”

“あまにゃん…!?”

“もう逃げられないゾ♡”


「失礼。スイッチ君、編入試験を受ける高校の名前を教えてもらっても良いかな?視聴者の皆には秘密で」


「…………そうですね。アタシも気になってたんです、スイッチさんがどこの高校を目指してるのか」


「あ、そういえば言ってませんでしたね」


二人に教えて貰ってばかりで大事な事を忘れちゃってたな。確かに、試験を受ける高校の偏差値によっては、出てくる試験の範囲も絞れるかもしれない。

流石の判断力だ。俺もこういうところは見習わないとな。


“スレ民も気になります!”

“ワイも!”

“受験の参考にさせて下さい!”

“俺も!”

“絶対行くから”

“少なくともスレ民に見せちゃダメなのは分かったわwww”


「ちょっと待って下さいねー。確か鞄の中に…」










「「勿論、(アタシ)の通う高校(です)よね?」」


「え?」


あれ?何で高校の名前を出そうとするだけで急に寒気が……エアコン付けてたっけ?


“ええ…(困惑”

“こんなん避けれる訳ないだろ!”

“地雷原が足生やして突進してきた”

“クッソシュールで吹いた”

“スイッチお祓い行ってきな”

“神社「来んな。人災や」”

“神社さん辛辣で草”

“スレ民レベル高いなww”

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