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最上くんは3周目  作者: 伊福部ゴラス
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第13話 最上くんはみられている

「あ〜あ、最後のシュートおしかったな〜」


 球技大会が終わって帰りの電車のなか、ヒナはいった。


「最上くんのシュートでしょ。あれ決まってたら同点で延長戦だったもんね」フミカはヒナに同意した。


「試合内容は一方的だったスから延長戦になっても負けてたでしょうけど」ユズハがいった。


「ええ〜そうかな? そんなのやってみないとわかんないじゃん」フミカはユズハに反意を示した。


「そういえばフミカ、今日は最上くんと帰らなかったの?」ヒナが訊く。


「え? うん。なんか塚本くんと真剣な話をしてたから」


「最上氏、シュートはずしたから怒られてたんじゃないスか」


「……そんなことないとおもうけど」


「最上くん、あんまり活躍してなかったし、最後にチャンスを潰したからねー」


 ヒナがそういうとフミカはムッとして、


「いやいやいや、ちょっとなにいってんのヒナ。最上くん、めちゃくちゃ活躍してたじゃん」


 と反論した。


「どこが〜」


「まったく目立ってなかったスけど」


 ヒナとユズハにそういわれてフミカはムキになってこういった。


「最上くんは一番ボールを奪ってたし、一番味方にパスしてたし、一番声かけしてたでしょ。ふたりともいったいどこみてたの?」


 それを聞いたヒナとユズハはニヤニヤしてフミカをみた。


「……な、なに?」


「いや、フミカは最上くんのことをよ〜くみてたんだなっておもって」ヒナがいう。


「んなっ……」フミカは言葉に詰まった。


「それになんでフミカ氏が怒るんスか。最上氏はべつに彼氏じゃないんスよね?」ユズハがいった。


「むむむ……」フミカは口をとがらせてうつむいた。


 赤面するフミカをみてヒナとユズハは、


「かっわいい〜!」


 と声をハモらせた。

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