『人々が集まる場所には?』
今日は雑貨屋巡りをする為、駅へと向かっていたのですが
久しぶりの晴天だからなのか、いつも以上に行き交う人が
多いように感じます。
「みんなは誰かとお出掛けなのかな~?」
そんな私は・・・
残念な事に、ひとりぼっちで雑貨屋巡りですが(泣)
「最初はどのお店に行こうかな?」
今回は目当ての商品がないので、最初に行くお店も
決まっておらず、駅前広場をフラフラと歩いていると
何やら人集りと女性らしき声が。
「何だろ?」
人集りに囲まれて居て、声の主はまだ見えませんが
何か同じフレーズを叫んでいるようです。
「募金とか献血のお願いとかかな?」
確かに、募金や献血の呼びかけで一時的にその場に
人が集まることはあるでしょうが
何となく、それらとも違うようです。
「もう少し近付いてみようかな???」
面倒な勧誘とかでも無さそうですし
もう少し人集りに近付いて様子を覗った所。
「!?」
近付いたことで分かった事は
人集りの中心に居た人物は真っ白なマキシワンピース姿で
モデルさんとかアイドルの人でも広報活動をしているのかな?
と思ったら私の知っている人物だった事です・・・
いつもと、雰囲気が違いすぎて一瞬気付かないくらい
その姿は似合っていたのですけども・・・
「紗弥? 一体何をしてるの!?」
そして驚いた事に・・・
紗弥は大きな声で
『結婚しませんかー』
と周りに訴えかけております(汗)
「何これっ!?」
近くに居た男性の様子を見ていると
1枚の紙を手にしており、他の人も同じ紙を持ち
何か記入しているようです。
「???」
人集りの中心では紗弥が
『結婚しませんかー』と発言。
それを聞いた主に男性が何かを書いている状況。
「まさか婚姻届とかっ!?」
もしかして、これは新しいスタイルの
婚活なのでしょうか?
って! そんな訳ありません!!
とりあえず、人集りの隙間から何とか近づき
タイミングを見計らって紗弥に声を掛けてみると
「紗弥ぁ~?」
『結婚しま あっ! 菜子っ♪』
コレは私が悪いのです・・・
話しかけるタイミングを見誤り
紗弥が発言すると同時に私が声を掛けてしまいました。
「ご、ごめんっ!(汗)」
『大丈夫だよ♪』
そのタイミングが悪すぎたせいで
人集りの視線が全て私の方へ!(泣)
「あわわっ!(焦)」
『もしかして、手伝ってくれるの?』
「て、手伝わないよっ!!(汗)」
『だよねー(笑)』
あまりの視線の多さに戸惑いながらも
紗弥の隣へ行き、これが一体何なのかを
耳元で聞いてみたのですけど。
「これって・・・ こ、婚活なの?」
『ち、違うよ? でも違わないかも?』
「はっ? えっ?」
『雑誌の企画だよっ♪』
そう言って、紗弥は手に持っていた用紙を
私に差し出し、ついでにボールペンも渡して来た。
「何これ?」
『ブライダル雑誌のバイト♪』
「結婚意識調査?」
『街頭アンケート企画をしているの♪』
結婚意識調査だから、駅前広場で『結婚しませんかー』
なんて叫んでアンケート用紙を配っていたようですが・・・
「その格好で?(汗)」
『えっ? なんか場違いだった!?(泣)』
「いや・・・ とても似合いすぎというか・・・」
『というか?』
紗弥が何処まで自覚が有るのか無いのか知りませんが
こんな綺麗な人が真っ白なワンピース姿で
結婚しませんか?なんて街中で発言したら
駅前広場に人集りが出来るのは当たり前ですね・・・
「というか、犯罪だねっ!」
『えぇー!?』
「結婚しませんか詐欺だねっ!」
『じゃぁ、菜子も詐欺被害でアンケート書いてね♪』
なんだか、一切の悪気も無く笑顔で結婚しませんか詐欺で
駅前広場に人集りを作る紗弥がを見ていると
真っ白なマキシワンピースが高級なウエディングドレスに
見えてきたのと同時に、背中に小悪魔的な小さめの黒い翼が
見えてきたのは気のせいじゃないかも知れないです・・・(汗)
最後までお読み頂きありがとうございます
今回は、少し短めに書けたら良いな~
と想って書いた作品でした。
来月はっ!
連載が停まっている作品をどうにか・・・
とかとか考えて居たりですので
今後ともよろしくお願いします!(=><=)