△ 第2話 登校中
「ちくしょー母さんめ、本気で殴りやがったな。まだ痛てぇ。」
俺は自転車を漕ぎながらそう愚痴をこぼした。
あの後、俺たち家族は父さん含め朝食を食べた。ちなみに父さんの名前は和也。
何やら母さんとはこどものころからの幼なじみで、中学の頃に付き合いずっと一緒だったらしい。
いやぁ、普通にすごいね、俺だったら考えられんわ。
そして俺は家を出て今に至る。
暖かくなってきたとはいえ、ここらの4月はまだ少し冷える。
たまに冷たい風とか吹くと最悪だ。
今俺が向かっている学校は、そこまで偏差値の高くない、公立の普通校だ。
なぜそこを選んだのかというと、自転車で簡単に通えるっていうのと、
仲のいい友達が2人そこの学校に行くっていうのもあった。
俺は将来についてあまり深く考えていなかった。
だから高校はどこでも良かったし、やりたいことなんて高校に入れば見つかると思っていたから、比較的楽で楽しい高校生活を送れる高校を選んだ。
しかし問題が1つ、部活に必ず入らなければならないといったものだった。
いやぁこれは大問題。帰宅部が良かったのだが、
入らなければならないとなればしょうがない。
そこで俺が目をつけた部活は...茶道部だ。
なぜ茶道部かというと、部活がある日は週に2日、しかも終了時刻も早い。
ダラダラ過ごしたい俺にとってここまで最高な部活はない。
それに、茶道部といったら女子しかいないってことがイメージできる。
男はいないと俺の頭の中ではそうなってる。
彼女いない歴=年齢の俺にも必ずチャンスはある!
なんならハーレムでも作っちゃおっかなとか、考えたりしてる。
そして俺は、優雅なスクールライフを送るんだ!
そんな優雅な妄想しながら自転車を漕いでいたら、
道の先に黒い何かが見える。
『なんだあれ?』
俺はそう思いながら近ずいて行く。
するとその黒い何かが少しうごいた。
『いやいや、ほんとになんだあれ。怖いんだけど。』
ビクビクしながら自転車を漕いでいたが、ようやくそれが何かわかった。
『なんだ、ただの人か。』
そう、黒い何かは、川の下を覗く女の人だった。
『なんか落としたんかな?』
と思い、声をかけようとしたがやめた。
なんか面倒くさそうだったし、時間がギリギリなので、
助けていたらまず学校に間に合わない。
ということで俺は声をかけず、その人の後ろを通り過ぎようとした。
しかし、その人の顔が見えた瞬間...
「なにかお困りですか?」
そう声をかけていた。
その人、とんでもない美人だったんだ...
とりあえず今はモチベが最高潮なのでいけるとこまでいきます!
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