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おまけ:夏南の見た夢と、その日

「よし、輝との約束通りの時間までには待ち合わせた場所に到着できるぞ」

 俺は余裕をもって朝、家を出た。その少しばかり後のこと。横断歩道を渡ろうとしたものの信号が赤になったため断念した。

 その時、一匹の斑模様の子猫が道路に飛び出ようとしていた。だから俺は、すぐさまその猫の前に仁王立ちし、そいつが危ない目に合う前に止めようとした。

 そしたら、俺に気づいた子猫は急いで道路とは反対の方向に逃げていった。自動車に轢かれることが無かったのは良かったものの、驚いて逃げられるってのは心が痛む。

 それから特に何事も無く待ち合わせ場所に到着して、背後から輝の奴が突然大声を出すもんだから少しばかり動揺を隠せずにいた。

 大学に着いたところで場面が変わって、すでに大学のオリエンテーション、敷地内の見学が終わっていた。その後、階段を下りていくシーンがあって「輝が何かするぞ」っていう声が天井から聞こえてきた。

 そこで、俺は目が覚めた。結局何が起こったのかは確認できなかったのだが。

 起床後は朝食を作ってもらって、家を出た後は夢で見た通りに子猫が道路に飛び出そうとしてたから気配を殺してゆっくりと接近して脇腹に手を添えて捕獲。

 それから、道路とは反対方向に向かうように促した。

 待ち合わせ場所でも夢と同じ出来事があったため驚くこともなく、ただ五月蠅いと思うだけだった。それ以降も夢で見たような感じの事が起きた。

 俺が今回見た夢で一番気になっていた階段の所では、あんなことがあるとは思ってもいなかった。

 そして、今回みたく鮮明に覚えてる夢の場合は大抵、正夢となることの方が多い。

 ただ、絶対とは言い切れないため自分でも対応に困ったりする。

 こういった事を輝に相談できたら心の中のモヤみたいなのが無くなって少しは楽な気持ちになるんだろうけど、高校の時からどんなことに対しても親身になってくれるあいつだからこそ変な心配はさせたくない。

 多分この事は、いつか自分の気持ちに整理がついたときに話せるようになるかもしれないけど、今はまだ話せそうにはない。

                               出典:夏南の独り言より 


 

 

 


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