表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラボクリエ企画「デイバース」  作者: ラボクリエ
8/8

無題(しゅん)

彼は時間にルーズだ。

デートの待ち合わせにはいつも遅れて来て、時には3時間も待たされたことだってある。なぜなら彼がつけてる腕時計は古臭く、とっくに壊れている。

言い訳はいつも決まって「困ってる人を見ると放っておけなくてさぁ〜。」

正直呆れるが、それ以外は優しくて面白く、そして男らしい。

そんな彼に誕生日の時に腕時計をあげた。手先が割と器用な私は、腕時計に細工をした。

それは、12時、1時、2時というように区切りのいい時間の時に青色に光るようにしてあげた。そうする事で、デートの待ち合わせ時間を区切りのいい時間にしておけば腕時計が光るため、否が応でも時間を目にするという仕組みだ。これで彼が大幅に遅刻することはないだろう。

だが次のデートの時、1時間待っても彼はこなかった。不機嫌にスマホを触るとニュースアプリに速報が流れてきた。

「先程、ひき逃げ事故がありました。事故にあったのは若い男性とみられ、道路に飛び出した女児をかばうような形で引かれたと目撃情報がありました。車はその後逃走しーーー」

同時に流れてきた写真に青色に光る腕時計が見えた。

咄嗟にスマホの電源を落とす。少しずつ動悸が早くなり、呼吸しづらくなる。

大丈夫、彼は遅れてるだけだ。

きっといつものように‥‥。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ