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異世界転生の儀式中に死んだ俺  作者: 三文小唄
さらに飛ばされて
9/22

モールで骨の怪物と遭遇。果たしてどうなるか。

「な、なんで俺が唯の身体に!?」

「そんなことより、ここから逃げましょう! スカルリザードが二階に上がってきています!」

 ルーナにそういわれ、一先ずここから逃げるようにして移動した。もちろん、さっきまで俺だったぬいぐるみも持っていく。

「なんで、こんなことになったんだ」

「おそらくですが、トオルの霊体が唯さんに乗り移ったんだと思います。トオルは今霊体です。意識のない唯さんなら乗り移ることができたんだと思います」

「な、なるほどなあ」

 何はともあれ、これで唯の身体を逃がすことができた。

 あのスカルリザードってやつの吐く息に触れたら即死んでしまう。そんなのはごめんだ。

「にしても、あの化け物どっから来たんだ」

「ここにもともと存在しないのなら、私の世界から来たんでしょう。私たちが通ってきた霊道を通って。でも、スカルリザードは実体でした。それならば、誰かが意図的に魔法をかけてこっちに送り込むしかありません。それができるのは……霊媒師だけです」

 そうだ。霊道は霊しか通れない。実体である以上、誰かが霊体化させて送り込んできたと考えるのが妥当だった。霊媒師ということは霊媒師ギルドの者ということで……。

 つまりは追手だった。

「やべーじゃん! これ、絶対ルーナ追ってきてるよね!」

「……」

 口では言わないものの彼女は首を縦に振り、肯定した。

 まさかここまで追ってくるとは。それほどの禁忌を犯したということなのか。

「一旦外にでよう」


 モールの外に出る。すでにほとんどの人が逃げたのか、誰もいない。

 そんな中、のっそのっそとスカルリザードも出てきた。奴はこっちの場所を把握しているようだった。

「なんであいつはこっちに来るんだ。場所がわかってるのか?」

「なんでわかるんでしょう……あ」

 ルーナはなにかに気づいたようだった。

「すみません、どうやらこれのせいかもです……」

 そうしてとりだしたのは真っ白い骨だった。どことなく嫌な雰囲気がにじみ出てる。

「がぶちゃんがよく噛むやつなんです。つい持ってきてしまいました」

「いいからそれあいつになげろ!」

 俺は、その骨をルーナから奪い取り奴の近くに投げた。

 すると、今まで俺たちに向かってきたスカルリザードは、その骨に嚙みついた。

「……」

「……」

「これからどうするよ?」

「あの状態なら倒せそうですね」

「よし、倒せ」

 ルーナは、ぶつぶつと何か唱えると魔法を展開した。

浄化(ピューリエ)

 すう……とスカルリザードから黒いオーラが消え、あとには骨だけが残った。

「これで良しっと」

「一時はどうなるかと思ったぜ

「でもこれでここにいるってばれちゃいましたね、召喚士がスカルリザードの消滅を感じ取るはずですから」

「うん……まあ、あの骨が無かったらまた見つかるなんてことはないでしょ」

 ルーナの持っていた骨はスカルリザードの骨と一緒において俺たちは帰路に着いた。


「あ……」

「どうしたんですか?」

「この身体、どうしよう」

「あとで、またぬいぐるみに戻しておきますね」

「頼む」

わりとあっさり解決した風に帰路についちゃいました。

でも、ここからどうなるんでしょうか。召喚した霊媒師には居場所がばれてしまっています。

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