表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/102

53話 地下2階層のボス部屋



「えっと……あ、ちょっと後ろ下がってテ」



「「は、はい……」」



 2匹の巨大なイノシークを倒した後、エルハイド族を閉じ込めている檻を壊すために魔装変身をした状態で檻を破壊する。



「ぐ、ぐぎぎ……結構堅いナ……」



 ミシ、ミシミシ……!



「ふンッ!!」



 バキッ!!



「よし、折れタ。さあ、出てきて大丈夫デス……ヨ?」



「「「…………」」」



 あー、めっちゃビビられてる気がする。

そうだよなあ、俺今、イノシークよりバケモンみたいな見た目してるもんな。



「あ、そノ……」



 怯えるエルハイド族たちから距離を取り、魔装変身を解除しようかと思っていた時、クイッと後ろに引っ張られるような感触が。

後ろを振り向くと、そこには俺のエイリアンみたいな尻尾を引っ張ってこちらをじーっと見上げてくるエルハイド族の女の子がいた。



「おにーちゃん、変身して、悪いやつやっつけてくれた?」



「ん、ああ……そうだネ。悪いやつはもういないから、お家にお帰リ」



「おにーちゃん、ありがとう」



 女の子は俺にお礼を言うと、他のエルハイド族に俺が言ったことを話し、みんなで檻から出て岩山を下っていった。



「……よし。それじゃあ、もう少し頑張るカ」



 檻があった岩山の崖下の先には、山の頂上へと向かう適当なつくりの段差が続いている。

きっとこの先はイノシークの親玉……この階層のフロアボスと戦うエリアになっているはずだ。



「とりあえず、様子を見に行こウ」



 ―― ――



「はあ、はあ……あ〝ぁ~疲れた~……道悪すぎ……坂きっつ……」



 魔装変身を解除して一気に疲労感が襲ってきたが、もう少しで岩山の頂上だ。

まあなんとなくこの先の展開は読めているが、とりあえずフロアボスの確認をしておこう。



「はあ、はあ……着いた~!」



 登山……というかもはやロッククライミングのような状態になりながらも岩山を登り切る。

するとそこには、巨大な石で入り口を閉じられた岩小屋のようなものが鎮座していた。



「なにこれ、天の岩戸? 踊ってたら中から何か出てくるかな」



 まあそんなわけ無いんだけどね。

おそらく、この先にフロアボスがいるのだろう。



「あ、あったあった」



 周囲をよく観察すると、岩小屋の横にライザーカードをスキャンする枠が付いているのを発見。



 【鬼猪王の岩窟】

・解放状況:進行不可

・解放条件:フロアランク21を達成する



「ですよね」



 ライザーカードをスキャンして岩小屋の情報を読み取ると、地下1階層のボス部屋の時と同じようにフロアの解放条件が表示される。

やはり、地下2階層のフロアボスに挑むには再び地上階層の攻略を進める必要がありそうだ。



「なるほど……地上の階層を10フロア分攻略して、地下階層1フロア分。これを繰り返していく感じなのかな」



 ここまで来るとシンプルで良いかもしれない。

おそらくここのボスの強さも地上階層の第20階層辺りのボスモンスターと同じか、それより少し強いくらいだろう。

地下、地上、地下、地上……というように攻略を進めていけば良い感じに実力が身についていくのかもしれない。



「よし、それじゃあ今度は第11階層のフロアボス討伐からだな……でも、その前に」



 今日はもう、ライザー活動を終わりにしよう。

魔装変身も使ってしまったし、これから更に攻略を進めるのはさすがにキツい。



「というわけで、本日もお疲れさまでした」



 ライザー活動は健康第一。

初心を忘れずに、一歩一歩進めていこう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ