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30話 同行者



「新しい武器……楽しみだなあ」



 第11階層のタウンエリアにいるクラフターに武器の製作をお願いした2日後。

ライザーカードに『依頼品完成』の通知が表示されたので、早速取りに行くことに。



「っていうかこんな通知機能とかあったんだな」



 クラフターに仕事を依頼したのが初めてだったので知らなかった。

てっきり『そろそろ出来たかな~?』って感じで頃合いを見て引き取りに行かないといけないものだとばかり思っていた。



「武器が手に入ったら、そのまま地下1階層に行ってフロアボスに挑んでみるのもありだな……」



 フロアランク11になった後に地下1階層のグランルータに向かい、フロアボスの部屋まで行ってボスに挑めるようになっているか確認したところ、ちゃんと進行可能になっていた。

今ならもういつでもフロアボスに挑むことが出来るが、せっかく武器を作ってもらっているので、それを装備してから戦った方が勝率が上がると考えてまだ1度も戦っていない。



「でもパモチたちにめっちゃ急かされてるんだよな……」



 昨日ボス部屋の確認だけして帰ろうとしたら、地下1階層に住むピクシード族のパモチたちから『さあソラッ! 今こそ悪いヤツの親玉を倒すときよっ! えっ帰っちゃうの? なんでなんでなんでっ?』って詰められて少し恐怖だった。

まあ、自分たちの住処奪還が目の前ってところでなぜか戦わないで帰ろうとしたらそりゃあそうなるわな。



「アイツら、見た目はハチドリみたいで可愛いんだけどテンションと勢いがすごいからちょっと圧がなあ」



「なにが可愛いんですか?」



「えっ? なにって、ピクシー……」



「ピクシー? ポケ〇ンですか?」



「いや、ポケットじゃなくてユグドラモンスター……ってうわっ!! コハルさん!?」



「こんにちはソラさん! コハルでーす!」



 ユグドラセンターに向かう途中でコハルさんに声を掛けられる。

しかも独り言を聞かれてしまっていた……めちゃめちゃ恥ずかしい。



「そういえばソラさん聞きましたよ~! この間、第10階層を攻略したんですよね! おめでとうございます! 目覚ましい活躍っぷりじゃないですか!」



「あはは、ありがとう。まだまだ初級ライザーだし、目覚ましくはないけどね」



 コハルさんには第5階層あたりを攻略していた日にたまたま出会ったので、遂に第1階層を突破して今は順調にフロアの攻略を続けている事を報告してある。

第10階層のフロアボス『スライムジャイアント』は駆け出しライザーが挫折する最初の難関と言われていたりもするので、そこを突破してフロアランク11に上がることができたのは自分でもかなり嬉しかった。



「今日は第11階層の攻略ですか? といっても、あそこはタウンエリアだからフロアボスしか敵がいませんけど」



「第11階層には行くんだけど、攻略を進めたりする予定はないかな。クラフターに武器の製作をお願いしてて、完成したみたいだから引き取りに行くんだよ」



「武器ですか! 良いですね~! なんか面白そう!」



「初めての武器製作だからワクワクもんだね」



 コハルさんは確か前に話を聞いたときに、第11階層のクラフターにお願いしたら薙刀みたいな武器を作ってくれて、それを今でも愛用していると言っていた。

俺も薙刀だったらどうしよう…剣道の経験はあるけど、さすがに薙刀は使ったことないぞ。



「あのっソラさん! 私もタウンエリアご一緒しても良いですか? 久しぶりにクラフターちゃんたちにも会いたいし!」



「えっ? ああ、うん。じゃあ一緒に行こうか」



 というわけで、いつの間にか話の流れでコハルさんと一緒に第11階層へ行くことになった。



「やったー! 楽しみですねーソラさんの武器!」



「コハルさんの方がワクワクなんだ」



「私はワク〇クさんじゃなくてゴ〇リ派です!」



「なんの話?」




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