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私の友達

作者: こるなぎ

本文はショートショートとなっています。

3分あれば読めるのでぜひ御覧ください。

私には友達がいなかった。いらなかった訳じゃない。できなかっただけ。

ずっと欲しかった。

私には友達を作る才能がない

そう思っていた。

そんな中学生のある日・・・・・・

声が聞こえた。

「友達になろうよ。」

どこから聞こえたのか最初はわからなかった。

友達のいない私の、だからこそとても欲しかったがゆえの空耳かと思った。

だけど違った。

空耳でも何でもなく彼はそこにいた。

いや、最初から私と共にあったと言った方がふさわしいだろうか。

何故ならその声の主は私自身のニキビだったからだ。

私は戸惑った。でも友達の欲しかった私はおそるおそる言った。

「友達になってくれるの?」

「うん。」

それから私達は友達になった。

私は彼を「にっくん」と呼び、彼は私を「女王様」と呼んだ。(冗談だよ)

時にはけんかしたりもしたけど、私達は友達だった。

ずっとずっとこんな時が続くと思っていた。

でも・・・・・・

15歳の早春、私は夢を見た。

そこにはにっくんがいて、そして言った。

「僕はもう帰らなくちゃいけない。」

「なんで?」

「時が来たんだ。君はもう大人になった。もう僕はいることがてきない。」

「ちょっとまってよ。私、にっくんと離れたくないよ。」

必死に叫んだ。

「ごめんね。今までありがとう。友達作れよ。」

そう言って彼は消えていった。

そうして目が覚めた。

悪い夢を見でいた、最初はそう思った。

だけど違った。

もう彼はどこにもいなかった。

会いたくて会いたくて彼の名前を呼び続けた。

声にならない声で呼び続けた。

でも・・・・・・

彼はいなかった。

高校に入ると友達もできた。

それでも最初はとても悲しかった。

でも今は悲しくないよ。

だって私知ってるんだ。

彼が私のために、私が他の友達をつくれるように消えてくれたこと。

そして私が落ち込んでいる時に見守ってくれていたこと。

だって聞いたもん。

彼が私が泣いていた時に彼が、

「頑張れ。」ってつぶやいたのを。

そして思ってるよ。

君は私の親友だって。

このたびは「私の友達」を読んで下さって誠にありがとうございます。

初めて投稿したのですがどうでしょうか?

楽しんでいただけたのなら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 女の子は特にニキビにデリケートですけど、それを友達という形で展開していて面白かったです。 主人公は顔が荒れて自信がなかったのでしょうか? そのため友達を作るきっかけができなかったのでしょう。…
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