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漂泊のベノス  作者: ism
【第二部・辺境/モンスター討伐編】

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24/115

休息

ベノスの治療中、魔力の使いすぎで倒れてしまったアフは自室のベッドで意識を取り戻した。


治療の最中であったことを思い出したアフはガバッと起き上がり、部屋を飛び出し、ベノスの使っている療養室に走り出す。

「ベノス、ごめんなさい!治療の続きを…」


療養室ではベノスがティアミーから手当てを受けている最中で、アデットも手伝いをしていた。


「あ、先生!意識戻られたんだ、良かったぁ!」

ティアミーがアフに向かって言うとアデットも続いてアフに告げる。


「先生、もう心配いりませんよ。ベノスのおかげで無事解決しましたから!」

「え!ウソでしょ?!

私どれくらい倒れてたの…?」

「丸一日くらいかなぁ?」


丸一日も…大変な時に私は…。アフは申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

「ごめんなさい…こんな時に頼りにならなくて」


「いや、充分すぎるほど万全の状態になっていました。おかげですんなりと事が運んだ。俺の方こそお礼が言いたい。ありがとう、先生」

ベノスは素直に感謝を述べた。


「でも、ひと晩で本当に終わったの?もしかして戦わないで上手く追い払えたとか?」

「いやいや先生!信じられないでしょうが、ひと晩どころかものの数分でゴブリンどもを全部退治し終えたんですよこれが!」アデットが興奮気味にアフに話し出す。


「うわっ、また?よく話すたびに大興奮できるなぁ。」

ティアミーが半ば呆れ顔で言うと

「あんな光景見て興奮せずにいられるか!ホンットーに凄かったんだからな!」ベノスと共に村に帰ってきてからずっとこの調子だ。ティアミーは面倒くさいという顔をした。


「そうなの…でもよかった、無事に帰ってきてくれて」

「そうでもないですよぉ。アバラは折れてるし、治りかけてた傷口は開いちゃって出血ひどいし」

ティアミーが具合を報告すると、

「やっぱり激しい戦いだったのね。じゃあここからは私が…」と言いながら腕まくりをする。


ベノスは

「いや、無理をさせてしまったからゆっくり休んでくれ先生。先生に診てもらいたい村の人は大勢いるんだ」とアフを制止した。


「そうですよー。あたしが看るんで心配ないですよ」

「うーん…

そうね、もう戦いに出ることもないしティアミーがいるなら大丈夫ね。じゃあ申し訳ないけど今日は休ませてもらおうかしら。」

優しく笑みを浮かべ退室するアフに

「すぐ食事お待ちしますねー!」

とティアミーが元気にいうと、

「そういえばお腹空いてきちゃったわ。大盛りでお願いね」

アフは笑って答えた。



──ヘキオン村。

酒場に隣村の男が訪れた。


「おう、久しぶり。いつものでいいかい?」

「ああよろしく。

実はちょっと相談があってなあ。最近ウチの村の近くにモンスターが姿を見せるようになって…」

と男は深刻そうに話す。


「もしかして、ゴブリンの群れかい?じゃあもう心配いらねえぜ。旅のお方がキレイに退治してくれたからな!」

「ゴブリン?そんなザコじゃねえって!めちゃくちゃでけえ

リザードマンだよ!」



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