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1.リアルな出会い

あれから一年、私は8歳になった。いよいよルーファス様との出会いっ!!!あぁ、同じ空気が吸えるなんてっ!

袋も持参しないと!空気詰めて、家宝にさせても〜らおっ!


コンコン


「はぁい」

「ミルドレッドっ!いいか、今日はルーファス様に失礼のないように!テオドール伯爵家は雲の上の存在だからっ!不敬のないように!」

「あら、お父様ぁ、大丈夫よ〜」


お父様が顔を青くして震えている。


「ルーファス様はお優しいもの〜」

いきなり手を握られる。手汗が…

「可愛いミリー!何言ってるんだ!会ったことのない男なんだぞ!!見た目は優しくみえても、わからんぞ、中身は獣、甘く観るな!!」

ルーファス様を悪くいうなんて!オタクなめんなっ

「じゃあ、お父様はその獣名のですね?」

「お…お父様は別だ。」

「ルーファス様も別です!会ってもいないのに決めつけるのはおかしいですっ」


「「エミリーはどう思う!?」」


「はぁ、、、お嬢様、時間です。」

「へ??い…今何時?」

「3時です…」

え?待ち合わせって…

「3時・・・お父様、行ってきますっっっ」

うそうそうそっ!!ルーファス様を待たせるなんて、オタク失格よぉぉっ

✳︎ ✳︎ ✳︎


「ルっ、ルファス、はぁはぁっ、ルーファス様っ

遅れてしまい申し訳ありません!!」

第一印象オワタ・・・

本当は土下座したいけど…公爵令嬢としてどうなのかしら??


「えーっと、君がヴィント公爵令嬢かな?顔を上げて」

「はっ、はい!ごめんなs……」


うおおぉぉぉぉぉぉぉっっ!!

私の前にルーファス様の顔っっ 

夢にまでみたルーファス様っっっ


「だ、大丈夫かな??」

「だ、大丈夫です。(大丈夫じゃない)なんか…もう…美しすぎt……」


・・・あ、心の声が


「あ、あの〜、これは、そのぉ〜」

うん。これスピード婚約破棄だわ。

数分でもあなたの婚約者で幸せでした。

〜ミルドレッドより


「あはは、可愛いね、ヴィント公爵令嬢は」

ル、ル、ル、ルーファス様?!

そそそそう言うのはヒロインに言うべきことですわよオホホホ〜

褒めても何にも出ませんわぁオホホホ〜


「あ…ありがとうございます。」

「?どういたしまして?」


きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ

可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い

萌え萌え萌え萌え萌え萌え萌え萌え萌え

イケメンイケメンイケメン顔面顔面顔面


いやぁ〜ゲームの中のミリーちゃんが惚れるのもマジ共感すぎるっ


安心してくださいねっルーファス様っこんだけのファンサのお礼に私は


「婚約破棄でも受け止めますっっ」


近くにいたエミリーの顔が青白くなっていく。

周りにいるメイドさんも震えている。


私、、、何かやったかしら??


「ヴィント公爵令嬢は私と婚約破棄したいのかな?」

声に出てたぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ

やらかしたぁぁぁぁぁぁっっっ


享年8歳 ヴィント・アルファ・ミルドレッド

恥死・ショック死・オタク生命死


「みんな、一回2人にしてくれる?」

部屋からメイドやエミリーたちがでていく。

なんならエミリーは天に祈りながら・・・


「で、なんか隠してるでしょ?」

急に口調が変わった。

「さ・・・さあ?なんのことでしょう??」

勘が鋭い、、、でも、絶対乙ゲーについてはいいたくない。ルーファス様とヒロインの出会いやラブラブな日々に影響が出るかも…それに、頭おかしいと思われるし…


ん?というかルーファス様、こんなキャラか?こんな鋭くて賢そうな口調だったか?

設定上、学力は毎回一位なものの、どちらかというと優しい雰囲気でキラキラ可愛い王子様という感じだった・・・が。

今、目の前にいるルーファス様は乙女ゲームで見てきたルーファス様じゃないのは明確だ


「何、隠してるの?」

「な、何をって…?」

「俺に言えないことなの?」


お・・・・・俺?

ルーファス様はいつも"僕"って自分のことを読んでたけれど…?


「やっぱ、俺に言えないことなんだぁ、怪しいなぁ」

「!?え、いや違います!」

「じゃ、教えて」

私はルーファス様におされてオトゲーの内容を話すことにした。


「要するに、私はある日夢の中で未来と思われる出来事を見たんです。」

「で、その時、俺は卒業パーティーでその平民出身女子生徒と婚約し、君との婚約を破棄する、と。」

「はい。」

「ないね。そもそも俺とその女子生徒のクラスはひとっっっつも被らないし、話すこともないはずだが?」

いやいやそれがあるんだよね〜

ソフィアちゃんが落としたペンをルーファス様が拾ってとどけるっていうイベントが。

「というか、さっきも言ったけど君は俺と婚約破棄したいわけ?」

「いえいえ、とんでもございません!私はルーファス様一筋ですから、こうやって話せた思い出だけでご飯1000ばいいけますわ!」

「お、おう。」

「それに…たとえ婚約破棄されても、私はルーファス様が幸せならそれで…」

もしかして、こんなこと言ったら、本当に婚約破棄されてしまうかも、ということに今気づいた。

でも、これは私の本心。

「幸せです!!」

多分今、すんごいニヤニヤしてるわ。

さぞ気持ち悪いだろう……ごめんなさい…

ルーファス様!破棄するなら一息で言ってくださいっ!


「………ッ」


あれ?何も聞こえない…

「ルーファス様?」

「え、あ、もう時間だね。また話そうか」

「え、ええ?」


そうしてルーファス様は顔を手で隠しながらそそくさと過ぎ去っていた。


きっと、こんな私を哀れに思って婚約者を続けてもらえるって事かしら??

お父様っやっぱり、ルーファス様はお優しかったわ!!

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